旦那がすごく楽しみにしていた映画。
この映画観に行くなら、MIU404を観て行った方がいいよと言われていた。
アンナチュラルは観たけど、記憶も遠くに。
MIU404は観ていなかったので、2話だけU-NEXTで観た。

「ラストマイル」初日の日、仕事が早く終わるから観に行こうと旦那に誘われて観てきました。

 《イントロダクション》公式サイトから抜粋

「アンナチュラル」(18)、「MIU404」(20)など数々の名作ドラマの演出を手掛け、丁寧かつ大胆な演出で視聴者の心を掴み続ける、塚原あゆ子監督。そして、同作品で脚本を務めた、野木亜紀子。さらに、その2作品で主題歌を務めていた米津玄師。ギャラクシー賞や、放送文化基金賞などを受賞するなど、数々の功績をのこしたこの最強チームにより、「アンナチュラル」、「MIU404」の世界と繋がるシェアード・ユニバース・ムービーが誕生します!

超豪華俳優陣が出演する本作のタイトルは『ラストマイル』。物流においてお客様へ荷物を届ける過程の最後の区間を表わすこのタイトルに込められたメッセージとは—。

11月、流通業界最大のイベントのひとつ、「ブラックフライデー」の前夜、 世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。
やがてそれは日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展していく——。
誰が、何のために事件を仕掛けたのか。
残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか。




 《あらすじ》公式サイトから



ブラックフライデー前夜、
届いた荷物は爆弾だった――
日本中を震撼させる4日間。

11 月、流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。
やがてそれは日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく――。
巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。
誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?
残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?
決して止めることのできない現代社会の生命線 ―
世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、いかにして、連続爆破を止めることができるのか?
すべての謎が解き明かされるとき、この世界の隠された姿が浮かび上がる。

 《感想》

「ラストマイル」観るの楽しみにしていた方が多かったのでしょう。映画館の中で、一番大きな座席数の場所だったのですが、結構良い席は埋まってしまっていて、座席は前から八列目にしました。スクリーンが意外と近くて、映画の時は1.0用のメガネを使っているのですが、クラクラしてきてしまう。普段使っている0.7用のメガネで観ることにしました。


ショッピングモール爆破まで、ドローンで撮影された映像が多かったのでしょうか、揺れがあって、車酔いのような気持ち悪さとめまいがしてきてしまった。このまま、最後まで観れるんだろうかと思ってしまいましたが、倉庫内での話が多くなり、落ち着いてみれるようになってきました。


「アンナチュラル」「MIU404」を観ていなくても楽しめる映画ではあると思いましたが、観ていると、この人がどうしてこんなセリフをいうのか、その役の世界がわかっているので意味がわかり、想像が膨らんで楽しめるって感じになるのでしょうね。

今も変わらず、頑張って仕事続けているんだなって。

役どころによっては、成長もみられる部分があり楽しめるのではと思いました。

 対比なのかなとも思いました。長く続けられる仕事と、長く続けられない仕事。


 2回目の爆破後から映画を観にきた人がいて、こんな中途半端な時から観にくるなんて。途中からで楽しめるのかしら?終わりだけが知りたい人なの?なんて思いましたが、朝一番から観て、1日で2回観ている方もいらっしゃるようなので、その方もそうかはわかりませんが、1回観て知りたいところがあって、もう一度観にきたのかも知れませんね。


 前のめりで観ている若者がいたので、初日からだし、よほどファンなんだろうと思ったら、スマホを最小限の明かりにして、ゲームしながら観ていました。ながら見じゃないと、見れない人なんでしょうか?

最小限にしても、光ってますよ。


 エンディングになると、スマホチェックする方もいらっしゃるけど、映画観ながら、いつのまにか家で観ている感覚になってしまうんでしょうかね。


 配送早く届けてほしい、1円でも安く買いたい気持ち、消費者側はつい思ってしまいますが、企業は利益がなければ、仕事になりません。そうなると、どこかに必ず皺寄せが来て、どこかで安く働いている方がいるということですよね。

 ネット購入したことをある私としては、考えさせられた。便利な世の中はありがたい。便利であるということは、誰もが便利になっているんだろうか?当たり前になりすぎている世の中の怖さを感じた。

 

 ネットショッピングだけの世界ではなく、働く人すべて、生きている人全ての人が考えなきゃいけない問題だと思った。


 舟渡エレナさんは、世界規模のショッピングサイトの関東センターに配属されたばかりのセンター長。

 赴任してすぐに事件が起きるのだ。

 上からベルトコンベアが流れているのを見て、ネットを張った方がいいのでは、と発言する。

 何でそんなことを言うんだろうか?と思ったら、そういうことだったのかと後からわかる。


 みんな生きるために、そして、誰かが喜んでくれるならばという気持ちで必死に働いている。

しかし、人間はロボットには慣れない。

ノルマが大事ではあるが、決して心を失くすような働きをしてはいけないのだ。

「◯◯しなければならない」という思考にとらわれてしまうと、感情を無くし、答えが一つしかない方向にいってしまいますよね。


ロッカーの謎の数字

2.7m/s⇨0  70kg

ベルトコンベアの速度

ベルトコンベアの耐久重量


この数字をみて、笑う舟渡さん。

同じ役職になった人がわかる気持ちを表しているのだろう。


ベルトコンベアを何としても止めたかった人と稼働率を下げてはいけない、どちらの人も呪縛となっていた。

確かに止まった。でも、ブザーがなり、稼働率が下がってはいけない、動かさなければならない、そちらの方が大事だった。何事もなかったように、ベルトコンベアを動かし始める。

 1人の失った心よりも、会社、運送、消費者、荷物を止めてはならない。多くの人の方が大事なのだ。

誰もが大事なんだけど、疑問に持たなくなってしまっているのだ。


 ベルトコンベアを止めたかった人は見捨てられてしまい、何もかわらない日常が戻ってくるのだ。

 人の代わりはいくらでもいるということなのだろう。ならば、自分を壊してまでやるものではないのかもしれません。自分の代わりは誰もいないのですから。


 ただ、センター長務まる人がなかなかいなかったことは、考えられないのは、一応、上司が勤め上げたからでしょうか?務まっていたかどうか考えると、考えるものがありますが…。


 舟渡さんも、爆発して死者が出ても、1人の命より会社の利益が優先で考えなければならない。また、爆発事故が出ても、ベルトコンベアを止めてはならないになる。羊急便の所為にし、なんとしても動かすのだ。

八木さんの心が壊れ始めても、押し通していく。

何かを押し通せば、誰かの心は壊れる。


 委託ドライバーの佐野親子の会話を聞いていると、美談にしてはいけない話をしていますよね。

働くとはどういうことなんでしょうか?過労で死んでしまった人を仕事の鑑として話をするのは、すごい人だったんだけど、違う人に求めるものではないですよね。でも、働くとはってそういうことだって風潮はまだまだありますよね。


 心を失う社会の構図に、自分は関係ないではなかった。渦中にいるのだと感じる。

 自分が心を失った時、決して自分が弱いからではなく、当たり前なんだと思うし、失いやすい世の中であると感じる。


 爆破テロの犯人は自分を守り、大切な人を守るためだった。

 何かを恨まなきゃならなくなった時、死の覚悟を持って訴えたい時のエネルギーはすごい。

 亡くなった後、想いを届けたかった人には届いただろうか?

 絶対に届くと信じてやったのだろうか?

自分の命を引き換えてまで、訴えることって必要なことって、何だろうか⁉︎と考える。

 悔しいことだろうし、絶望的であっただろうと想像はできる。この世の中は、綺麗事ではいかない。


 相談すればといっても、相談しても相談場所が間違ってしまっているのか、段々絶望的になってしまうことがある。


 船渡さんは、一度体調を崩し休んでいた。復帰したら、こんなことに。頑張らなければならないと思っていただろうし、今度こそはと思っていただろう。まさか、あのことが関係してくるなんてって。

 段々、自分がおかしいことに気がつく。舟渡さんは、最後に一仕事をして終える。この話って、4日間の日々なんですよね。

 相手は、変えることはできない。

 変えられるのは自分。

 真っさらにして、船渡さんは笑顔を取り戻す。

 次のセンター長はどうするのだろうか?


 スピードはある程度は大事だけど、最近、人間のキャバを超えたスピードを求められている気がしてならない。

 商品の価値とは?自分の価値とは?適正な料金とは?

 命のより大事なものはない。

 でも、命より訴えたくなる世の中って。