いよいよ年度末ですね。
サラリーマン時代、この時期が1番忙しかった思い出があります。
丁度10年前、私は新卒で入社した会社を円満退社したのでした。
所属部署の皆さんを前にして、最後の挨拶をする直前までも、売上達成に向けて怒号が飛び交う慌ただしい時間を過ごしたものです
その時に話した事を、ふと思い返していました。
色々辛いことも多々あったのですが、仕事が本当に楽しいと思える会社であったのは間違いありません。
上司や先輩に恵まれたのもありますが、何より直接お客様から学んだり、助けて頂く機会の多い職場でした。
初めて配属されたのは、営業管理部門。
しかし私のケアレスミスが多く、今思えば駄目社員のレッテルを入社早々に貼られたものです。
そうした私に転機が訪れたのは、法人営業部門の新規開拓チームに異動した時でした。
がむしゃらに会社訪問をするのですが、中々相手にもされず、長く成果の出ない日々が続きます。
そんな折、偶々飛び込み営業をした虎ノ門の企業から人生初の成約を頂くことになったのでした。
何故かその企画室長さんから気に入られ、アポも取れず暇だったら毎日ウチにコーヒーを飲みにおいでと声を掛けられたのです。
それ以来、素直にその声に従い、毎日コーヒーを飲みに行っては、その方から営業のイロハを教えてもらったのでした。
「営業は売り込んだら駄目で、相手が困ったり悩んでるのを聞き出して、本気で解決しようと一緒になって考えることだよ」
そう言って、その方は私に一冊の本をプレゼントしてくれたのです。
それは、イトーヨーカドーやセブンイレブンの経営者であった鈴木敏文氏の語録を集めた『まず「仮説」と「検証」』という本でした。
「大経営者だって何度も「仮説」を立てては失敗もしているけど、「検証」を繰り返し最適解を導いている」
「社会に出たてのあなたの話をホイホイ聞いてくれる暇な企業人は少ないと思う」
「けど、自社をトコトン調べあげて「仮説」と「解決策」を用意してきたら、相手も真剣になってくれるんじゃないかな」
その方は、自社のキーマンを紹介してくれては、その部門の問題点を伝え、「あなたならどんな「仮説」を用意できるか、次までの宿題です」と私を都度鍛えてくれたのです。
元々法人営業向けの研修コンサルタントをしていた経歴の方で、残念ながら1年後くらいに定年退職されることになるのですが
私は「仮説」提案から営業成果に繋がった話を褒めてもらえるのが嬉しくて、その後も通い続け、勝手に師匠として接していました。
そして、最終的に新規成約件数の全国トップで表彰されることになったのです。
それは、その方がお客様を紹介してくれたお陰でもあったのでした。
後日、その方が定年退職されてから、会社宛に年賀状が届きます。
そこには、最初の出会いで稚拙な営業トークながら必死だった私の姿を見て何とか応援したいと思ったこと
成長の過程を見るのが、いつも楽しみだったことが綴られていたのです。
賞を取って、あなたが自信を持てたことが何より嬉しかったと。
営業ノウハウもそうですが、私にとって仕事を楽しむ原点を師匠から教わったことは、大きな財産となりました。
自分が誰かの役にたっていると実感できた時に、「やりがい」を見出すことが出来たのです。
そんな青臭い昔話を交えて、当日のスピーチを終えたのでした。
退職後は、専業大家の道に進み、マレーシアでの子育てを楽しむ第二の人生を歩んでいます。
振り返ると、師匠を始めとして、多くの方にターニングポイントで支えられて来たことに気付くのです。
これからも多くの出会いが待ち受けている事でしょう。
自分も、同じように支えることができる存在でありたいと願うとともに
ブログを通じて共感頂いたり、今持って色々教えて頂けることに感謝感謝なのです。
ご覧頂き有難うございました!
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