ちなみに
父が脳梗塞で手術を終え
入院中に
不思議な夢をみたと教えてくれました
それは夢だったのか現実だったのか分からない
目が覚めてもその感覚がしっかり残っていて
不気味なくらいだ、と
それは海の底のような暗いところをずっと歩いていて
周りには塵のようなものが沢山浮かんでいて
それが実は全部 人で
みんな無言ですれ違っていく
あんたは誰だ?どこへ行くんだ?
と声をかけても誰も答えない
そんなところを途方もない長い長い時間かけて歩き続けて
父は
孤独の中、歩き続けるのがつらくて
自らの命を絶ったそうです
ああ、これでもう解放される・・・
と思って周囲を見渡すと
さっきと全く同じところに戻ってきている
なんなんだ、これは
とパニックになり
無言で暗闇の中をひたすら歩き続けて
何度も何度も
もう終わりにしたい、と命を絶っては
元に戻される、というループを
とてつもない長い時間やり続けて
やっと目が覚めたら入院中の病室だった
でも目が覚めたのに 長い暗闇を歩いている
あれは夢ではなく自分の中の現実のようだ
俺は人間は死んだらそれで終わりだと思っていた
でももしかしたら
その先があるのかもしれない・・
と父は話していました
それはただの夢ではなく父の中で大きなターニングポイントになりました
それまでは自暴自棄で
人生は一度で終わり!と思い好き勝手に生きてきたけれど
もし続きがあるのなら・・・向上を目指そう
父の心はそう固まったようでした
そして父は一緒懸命にリハビリをして
不随になっていた左側の身体を
元に限りなく近い状態まで戻したのでした
ピアニーというお花だそうです