||Φ|(T|T|)|Φ||    監獄☆日記    ||Φ|(T|T|)|Φ|| -12ページ目

足を引っ張る馬鹿がいるのだ

 黒の翡翠さま金の恵比寿さま という、目の不自由な方が運営されているブログがあって、企業の無理解にも遭いながら、今は「身体障害者補助犬法改正に関する請願署名運動」というのを精力的になさっている。

 身体障害者補助犬法改正というのは、例えばほじょ犬ユーザーであることを理由に民間住宅に入居できなかったり、民間の事業所・学校への就労・就学が制限されていたりする現状を、法律から変えてほしいという請願である。

 

 ほじょ犬ということを考えるときに、決まって思い出して嫌な気分になるエピソードがある。

 学生のころ、二次救急病院の「夜間守衛兼受付」のアルバイトをしていたときのことだ。

 ある年の真冬、インフルエンザが流行っていた時期の夜中に、急患があった。

 50代の母親と20代の娘という取り合わせで、娘のほうが患者だった。

 

 受付前のソファで待つ母親の姿を見て、私は目を疑った。

 ひざの上に、マルチーズを載せていたのだ。

 かりにも、ここは衛生を最重視しなければならない病院である。

 私はすぐカウンターの中から、「申し訳ありませんがここは病院ですので、犬を中に入れることはできません」と言ったが、その人は悪びれもせず、「聴導犬です」と言ったのだ。

 

 マルチーズの聴導犬などいるわけがないと思ったが、「聴導犬はそれを示すチョッキを着ている」ということを知っていた私は、カウンターの外に出て犬を確認したが、やはり何も身につけておらず、ただのペットであることがわかった。

 だから私は、「私も猫を飼っていますので、飼い主さんのお気持ちはよく分かります。しかしここは人間の病院であって、何よりも衛生を重視しなければならないのです。ワンちゃんは外に出していただけないでしょうか。それとも娘さんの診療が終わったら私がお知らせしますから、一緒に外にいていただいても結構です」と言った。

 母親は「この子は家族なんです」というようなことを言ったが、私は聞き入れず、「申し訳ありません」で押し切り、1人と1匹を真冬の屋外へ出した。

 

 この私立病院が、当時ほじょ犬の同伴ができたかどうか私は知っていなかったが、もし本当に盲導犬や聴導犬を連れている方だったら、私は自分の独断で、規則を無視しても、犬の同伴を認めただろう。 

 ペット、あるいは野良猫などに関してもそうだが、過剰に愛情を注ぐ余りに、社会内での常識と非常識の境が見えなくなってしまっている人がいる。

 ペットは外で待たせるものだし、それが寒くてかわいそうというなら連れてこなければいいし、せめて自分も一緒に外で待っていればいいのだ。

 しかしそうした配慮のできない一部の馬鹿が、ただのペットをほじょ犬だと偽ることで、本当に困っている人の足を引っ張っているケースもあるのだ。 

hojoken

極楽山本、逮捕へ

 極楽とんぼの山本圭一が、吉本興業との契約を解除され、クビになったという。

 その理由は、北海道警函館西署による任意での事情聴取 である。

 

 過去に、自宅に来た中学生だかを家に上げ、「みだらな行為」をした板尾創路に吉本が下した処分は、無期限謹慎だった。

 また、暴力行為をはじめ数々の問題行動を起こした人格破綻者横山やすしであっても、吉本を解雇されたのは、やすしの最晩年であった。

 

 極楽とんぼは、ナイナイやよゐこなど他の吉本芸人との共演も多く、吉本の売り上げにおいても、また芸人の「笑いの質」という点においても、それなりの「相乗効果」を生み出していたはずである。

 ではなぜ、逮捕立件されたというならわかるが、「任意での事情聴取」という段階で、吉本興業は山本のクビを切ったのだろうか。

 

 それは、もはや山本の逮捕が決定的になったことを意味する。

 被害者側に示談、被害届取り下げに応じる意思がなく、もはや強姦あるいは準強姦、ややもすれば集団強姦での山本の逮捕は避けられないとみて、あらかじめ吉本芸人という山本の身分を切っておいたのだ。

 

 萩本欽一のうろたえぶりは、これが単なる色好き芸人の下半身騒動にとどまらないことを示唆している。

 おそらく手口はスーパーフリーのそれに類似していて、これからしばらくの間、マスメディアを賑わせることになるだろう。

部屋を間違えた

 朝日新聞 の記事を読んで、思わず吹き出してしまった。

 美容整形外科医の娘が誘拐されたという事件の一幕だ。

 以下は引用。

 

 

 実は、捜査員たちはこの逮捕劇の直前、現場の隣にある3階建てのマンションに女性が監禁されているとみて、同じ番号の部屋に踏み込んでいた。容疑者が乗っていた車を数百メートル離れたところから監視していたため、どの建物に入ったか取り違えたのだ。

 

 その部屋に住む男性(63)が居間で趣味のスケッチをほぼ終えたとき、施錠していたはずの玄関がマスターキーと思われるカギで開けられ、伸縮する黒い警棒を持った私服の男7~8人が土足で上がり込んできた。

 「女はどこだ」。鋭い口調で問われ、とっさに「どういうことですか」と問い返した。その間にほかの数人が室内をさっと調べると、2分ほどで去っていった。

 

 1人残った男は「申し訳ない。間違いでした。人の命がかかわっていることなので詳しくは話せません。後で弁償します」と言ったという。

 

                              (中略)

 

 間違えられた男性は「ひと目でこいつは違うと分かったのでしょう。謝られて納得していますが、事後対応はしっかりやってほしいです。被害者が無事でなにより」と語った。

 


 しかし夜中に、伸縮する警棒を持った男たちに乗り込まれて、「謝られて納得」とは、この男性も腹が太い。

 だが、単なる笑い話では済まない一場面もある。

 

 

 その部屋の階下に住むタウン紙の記者細田昌嗣さん(43)は妻とサッカーW杯を見ていたとき、上階を大勢の人が走り回る音が聞こえた。「ケンカか」と階段を駆け上がったところ、手帳を示した私服の警察官に制止された。6、7人が「いない、いない」「女、女」などと怒鳴り合っていた。その後、向かいのTOP新丸子4が騒がしくなったのに気が付いたという。

 


 もしこの騒ぎで、犯人が自分に警察が迫っていることを知れば、被害者に危害が加えられかねないところだったろう。

 最終的に乗り込むところでは、犯人の1人にインターホンを押させてドアを開けさせているが、なぜ最初からそうしなかったのかという点も疑問だ。

 

 犯行に使われた車が数時間後には発見できた理由を、警察は「携帯電波が基地局との交信に発する電波」だと発表しているが、それもあるだろうがやはりNシステムではなかったかと、私は思っている。

 

 

                  asahi

 

                       花の強行(朝日新聞より)

社会を明るくする運動

 保護司は定例会があったそうだ。

 今回の話題は社会を明るくする運動 だったらしい。

 

 市役所の中庭を借り切って、千葉刑務所で作っているしょうゆと味噌をほぼ原価で売ったり(添加物が入っていないので相当旨いらしい)、姉妹都市から出展があったり、なんかいろいろやるそうで、その準備・実行が大変なのだそうだ。

 今月はかなり忙しくしていて、静岡刑務所に泊りがけで見学にいったりもしたという。

 

 あとは、警察主催の薬物教室のようなものがあって、中学生といっしょに啓発ビデオを見たそうだ。

 「覚醒剤は最初はお小遣いで買える。しかし依存性が生じてきたころから小遣いで買える金額ではなくなり、盗みや風俗などに走るようになる」

 「外国のバカンスで、女の子3人組が『今日で最後だから記念に遊ぼうよ』と誘われたのがドラッグパーティーで、破滅への始まりだった」

 というようなビデオを見て、「夜回り先生」 の文章を中学生が朗読するというような催しだったらしい。  

 

 覚醒剤汚染は本当に深刻で、薬物事犯で検挙される例は急増中であるそうだが、私は以前の担当だった保護観察官の言葉に、深い含蓄を感じる。

 それは、「まずは関わりを作らない」ということだ。

 

 例えば少年の場合は、薬物を勧めてくるような先輩やグループとの付き合いを避ける。

 服装や行動を正せば、それだけでかなりのリスクがヘッジできるものだ(とはいいつつ、先のことが予測できない=享楽的なのが若者でもあるのだけれど)。

 

 大人にしたって同様で、犯罪に関わっているような種類の人間を避けることはできる。

 例えば、深夜の飲み屋や賭け事関係で知り合った人間をたどれば、どこかでヤクザなりチンピラなりポン中に行き当たったりするものだ。

 

 人生とはかなり不確実性の高いものだが、それでも出来うる限りのリスク要因は排除していこうと、(今後は)真面目に生きたい私は思うのである。

いったい誰が?

 今日、秋田の事件のニュースを見ていて疑問に思ったことは、「会見していた弁護士は国選だろうか私選だろうか」ということだ。
 刑訴法上起訴前に国選弁護人はつかないので、私選ということになるわけだが(しかも2人も)、畠山被疑者は生活保護受給中ということで資力がないはずで「どこにそんな資力があるんだろう」という疑問が湧く。
 仮に「重大事件だから弁護士会がつけた」というようなことがあったとしたら、じゃあ軽微な事件なら被疑者の人権を軽視していいのかという「法の下の平等」という視点からは問題がある。

 メディアも供述内容ばかりに注目していて、そういった、もしかしたら自分が関わることになるかもしれないといった視点での報道がない。

 そういう危機感のなさが、ひいては人権上問題がある法案が成立することへの傍観ということへもつながっていくのである。
 

 

※ ちなみに都市部では、「生活保護を受ける前に自動車を売って生活費に充てろ」という話になるのだが、畠山被疑者は軽自動車を所有している(犯行に使われたとか)。やはりあれだけの山間部になると、自動車がないと厳しいのだろう。

 発表された物証の中に、「畠山家が飼っていたウサギのラビちゃんの毛」というのがあったが、「娘の世話もできないのにペットは飼うのか」と思った人も少なくないはずだ(ウサギは弱い動物で、世話を怠るとすぐ死ぬ)。

 しかし今日のフライデーの見出しを見ると、「鬼母」だとか「娘も殺している」だとか、「デリヘルやってた」だとか、もうムチャクチャである。

 メディアスクラム(集団的過熱報道)の解消に尽力しているマスメディアもある一方、売れればいいとばかりにいまだに「エログロナンセンス」を誇張する一派があるのは、非常に残念なことだ。

さのじさん

 佐賀のひき逃げ事件で逮捕された容疑者の名前は、「三之治(さのじ)」といった。

 面白い名前だ。

 やったことは人倫にもとるというか、かなりひどい。

 しかし何となく人間的には、かわいそうだなという気がどうしてもしてしまう。

 

 もとは酪農を営んでいたが、運転資金に行き詰まりサラ金に手を出し、ついには自転車操業に陥った。

 やがて妻と子供は家を出て行き、自身は土木作業員となった。

 そして子供をはね、動転して林道に隠し、自分は山のほら穴へと隠れたが、飲まず食わずの3日後に「たばこが吸いたくなった」といって下りてきた。

 元の会社へと顔を出したが、ねぎらわれるでも諭されるでもなく、問答無用で身柄を確保され、警察へ突き出された。

 やせこけた体と、真っ白な頭髪はまさに老人を思わせるが、まだ53歳だそうだ。

 

 親類にも家族にも見放されたこの人のところには、勾留中誰ひとりとて、面会にも差し入れにも来ないだろう。

 「着の身着のままで一文無し」という人間が、留置場の中では相当にみじめな思いをするということは、以前に書いたとおりだ。

 やったことは確かにひどいが、それを考えるとき、私はどうしても「さのじさん」にシンパシーを感じてしまうのだ。

 

 5日、さのじさんは殺人未遂で再逮捕された。

 業務上過失傷害と殺人未遂では、量刑に天と地ほどの開きがある。

 (馬鹿)正直に、「このままでは死んでしまうと思って、林道に放置した」と答えたそうだ。

 「誰かが見つけて病院に運んでくれると思った」ぐらいに言っておけばいいのに…。

 しかも白バイ隊員が応援を呼んでいる隙に一回逃げているし、心証は相当悪いだろうなぁ…。

 

 余談だが、たびたびテレビの取材を受けていた唐津警察署の副署長は、ちょっと非常識のような気がする。

 制服も着ずに、ネクタイすら締めずにカメラの前に立ち、初動捜査の不手際を追及する記者に対して逆ギレする。

 ああいう人間が、定年後はのうのうとどこかへ天下っていくのだと思うと、なんとも腹立たしい思いがする。

頭が痺れてくるような

 秋田の事件で、先に事故死(とされる)した女の子の母親が逮捕された。

 どのような事件であれ、私は確定判決が出るまで「犯人扱い」は避けるべきと昔から思っていて、別に深く知る気もなかったのだが、週刊誌の新聞広告だけみても、どうやらこの人が犯人と目されていることは、何となく知っていた。

 

 私は秋田とは縁のない場所に住んでいて、距離的にもかなり離れているが、私の地域のおばさん達の間でも、かなりの話題だったようだ。

 「ねえ誰だと思う?」と、おばさんが集まるとそういう話題になるのだと、私の保護司が言っていた。

 「でも何があったか知らないけど、2軒隣りの家の子供まで殺しますかね?」と私が素朴な疑問を口にすると、おばさんとしての保護司がどこからか聞いてきた話によれば、「女の人は、悔しい!って思うとなんでもやっちゃうんだって」ということなんだそうだ。


 女はどこまで他人のうわさ話が好きなんだろうと、正直あきれたが、でも私もなんとなく怪しいよなとは思っていた。

 喋り過ぎる。

 報道陣を招き入れて独白何十分とか、そういうことをする人間ほど、あとでよく捕まったりするものだ。

 

 前置きが長くなったが、3日の22時時点で、任意の事情聴取が15時間を超えている。

 狭い取調室で、数人の刑事に囲まれたうえでの15時間だ。

 数時間を取調室で過ごしていると、本当に、頭が痺れてくるような感じがする。

 国選弁護人がつくのは起訴後だから、今後23日間は資力がなければ弁護士も来ない。

 こういう前近代的な取調べが行われていることに、深い恐怖感と激しい憤りを覚える。

 

 裁判員制度の実施を前に、検察段階でのビデオ録画は試験的に始まるようだが、本当に必要なのは警察段階だ。

 

※ ちなみに5日は検察庁へ行ったそうだ。新検と呼ばれる罪状認否だけの検事調べと、裁判所への勾留請求である。

 48時間をフルに使えば5日の23時過ぎまでということになるが、夜半なので検事調べも裁判所送致も都合がよくない(24時間やっていることはやっているが)。だから日中に済ませたということだろう。

 逆に言えば、手持ち時間の3分の1余りを残してはいるが、この段階でも裁判所が勾留を認めるだけの心証があるということになる(もっとも近年はほとんどの場合あっさり勾留許可になるらしいけど)。

 今後の20日間は、取調べと調書作成という名の「警察と検察が描いた絵に本人の自白を誘導していく作業」となる。調書が「作文」といわれるゆえんだ。

 

 

「第三の時効」  横山秀夫より

 

 「早朝に容疑者の身柄を引っ張るのは警察の常套手段だ。たとえ裁判所から逮捕状の発布を受けていたとしても、朝は使わず、終日取り調べをして、自白を引き出すか、容疑が固まった時点で執行する。逮捕後、四十八時間以内に犯人の身柄を検察庁に送らねばならないからだ。朝方引っ張る時に執行してしまったのでは、全体としての取り調べ時間が減る」

保護観察所へ行った

 先日久しぶりに、保護観察所へ行った。亡父の墓参りついでの顔出しである。

 待合所で待っていると 、林真須美似の奥さんを連れた、桜金造みたいなオッサンが入ってきて、「ここ禁煙なんだなぁ」と言いながら、奥へ腰掛けた。

 奥さんが身元引受人らしいところをみると、どうやら仮出獄のようだが、なにぶん狭い部屋だし、私にも会話が聞こえてくる。

 

 「まぁ、あれだな。新しい仕事がうまく行ったら」

 「その会社の社長が俺のこと買っててよう。社会保険にも入れてくれるって」

 「前にそこにいた人間が貸金業規制法違反で引っ張られちゃって、人が足りないらしい」

 

 そんなとこ行ったらまたすぐ捕まっちゃうんじゃないの~、と思った。

 

 奥さんが、「○×子から来た手紙読む?」と言って封筒を取り出し、おお読む読むと、縦書きの便箋を読み始めた。そして、読み終えて言った。

 「まぁ仕事がうまく行ったら、もうこいつとは手を切ったほうがいいな」

 

 庁内だというのに、奥さんの携帯がけたたましく鳴り出した。

 だれ? とオッサンが聞くと、○×ケンジ、と奥さんがディスプレイをオッサンに向け、オッサンは携帯を受け取り話し出した。

 受話口から、野太くガラの悪い声が、大きくがなりたてているのが聞こえた。

 

 大きなお世話だが、この人は更正できるのだろうか………。

 

 ところで、覚醒剤事件で保護観察になっている者は定期的に保護観察所へ出頭し、尿検査を受けなければならない。

 使用済み検査キットのゴミ箱が、トイレに置いてあった。

 

 

 

               ゴミバコ


                   保護観察所のトイレにあった。

歌丸 麻酔覚め第一声は「たばこ…」

 歌丸さんが手術を受けていて 、目覚めた第一声に「たばこ…」と言ったという。

 本当だろうか?

 

 まだタバコを吸っていなかったときに1回目の手術を受け、タバコを吸いだしてから2回目の手術を受けた経験(いずれも全身麻酔)からいうと、とてもではないが目覚めてすぐ「タバコが吸いたい」という気にはならない。

 手術後の要所要所で声を掛けられ、意識が確認されるが、その日の夜中くらいまでは、起こされてもまたすぐ眠りに落ちてしまう。

 

 またなによりつらかったのは、喫煙者が全身麻酔を受けると、痰が絡んでどうしようもないということだった。

 タバコを吸っていないときはなんでもなかったのだから、これだけとっても、いかにタバコが体にとって有害かということがわかる。

 手術後の夜が明け、次の朝が来るまでは、痛みはだんだん強くなってくるし、消灯されて暗いから不安だし、気分は悪いし、全身が管につながれて、とにかく嫌なものだが、そこに痰が絡む苦しさが加わると、本当に地獄の苦しみである。

 もちろん看護師を呼べば吸引してもらえるが、整形外科病棟の看護師は常時飛び回っているほどの忙しさだから、そのためだけにナースコールを押すのはためらわれる。

 だから歌丸氏のように、事前に手術の予定が決まっているなら、是が非でも、たとえ手術後にまたすぐ吸い始めるにしても、即刻禁煙したほうがいい。


 私が結局タバコを吸いに行けるようになったのは、輸液+痛み止めの点滴と、導尿バルーンが取れた3日後だったが、それでも手術中に気管に挿管されていた影響で喉が痛く、味覚は変だし、ベッドの上で吸いたかったわりには、うまくもなんともなかった。

 

 さて、自由診療になるとかならないとかでもめていた禁煙治療は、結局6月1日から保険適用になるという。

 ニコチンパッチがあれば、禁煙は格段に楽になる(ガムでもいいが、顎関節に痛みが出たり、手間もある)。

 私が勾留中に再喫煙し始めたタバコは、1年ほど経ってようやくやめることができたが、ニコレットを使ったので、結構コストがかかったから、コスト面でもだいぶ簡単になる。


 ファーストフード店の喫煙席でも、今は吸っている人はそれほど多くない。

 やはり300円オーバーという出費が馬鹿らしくて、やめる人も多くなったのだろう。

 今日も電車の向かいで、ニコレットクールミントを手にもてあそんでいるサラリーマンを見た。

 

 この機会に、禁煙してみてはどうだろうか。

留置場自殺だって

 留置場で自殺 だそうだ。

 よっぽど気が動転したのか、司法手続を知らなかったのか、悲観的に過ぎたのか?

 一般人にとって23日間の勾留はキツいが、それ以前に釈放される可能性もあった。

 裁判官が勾留を認めなかったり、10日目で起訴になったり、20日目で不起訴になったり起訴猶予になったり、起訴後に保釈が認められる場合もある。

 だから少なくとも逮捕直後に、早急に自殺を考える必要はない。

 特に自動車事故の場合なら、ほかに民事的な損害賠償と行政処分があるから、本人は自分の刑事事件だけに関わっているわけにもいかない。


 新聞に載り、失職し、裁判にかけられて、子供は結婚できず、親戚からは縁を切られ、一家離散…。

 「逮捕」のイメージとはそんなものだから、人によっては、まあそこまで一気に考えがいってしまっても、不思議はないんだけど。

 酔っていたならなおさらかもしれない。

 

 しかし、留置場で自殺なんかできるのだろうか?

 自傷行為の防止という点では、留置場は徹底している からだ。

 

 「シャツの両袖を結び合わせて輪にする」は分かるが、「ドアに引っ掛ける」のは、私の入ったところでは無理そうだ。

 前方は壁、左右はアクリル板で、後方のドアはまったいらだから、どこかに結びつけるのも引っ掛けるのも無理だ。房の鉄柵も目の細かい鉄網で覆われているから、ここに引っ掛けるのも無理である。

 

 各房の2本の蛍光灯は、完全には消えず、電力を落として薄暗く点いている。

 自殺を企図させないために、看守は定期的に房の外を歩いて中を監視する。

 この隙を突いて決行したのだから、たいしたものだ。

 

 私と同時期に勾留されていた人で、飲酒運転で人をはねて、足を骨折させた人がいたが、その人は運動の時間みんなと一緒に洗面器を囲んで、しゃがんでプカプカやっていた。

 

 66歳なら定年退職していたっておかしくない年だし、晩節を汚すと言えばそう言えなくもないが、基本的に失うものはなさそうだし、失っても年を考えればそう痛くないだろうし、何も死ぬことはないのになあと思う。

 冥福を祈ります。