一郎 | LOVE&PEACE(町医者のつぶやき)

LOVE&PEACE(町医者のつぶやき)

横浜で呼吸器科の開業医をしている打越暁です。2008年に開業し、現在楽しく診療中です。今までにない癒しのクリニックを作る、という夢に向かって邁進中です。世界が安心平和調和で満たされますように。

あのイチローが出血性の胃潰瘍になった、


というニュースをみました。


WBCのプレッシャーの影響でしょうか。


それほど大事には至らず、


すぐに現場復帰できるとのことで、


良かったですね。



しかし、あのイチローも、ポーカーフェースの裏に、


体を壊すほどの苦悩を抱えていたのか、


ということが分かり、


何だか今まで以上に親近感がわきました。


あのイチローも一郎という一人の人間なのだ、と。



もちろんWBCのプレッシャー=胃潰瘍ではないかもしれませんが、


胃潰瘍は、心理的な要素でおきやすい病気の一つでもあります。


私達がわかりえないストレスと戦いながら、


あのすばらしいパフォーマンスを見せてくれたのでしょう。


すごいことです。




人は誰もが、病気になりうる。


生老病死は避けられない。


この当たり前の事実に気づきにくいものです。


特に健康な時は、なおさらです。



医者も、病気の経験があるのとないのとでは、


患者さんの言葉の受け止め方が


大きく異なってくるのかもしれません。



僕自身は今まで、幸い大きな病気には罹っていませんが、


ちょっと前に咳がひどく、止まらない時期を経験しました。


呼吸器科医のくせに咳が止まらないというのは、


何とも恥ずかしい話ですが、


その経験から、


咳というものがどんなに日常の生活レベルを落とし、


気力と体力をそぐものか、


ということが身に沁みて実感でき、


その後、少しは患者さんの訴えに


素直に耳を傾けられるようになれたのかなと思います。




誰もが病気になりうる。


批評や指導の前に、


まず自分のこととして考えられる想像力を持ちたい・・・




イチローの胃潰瘍の記事から、


そんなことを、ふと思いました。





クリニックに行こう!(町のホッとクリニックを目指す呼吸器内科医の奮闘記) ←応援よろしくお願いします。