コンボイ | キネマの天地 ~映画雑食主義~

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レンタルビデオ鑑賞日誌



(ほぼ)一日一本のペースで映画の感想を書いてます。

コンボイ [DVD]/クリス・クリストファーソン,アリ・マッグロー,アーネスト・ボーグナイン
¥1,800
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内容:"男気あふれる名作を多数残した名匠、サム・ペキンパー監督がアメリカン・トラッカーを題材にしたアクション。ペキンパー作品の常連、クリス・クリストファーソンとアーネスト・ボーグナインが共演。(Amazonより)


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はい!今週のサム・ペキンパー は、1978年製作「コンボイ」です!





アメリカ大陸を縦横に駆け回るトラック野郎たちは、CBラジオを通じてニュースの交換をしていた。今も女性が運転するジャガーXKEとせりあってスピードを出しすぎたラバー・ダック(クリス・クリストファーソン)が警官に追われ危地を脱し、CBラジオのマイクをとったところだ。早速応答があった。ピッグ・ペン(バート・ヤング)、続いてマイク(F・アジェイ)だ。この3台のトラックが悠々と走っていると、覆面パトカーの囮捜査に出くわし、トラッカーたちの積年の敵である鬼保安官ライル(アーネスト・ボーグナイン)に50ドルの罰金をとられてしまう・・・(goo映画より)





おおーーっ!これも面白れーーーっ!!ヽ(゜▽、゜)ノ



ほい、ペキンパー作品の中では決してクオリティーの高い方ではありませんが、

でも楽しい映画でした―♪ これもDVD欲しいなぁ。( ´艸`)



アリゾナ州。大陸中を股にかけるトラック野郎“ラバー・ダック”(クリス・クリストファーソン)は、

仲間の“ピッグ・ペン”(バート・ヤング)“スパイダー・マイク”とラジオで交信しながら

競争している所を保安官のライル(アーネスト・ボーグナイン)に止められ、賄賂として

一人50ドルを巻き上げられる。憂さ晴らしにトラッカーたちの溜まり場であるレストランに寄るが、

ピッグ・ペンらがライルを挑発した事から乱闘騒ぎになり、居合わせた州警察官を

殴り倒したラバー・ダック達の逃避行は、やがてアメリカ全土を巻き込む大逃走劇へと

発展していく・・・ってなお話。



ひょんなことから追われる立場になったラバー・ダック達に、ラジオを聴いて駆け付けた

トラック野郎たちが次々加わって100台を超す大集団となり、やがて州知事も事態収拾に

乗り出すほどの大騒動へと発展していきます。「激突!」 のトラックみたいなのが

何十台も列をなして爆走するんですからねー、その迫力だけでもう興奮する事

間違い無しですよ!ヘ(゚∀゚*)ノ




キネマの天地 ~映画雑食主義~
↑ドドドドドドド・・・・・ 爆走トラック大行進。




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↑まるで突撃に備えて西部の荒野に並びたつ騎兵隊の如し!!ヘ(゚∀゚*)ノ



で、ラバー・ダックを捕まえるべく執念を燃やすのがアーネスト・ボーグナイン演じる

保安官のライル。保安官という立場をかさにきて裕福とは言えないトラッカーたちから

賄賂をせしめる悪徳保安官でして、目的の為なら手段を選ばない非情な男です。

しかしライルの打つ手を次々と打ち破り爆走を続けるラバー・ダックのなんと

カッコイイ事か!ヘ(゚∀゚*)ノ



で、このように本作にはペキンパーの反権力志向がストレートに現れているのですが、

しかしちょっと変わってるのは追われるトラッカーたちに悲壮感が皆無なところ。

軍が出動するほどの大事態になっても彼らはあくまで陽気! そもそも何か目的があって

始まった事では無いだけに、ただ走りたいから走っているだけなのです。

この辺アメリカン・ニューシネマの系譜にあると言ってもいいかも知れませんねー、

「バニシング・ポイント」っぽい感じも受けるし。

あとBGMに流れるブルーグラス(?)の軽快な響きも実に効果的でした♪ 




総評。

今回は「銃に撃たれて吹っ飛ぶ」とかいったバイオレンス描写は皆無なのですが、

代わりにトラックを突っ込ませて建物を壮大に大破させるなど“カタストロフの

カタルシス”はテンコ盛りですし(もちろんここでもスローモーションを多用w)

初期作品の「破滅の美学」に変化が見受けられるのも興味深いですねー♪

どことなく牧歌的な暢気さも感じる本作は、「ワイルド・バンチ」などよりもむしろ

「ジュニア・ボナー」 に近く、渋さはないものの爽やかな気分になれると思いますよ。

まぁ唯一難点を挙げるとすれば、「法なんてくそくらえだ」とか「この国はどうかしてる」などと

全部セリフで直接語らせてしまってるところはちょっとらしくないかなぁと思いましたけどね。

ともあれ、とにかく迫力満点で痛快な娯楽作品でした。オススメ!!