umegakiorimono ときどき日記

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京都西陣の織元梅垣織物が ≪ 作り手の気持ちを伝える為に “ 西陣織帯地 ”や“ 西陣の事 ”
そして “ 美味しいお店やちょっとした出来事 ” ≫ を紹介させて頂く日記です。
 
『 和装や京都に興味のある方は、是非ご覧ください 』

いつも “ ときどき日記 ” をご覧くださりありがとうございます

 

今回紹介させて頂きます帯は、近代陶芸史上、不滅の足跡を刻んだ富本憲吉の模様集

図案集より取材して考案しました。

富本憲吉は陶芸作品において広く知られていますが、肉筆、版画などによる模様集

図案集によって「モダンデザインの先駆者」とも言われています。

 

      

 

           ≪ 市松菱華文 ≫ いちまつひしかもん
 

      

 

   この帯は、「 緞子 」( どんす )と呼ばれる『 技法 』を用いています。

    「 緞子 」 とは、 三大織物組織の中で経糸 ( たていと ) が表面に出る比率が

   高いものを言います。

       

         

 

しかし、経糸 ( たていと ) が表面に出る比率が高いことで、逆に緯糸 ( よこいと ) が
表面に出る比率が少なくなります。経糸 ( たていと ) を多くするとキメ細かい生地には
なるのですが“ 帯 ” が少し重くなりやすいのです。

“ 帯 ” をできるだけ軽くするために経糸の数を減らすと、生地が粗く( あらく )なり
光沢がなくなります。

 

            

 

そこで弊社は極細の金糸を経糸に混ぜる事で光沢のある比較的軽い生地をつくりました。
収縮率の異なる生糸( きいと ) と金糸を混ぜて織ることは大変難しいのですが
切磋琢磨し克服しました。

 

        

 

それに加え、柄を構成する組織として、弊社独自の “ 有綵無彩 ” ( ゆうさいむさい )
という技法を用いています。

 

            

     

“ 有綵無彩 ”とは、美しい彩の文様のある絹織物を表す< 綵 >と、文字どおり 
「 いろどり 」 を意味する < 彩 > の事です。この中の ≪ 無彩 ≫ に関しては
色の三属性のうち、“ 色 ” を使わず “ 明度 ” だけを追求しました。 
金・銀という無彩色を、「 同口引き揃え 」 という西陣織の技術を応用する事により
極細金糸と箔との複合組織により、角度によって “ 金・銀 ” と変化させる事ができました。


 

     

 

                【 参考本 】

 

     

 

          

                        

 

          

 

           【 付下げ 】【 色無地 】 にも合せて頂けます
 

      

 

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました



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いつも “ ときどき日記 ” をご覧くださりありがとうございます

 

嬉しいお話とともに送ってくださった素敵なお写真を、ご紹介させて頂きます。

 

35年前ご両親様とご一緒に、私どもの帯をお選び頂いたお客様が、お嬢様お2人に譲られ

ご愛用くださっている素敵なお写真を送ってくださいました。

現在お母様になられているお客様が色々とお調べくださり、私どもの帯である事を

探し当ててくださいました。お着物は藤井寛先生の作品であるとの事でした。

  

     
 

   お客様ご自身も、ご友人のご結婚式やご親戚のご結婚式にご愛用くださいました

       

  

       

 

 こちらのお嬢様は二十歳の成人式の時には海外へ留学しておられ、その際には御召に

 なれなかったお振袖と私どもの帯を、フォトスタジオで撮影されたそうです。

 とても素敵なお写真ばかりなので、ブログへの掲載をお願い致しました。

 快くご承諾くださり感謝いたします。

 

 

         

 
 
 

          


  

 

 三十五年という長い時を経て、この様にお母様からお嬢様へと受け継がれ、ご愛用頂ける

 事は織屋冥利に尽きます。

 お客様には沢山の愛情こもる暖かいメッセージを頂きました。

 ご両親様との思い出を振り返られながら、お嬢様方の節目節目に私どもの帯をご愛用くだ

 さった事に心より感謝申し上げます。

 

 梅垣織物のモットーである、時代を超越した意匠や素材によるもの造りを、ご評価頂き

 

 大変嬉しく思っております。これからもそういったもの造りに一層精進してまいります。

 

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました



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いつも “ ときどき日記 ” をご覧くださりありがとうございます

 

第一回 京都 染と織の展覧会 ~京都の色にみる日本の伝統美~
2月3日(金)〜5日(日)東京、時事通信ホールにて京都染と織の展覧会が開催されます

 

京都工芸染織展では日本を代表する京都の伝統的染織産地の西陣織

京友禅、丹後ちりめんの現代の最高の技術をご覧いただける展示です。

 

第73回京友禅競技会の入選作や、西陣織大会2022の入選作を中心に

入選作品のきものと帯をコーディネートして展示するという、東京初の催しです。

京友禅、西陣織の華やかな共演をお楽しみください。

 

三産地の織元・染元30社が一堂に介する京都きものフェスティバルも開催

京都伝統工芸マーケットや伝統工芸職人による実演コーナーもあります。

ぜひ会場にお運びください。
くわしくは 西陣織工業組合HP にて

 

<会期>
2月3日(金)13:00〜19:00
2月4日(土)10:00〜19:00
2月5日(日)10:00〜16:30

<会場>
時事通信ホール
(東京都中央区銀座5-15-8)

<入場料>
前売り券:1,000円(税込)、当日券:1,200円(税込)

 

  

 

  

 

私ども梅垣織物も参加いたします

会期中は、梅垣と私もブースで皆様をお待ちしております

お声かけ頂けると幸いです

 

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました



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いつも “ ときどき日記 ” をご覧くださりありがとうございます



ご縁を頂いたお嬢様の素敵なお振袖姿のお写真を掲載させて頂きます
 

お取引先の(染の醒ケ井)さんから素敵な振袖姿のお写真を頂きました

お嬢様にはご許可をとってくださっています

 

  

           

              ≪ 七宝華文 ≫

 

染織品をはじめ工芸品に多用される最もポピュラーな割り付け文様である七宝を

用いています

 

(本来、七宝とは仏教において金、銀、瑠璃、玻璃、珊瑚、瑪瑙、真珠の貴重な宝を

指しますが、いつのころからかこの文様の名となりました)


       

 

この七宝華文は微妙な銀濃淡の銀糸を多用することで、淡彩でありながら重量感の

ある配色にすることや、袋帯でありながら丸帯に用いられるような伸びのある大胆な

構図に取り方する事により最も一般的な七宝でありながら非常に存在感のある帯地と

なりました

 

   
 

                 【 参考本 】

   

   

この帯は、三大組織の中でも一番多く用いられている 【 錦 】の技法を使っています

ただし、経糸(縦糸)の糸数を緞子に匹敵する四千五百本用い、緯糸(横糸)も密度を

高める事で、緞子地に匹敵する非常に上品で艶のある生地にしました 

 

このようなお便りを頂けるのは、織屋冥利に尽きます
心より感謝いたします

                     

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました




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