高機能防水・透湿性素材 東レエントラント ダーミザクス
国内素材ではトップクラスの
防水・透湿性能を誇る
東レエントラント ダーミザクス
このような素材の特徴でもある「透湿性」について
良くご相談やご質問をいただくことがあります。
それは同じ商品や素材でも透湿度の数値が
違っていることがあるからなのです。
普通に考えれば誤表記ではないのかと
思うでしょうし、疑問に思うのも当然かと思います。
しかし、これは結論から申し上げると決して誤表記
ではなく全ての数値が正しいというのが正解で、
それには複雑な理由があるのです。
実はこの水蒸気をどれだけ通すかを表す数値
「透湿度」はJIS(日本工業規格)によって、
その測定方法が定められています。
ところがその「透湿度」の規格JIS L1099には
なんと4種類の測定方法があるのです。
JIS L1099のA法とよばれるものに2種類
A-1法(塩化カルシウム法)
A-2法(ウォーター法)の2種類
そしてB法にも2種類
B-1法(酢酸カリウム法)
B-2法(酢酸カリウム法の別法) の計4種類。
つまり、このJIS規格の測定方法が原因で
同じ商品や素材で違う数値が表記されると
いう矛盾が生じているのです。
ちなみにこちらは東レエントラント
ダーミザクスの透湿性の表記。
防水性を示す「耐水度(圧)」の数値は1つですが
透湿度の数値はなんと3つ記載されています。
上から4,000gがJIS L1099 A-1法(塩化カルシウム法)の測定値
次の10,000gがJIS L1099 B-1法(酢酸カリウム法)の測定値
最後の8,000gがJIS L1099 B-1法(酢酸カリウム法)で
衣類の構造が3層になった場合の測定値となっています。
私は以前からこの透湿度の表記は非常にわかりにくく、
まったくもってユーザーを無視した自己満足の表記だと
感じておりましたし、業者でさえほとんど理解できていない
のが現実で事実、透湿性のある商品を売っているお店に行って
店員さんに何度となく透湿度について質問をしていますが
未だかつてきちんと答えられた方を見たことがありません。
消費者にも取扱い業者にも素材メーカーにもメリットのない
このような規格はぜひとも改正していただきたいものです。
*この記事は2010年12月16日に投稿したものを再アップしました。
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