こうして19歳で脱ファンデをしたサラマは、
34歳の時に在籍していた職場で52歳の肌断食実践者に出逢い、〔美魔女〕の称号を持つどう考えても50代に見えない方なのですが、衝撃を受け、その時点で基礎コスメについては試し尽くした感があったため「違うフェイズに飛び込もう」とワセリンのみにして他の基礎コスメを断ったのでした。
そうしたら、意外や意外、私にとってはものすごく合ったというか、調子がいいのです
20歳以降は「ファンデーション代がかからない生活でラッキー」だなんて思っておりましたが、その分、基礎コスメにお金をかけておりました。でも、もしかしたら、その基礎コスメ代もかけなくて良かったかもしれない
いや、いいんですよ?
私は若かりし頃にタバコだとかお酒だとかいう消えモノの嗜好品にずいぶんお金を落としてきていてしかもそれについて一切後悔していないクチなので、過去15年間に自分が必要なかったかもしれないコスメにお金をツッコんでいたんだとしても「ウケるww」で終わらせることができます。が、なんにせよ、現在私の美容にかかる金額はクリーム一本とちょっぴりのコスメ代だけで良いというこの事実よ。
なにを言いたいかと言いますとね。
決して決して「ノーファンデの方が肌に良いから、だから、みなさんノーファンデを目指した方がいいですよ」ということではないのです。
言いたいのは、私たちが生活していくなかで「これはやらなきゃいけない」と思い込んで払っているコスト、「グレードを上げればより良い結果が得られるかも」という期待を込めた課金、生活に潜むそういうもののなかには「むしろやらない方がいい」ことも多いということです。
私は最初のお仕事がメーカーの営業職でした。
自分でデザインしたプロダクトを世に出して売り込むということをしていたので知っていたはずなんですよね、「モノを売る」ってことがどういうことかを。
購買層を想定して、市場調査をして、キャッチーな商品名をつけ、好まれるデザインを作って、商談して店舗に扱ってもらい、店頭販売を打ちまくって知名度を上げ、コマーシャルや雑誌などで宣伝しまくる目的はというと、特にBtoC(対企業でなく、対消費者。要するに一般の人たち相手に売るタイプの商売)の場合、人に財布を開かせてなんぼなんです。
そう言ってしまうと聞こえが悪いですが、いや、トップメーカーは強気の値段に恥じぬクオリティのものを生み出して売っている以上、なんも汚いことはやってないわけですよ。
市場にあるプロダクト、特に日本市場のものについては、クオリティだけみるとまったくもって素晴らしく、フェアに性能を謳って、それをみて「必要」と判断した人が購入するという、なんら後ろ暗いところがない透明性の高い〔金の行き来〕がお買い物と呼ばれる行為なわけです。
が…「必要」と判断する私たち側のその判断が狂ったセンサーによるのかもしれません。つまり、案外と、必要ないという
ちなみに、コスメやら美容やらが絡む業界というのは、ちょっとコンプレックスビジネス的要素があるというか「少しでもキレイに見せたい」という女性の心理をうまく突いて購買につないでいる感ありますよね。
私だって、あんまり外見を気にするタイプではありませんが、人生のどこかで「スキンケアしていないと肌がボロボロになるよ」だなんて言われて、それを疑うことなく、しかも「ボロボロになるのが嫌」だからやり続けてきたわけで、立派に、まんまと、くすぐられてますよね
で、話は髪に戻るのです。
常識とされるファンデを脱して基礎コスメをも脱したサラマ的には、おそらく、髪の毛も、白髪も、実は一番効果的な方法はヘアケア用品に課金することではないんじゃないかと想像するわけです。
課金トラックに乗せてしまおうという業界の勢いはビンビン伝わってくるんですが、でも、おそらく、そこじゃないんだな。そう見せかけているけれどそこじゃないと思う。
じゃあどこなんだよというところが今の私の一番の関心ごとなのでした。
なんか、うーん、髪なんだよな、髪