テキストボックス内のテキストにはフォント名、フォントサイズ、色などを指定できます。
また、塗りつぶしの色、線の太さと色、テキストの折り返しオプション、テキスト ボックスの余白、配置、列の設定が含まれます。
例えば、下図のようにいろいろと書式の設定を変更することができます。

 

一言で言えば、図形[長方形]の中にminiature版Wordが埋め込まれた形式です。
そのため、テキスト部分はWordでの文書編集操作が、ボックス部分は図形編集操作がそのまま使えます。
例えば、Word文書上でテキストボックスを選択、あるいはテキストボックス内のテキストにカーソルを入れると、ルーラーの表示がそのテキストボックスに合わせて表示されます。(下図)

 

なので、Wordでの通常操作でできることは省略し、ここでは嵌りやすいことに絞って解説します。

(1)    配置・行間
既定で [両端揃え]、行間「1.0」となっており、1行で収まらない文字列は下図のように折り返されて表示されます。
このとき、フォントを「メイリオ」に替えるとその行間が広がります。(図中の下側)

 

正確には「行間」はいずれも「1.0」のままですが、[段落]-[行間オプション]で既定では「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」がオンになっているため、いきなり広がった印象となります。(下図)

 

これのチェックを外すと上図の「游明朝」のときの行間に近づきます。
ただし、フォントにより文字の高さが異なりますので、一致させるには「行間」欄を「固定値」とし、「間隔」欄に適当なポイント値を設定します。

(2)    余白
テキストとボックスの枠線との間には余白があります。
テキストボックスの枠線のところでマウス右クリックし [図形の書式設定]を選択すると、その「テキストボックス」項に上下左右の余白が設定されています。(下図)

 

余白の調整そのものは値を設定するだけですが、このメニューの開き方を覚えておく必要があります。

(3)    文字間隔
[フォント]グループのダイアログボックスランチャーで「フォント」ダイアログを開き、「詳細設定」タブで「文字間隔」のドロップダウンリストで「狭く」を選択します。(下図)

 

このとき、右隣の「間隔」は既定で 1pt となりますが、さらに大きくすると文字同士が重なるようになります。

(4)    縦書き
「平成30年」というテキストで縦書きテキストボックスを作ると、下図の左のようになります。

 

「30」という半角数字だけが90°回転しています。
「30」を選択し、[段落]-[拡張書式]-[縦中横]をクリックして「30」を横書きにできます。

なお、[縦中横]したテキストボックスを、再び横書きとすると「30」が反時計回りに90°回転したようになります。

(5)    固定する
テキストボックスも図のひとつなので、ページ上の位置はその段落に繋ぎ止められています。

このことは、先の「Word アンカー(画像を段落に繋ぐ)」で「アンカー」としてご紹介済みです。

そのため、段落へのアンカーを解除するには、テキストボックスの「レイアウトオプション」で「ページ上の位置を固定」を選択するか、テキストボックスを右クリックし「その他のレイアウトオプション」を開き「アンカーを段落に固定する」オプションからチェックを外します。

 

(6)    2つのテキストボックスをリンクさせる
1つのテキストボックスに文章が収まり切れなかったとき、リンクされた2つめのテキストボックスに文章が流れていきます。
1つめのテキストボックスを選択し [図形の書式]-[テキスト]-[リンクの作成]をクリック、水差しのポインタに変わったら2つめのテキストボックスをクリックします。(下図)

 

解除するには1つめのテキストボックスを選択し [リンクの解除]をクリックします。

(7)    段組み
テキストボックス内で段組みを作成することはできません。

(8)    スケッチスタイル
これは単なる図形でも適用できますが、[図形の書式]-[図形の枠線]-[スケッチ]で直線以外のスタイルを選択します。(下図)