父が変わった | 光と波動と音楽と ふゆこのサンフランシスコ日記

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日常を綴るアラフィフ在米日記です。

 

 

 

 

 

アメリカに移住してから

英語はあまり話せなかったわたしですが

友だちができたり

自分の生きていく世界が自然に広がっていきました

 

 

 

なにもかも新しい世界

自由で楽しい

 

 

 

そんな一方で常に父のことが頭にありました

酔っぱらうと

アメリカにまで国際電話をかけてきて

いつまでも愚痴を聞かされるのです

 

 

 

どこまで追いかけてくるの?

 

 

 

 

電話が鳴り始めると お父さんだ・・・とうんざりして

無視して放っておくと

主人が心配して

お父さんじゃないの?出なくていいの?と聞いてきます

 

 

 

 

電話にでるまで永遠に鳴らし続けるのは

わたしの父だと彼も分かっていたのでした。

 

それがまた恥ずかしくてこんな父親をもったのが情けなくて

 

 

 

一体いつになったら解放されるんだろう・・と

気が狂いそうな気持でしつこく鳴り続ける電話をみつめていました

 

 

 

帽子帽子帽子

 

 

 

そんな中、わたしは知り合いに頼まれ ローカルのボランティアを始めました

若い女性対象の悩み相談で

ボランティアなのでほぼ話を聞く役目で

あまり深刻なケースはベテランさんにガイダンスしてもらいながら

 

 

 

 

 

わたしの英語はたぶんそこで一番培われた気がします

とにかく色んな話を聞きました

恋の悩み

仕事の悩み

健康の悩み

金銭的な悩み

そして家族のこと

 

 

 

色んなアメリカの若い女性の話しを一生懸命に聞きながら

一緒に泣いたり笑ったりしているうちに

 

 

 

 

究極

悩みはひとを成長させるんだ

ということに気づきました

 

 

 

 

どんなにつらくても悩みを乗り越えていく。

皆んなの姿を通して

たくさんの勇気をもらいました

 

 

 

そして思ったのが

わたしは今まで父を憎んで嫌って悩んできたけれど

あの父が居なければ 

人の悩みをここまで理解できなかったかもしれない

未熟なわたしがここまでこれたのは・・・

 

父のおかげでもあるんだ

 

 

 

あんな父親を持っていても どんな環境でも

こんなわたしでも 

悩みに負けずに幸せになればいい

 

それを悩むひとに伝えていける

 

 

 

父が悪役をやってくれてるから

今の自分があるんだ

という事に気づきました

 

 

 

 

それからのわたしは

父に対する態度が少し変わり

父が酔っぱらって電話をかけてくると

きっぱりと断り

お酒を呑んでいない時は 正面から向き合って父の話を聞きました。

 

 

 

 

理不尽で勝手な愚痴を聞かされても

父の気持ちを理解しようと黙って話を聞き

わたしの意見も伝えたり

 

 

自暴自棄になっている父が希望をもって生きていけるように

わたしなりに励ましたりもしました

たまにケンカをしてぶつかりました

 

 

 

 

そんな会話を続けていくうちに

父がだんだんと変わっていきました

以前なら自分の愚痴や文句を言いっ放しだったのが

少しづつわたしの話を聞いてくれるように

なったのです

 

 

 

そしてある時

ふゆに恥じないようお酒を辞める努力をする、

と言って

本当に断酒をしてくれました

 

 

 

 

主人マシューはびっくりして

お父さんを応援するために僕も断酒するよ

と一緒に断酒してくれました

 

 

わたしは

マシューもわたしの父を嫌っているだろうと思っていたので

彼の気持ちがうれしくて泣いてしまいました

 

 

 

 

 

                                                          近所の公園

 

 

                        上を向いて歩こう♪