勉強が「やらされ」じゃなくなる?子どものやる気を引き出す「反転授業」って知ってる?
「うちの子、なかなか勉強に集中してくれない…」「宿題をやるのにいつも一苦労…」
子育て中のママさんなら、一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか?
そんな悩みを解決するかもしれない、今注目されている新しい学習法「反転授業(フリップド・ラーニング)」についてお話しします。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は普段の家庭学習にも取り入れられる、とっても効果的な方法なんですよ。
反転授業って何?
反転授業とは、従来の「学校で教わって、家で復習する」という学習の流れを、あえて逆にする学習スタイルです。
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予習:自宅で、先生が用意した動画やオンライン教材を見て、基本的な内容を事前に学びます。
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授業:学校では、すでに予習済みの内容をもとに、先生や友達とディスカッションしたり、演習問題を解いたり、応用的な学習に時間を使います。
なんだか難しく聞こえますが、要するに、「インプット(知識を覚えること)」を家で終わらせて、「アウトプット(知識を使うこと)」を学校でやる、という考え方なんです。
なぜ今、反転授業が注目されているの?3つのメリット
この学習法が注目されているのには、子どもの学びを大きく変える3つのメリットがあるからです。
1. 「わからない」をなくす!理解度が深まる
従来の授業だと、先生の話を一度聞いただけで完璧に理解するのは難しいですよね。特に授業中に「わからないな…」と感じても、そのまま進んでしまうことも。
反転授業なら、自宅で動画を自分のペースで何度も見返せるので、苦手な部分をじっくりと見直すことができます。
そして、授業ではすでに知っている内容なので、先生に質問したり、友達と教え合ったりと、「知識を使うこと」に集中できます。これにより、表面的な理解ではなく、根本的な「わかった!」に繋がりやすいのです。
2. 授業が楽しくなる!やる気がアップする
「勉強はつまらない」と感じる子もいますが、それは授業が一方的な「聞くだけ」のインプット学習になりがちだからかもしれません。
予習をすることで、授業は「みんなで協力して問題を解く時間」や「自分の意見を発表する時間」に変わります。
先生も、一人ひとりの理解度に合わせてサポートしやすくなります。受け身ではなく、自ら発言し、行動することが増えるので、「参加する楽しさ」や「できた!」という成功体験が生まれ、学習への意欲が自然と高まります。
3. 「自ら学ぶ力」が身につく
予習段階では「何を、どのように学ぶか」を自分で決めて進める必要があります。
初めは戸惑うかもしれませんが、続けていくうちに「どうすれば効率よく覚えられるかな?」と、自分に合った学習方法を考える力が育まれます。これは、学校を卒業した後もずっと役立つ、一生もののスキルです。
やっぱり気になる…反転授業のデメリットは?
良いことばかりのように見えますが、デメリットがないわけではありません。特に小さいうちは、保護者のサポートが大切になります。
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家庭でのサポートが必要:特に小学生の低学年では、一人で動画を見たり、予習を進めるのは難しいです。保護者が「一緒に見ようか」「ここはどういう意味?」と声をかけ、伴走してあげる必要があります。
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学習習慣の確立が必要:自宅での予習が前提となるため、まだ学習習慣が身についていないと、予習が滞ってしまう可能性があります。まずは、短時間の復習動画などから始めて、少しずつ慣れていくのがおすすめです。
ただ、このデメリットは、裏を返せば「親子で一緒に学ぶ時間」が増えるチャンスでもあります。
まとめ:小さな一歩から始めてみよう!
本格的な反転授業を家庭で導入するのは難しくても、動画を賢く活用するだけでも十分な効果があります。
例えば、
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学校で習ったばかりの算数の内容を、YouTubeで見られる短い解説動画で復習する
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図鑑で見た生き物の生態を、ドキュメンタリー動画で一緒に見る
といった、小さな積み重ねでも、子どもの学習意欲は大きく変わります。
「学ぶって楽しい!」という気持ちを育むことが、子どもの将来の可能性を広げる一番の近道。
反転授業の考え方をヒントに、ぜひ親子で新しい学びの形を始めてみませんか?