愚痴らない
7月11日に発売となる『アウトライダーVol.25』(発行:学研、税込980円)。
本来なら6月29日(金)が最終入稿日なのだが、
29日、30日は、柴田カメラマンと浜松に出張することになっている。
スズキのオートバイ工場取材、およびサーキット試乗会なのだ。
ゆえにバタバタである。28日にやれるだけのことをやり、
30日の夜中に事務所へ戻って残りを片付ける。
まあ間違いなく日曜日までずれ込み、
週明け7月2日、3日に出稿・校了。
月刊誌であれ年一のムックであれ、締め切り直前というのは
いつもこんな感じだ。
そういう仕事なんだから愚痴はこぼすまい。
というより小生、このブログで愚痴は書かないと決めている。
でもさ、同業者の皆さん。ウチの最終入稿日設定、ちょっと早すぎない?
確かに『アウトライダー』なんて世間一般的に見れば
マイナーなジャンルの専門誌、それはそうだけれども、
これがメジャーな週刊誌や女性誌だったら絶対に、
あ、愚痴っちゃった。
(-。-;)
引き継ぎに立ち合って
先週末、バイクの個人売買に立ち会った。
車両はBMW1150GS。売り主も買い主も、私の知人だ。
売り主は、初老の紳士で、立派なバイク乗りである。
買い主は、不器用だが誠実な、信用に足るバイク乗りである。
車両は試乗してみると、とてもいい状態であることがわかった。
売り主は、買い取り業者に売るよりも高い金額で売ることができ、
買い主は、バイク屋を通して買うよりも安い金額で手に入れることができた。
そういう意味では、何もかも、よかったのだろう。
個人売買の仲介は今回が初めてなのだが、
こんなに複雑な心境になるとは、思ってもみなかった。
買う側のうれしさと、売る側の寂しさが、
両方向から大きな念となって降りかかってくるのだ。
買い主の喜び、広がる夢、明日への期待が手に取るように
伝わってくると同時に(それはまるで、我がことのように)、
売り主の、寂しさ、つらさ、無念さが、グサリと突き刺さってくる。
売り主は、好き好んで手放したわけじゃないのだ。
ふと、はじめてバイクを売り払った日のことを思い出した。
19歳だった。
駅前のしょぼいスナックでバイトして買った、中古のGSX400Eだ。
欲しくて買ったんじゃない。不人気車で、安かったのだ。
なのに、どうしてこんなに涙が出るのかと思うぐらい、
いや、やめとこう、そんな話。
ブログに書くようなことじゃない。
それどころじゃない
アウトライダー締切間近。
雑誌編集者がブログを日課にするのは無理だとわかった。
それどころじゃないのである。
昨日も、一昨日も、当ブログに
ひとこと「それどころじゃないのだ」ぐらいは
書いておかなくちゃな、とは思っていたものの、
それどころじゃなかったのである。
自分がふたりいれば……。
貴方もときどき、そう思ったりしませんか?
ということで更新が途切れ途切れになりますが、
それは私がこの世にひとりしかいない証拠であります。
ひとりしかいないんだよね、誰もが、ね。
皆さんも「自分って貴重じゃん」と思いながら、
日々駆け抜けてください。
ではまた。