ロシアの文豪「トルストイ」の格言は 多数ありますが、その中で 私が凄く気に入っているものを紹介します。
「幸福な家庭は どこも皆 似たようなものだが、不幸な家庭は 皆それぞれ 事情が違う」
私が初めて この格言に接したときは、「ふーん、そんなもんかいな?」と思ったのですが、熟考してみると よく分かります。
とりあえず 「幸福の条件」を簡略化して、3項目だけにしてみます。
A:自分が健康であること
B:自分に仕事があること ※この場合 仕事≒お金 とします。
C:自分に身内が居ること
普通に考えれば、幸福の成立要件は、ABC全てを クリア(程度の差はあれども)していないと ダメですよね。
そりゃあ、「俺は仕事や身内が無いけど、幸せだぞ」という人も 居るでしょうが。
まあそれは 今、横に置いといて・・・。
そうすると、唯一 ABCとも ○○○ の場合のみ 「幸福」が成立。
逆に「不幸」のパターンは、×が1項目だけのもの、2項目あるもの、ABC全てが×の場合など、多数考えられます。
すなわち、「不幸な家庭は 皆それぞれ 事情が違う」 ことになるわけです。
例えば、テレビやネットのニュースで 不幸な方々のことが報道されたとき、「何で それぐらいのことで 絶望したんだろうか」とか、「それぐらいのことだったら 身近な人に 相談したら よかったのに」などと、思ってしまうことがあります。
でもね。
不幸な人の事情は 様々ですから、こちら側の基準で判断するのは禁物。 斟酌してあげることが 肝要です。
たとえば、「後藤真希」さんのお母さんの 転落事故。
ご本人の娘(後藤真希さんのこと)の 今後の芸能活動を考慮すれば、「転落を思いとどまる」こともお考えだった でしょうけどね。