北関東・東北・北海道・上信越 編 ~北へ~(1)1日目①は、→こちら

復元された函館奉行所の中に入ります。

式台付き正面玄関
(奉行の交代時など特別な儀式の時に使用される格式の高い所。
正面の床の間は槍が掛けてあり「槍床」という)
函館奉行所の復元は、昭和58年(1983)頃から函館博物館などに保存され
ている関連資料の調査開始。翌年からは、調査対象を北海道立文書館・
国立国会図書館・東京大学史料編纂所などに広げ、五稜郭全体の平面図絵、
箱館奉行所の庁舎平面図、奉行所の古写真など、五稜郭・箱館奉行所の
築造に関する重要な資料を発見。


廊下 縁
文献資料の調査と並行して五稜郭内の発掘調査が実施され、良好な
状態で保存されている奉行所の遺構を確認し、文献資料と照らし
合わせることにより、絵図や平面図の正確性の裏付けとしました。

使者之間
(奉行所を訪れた主人の同行者の控える部屋。
床の間は弓矢・鉄砲が掛けられており「弓鉄床」といわれた)
そして、パリの骨董店で見つかった手札サイズの古写真が、慶応四年
(明治元年=1868)ころに撮影された箱館奉行所の写真と判明。
屋根瓦の枚数を数えることができる程の解像度の高い写真で、出土した
当時の瓦の大きさと古写真から読み取った瓦の枚数から、奉行所の
正確な大きさを算出し、忠実に復元されています。

用場小用所清所(厠)
箱館奉行所は、かつてと同じ場所に復元されていますので、遺構保護の為、
厚さ25cmのコンクリート耐圧版を敷き、それを基礎としています。


廊下(中) 廊下(縁側内側)


大広間
(奉行所ないで最も格式の高い広間。手前から四之間、参之間、弐之間、
床の間と違い棚・付書院のある壹之間と4つの部屋がそれぞれ無地の
襖で仕切られており、畳数は15、21、18、18で合計72畳)

大広間・壹之間(床の間と違い棚・付書院)

壹之間のすぐ後ろにある武器置場(8畳)
案内・説明係りの方に往時も畳張りだったのか確認しました。
つづく