いつも “ ときどき日記 ” をご覧くださりありがとうございます。
今回紹介させて頂きます帯は、江戸前期の慶長小袖より取材した柄です。
割付文様を原本の縫いに近づける為に、筆の線を一定の太さにせず、太い線や細い線を
作る事で自然な描写と織物の力強さを強調する事ができました。
≪ 小袖重ね七宝文 ≫ こそでかさねしっぽうもん
( 実際の変わり結びをご覧頂けないのが残念です )
この帯は、「 緞子 」( どんす )と呼ばれる『 技法 』を用いています。
( 説明が重複してすみません )
「 緞子 」 とは、 三大織物組織の中で経糸 ( たていと ) が表面に出る比率が高い
ものを言います。
しかし、経糸 ( たていと ) が表面に出る比率が高いことで、逆に緯糸 ( よこいと ) が
表面に出る比率が少なくなります。経糸 ( たていと ) を多くするとキメ細かい生地には
なるのですが“ 帯 ” が少し重くなりやすいのです。
“ 帯 ” をできるだけ軽くするために経糸の数を減らすと、生地が粗く( あらく )なり
光沢がなくなります。
そこで弊社は極細の金糸を経糸に混ぜる事で光沢のある比較的軽い生地をつくりました。
収縮率の異なる生糸( きいと ) と金糸を混ぜて織ることは大変難しいのですが、
切磋琢磨し克服しました。
力強く、光沢があり、比較的軽い “ 生地 ” になっています
【 弊社図案 】
色違いをご覧頂く場合は、右をクリックして下さい。 ≪ 小袖重ね七宝文 ≫ ( 白地 )
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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