東京サラブレッドクラブが迷走している感があるが、どの辺りが転機だったかというと、
現3歳世代の募集時の前後位からかな・・・と思っている。
① 現3歳世代 45頭募集して、現在勝ち上がり12頭(率26%)、2勝馬は1頭だけ。
(2021年募集時)
従前は30頭位で募集していたが、この1年前から40頭台に業容拡大。
ノーザン系クラブが中々買えない飽和状態だったため、東サラの馬も順調に捌けた。
但し、この世代からアベレージの高かったディープとキンカメの産駒がいなくなった。
これまで2頭の産駒で好成績を挙げていた同クラブとしては、大きな転機を迎えていた。
→ 実際、この世代の成績が冴えない事も明らかになってきた。クラブ馬成績の
向上がまずは最重要だろう。
② 海外セール馬の募集 (Kingman4頭、American Pharoah1頭、Frankel 1頭)
(海外セール馬 募集時)
シュネルマイスターの活躍により目立っていたKingman産駒等を、海外のセリにて購入。
当時は目新しくて募集は好感されたが、そもそも海外購入馬は輸送費もあって割高。
6頭の募集馬中、勝ち上がりはレッドアーバイン(手塚)1頭のみ。矢作厩舎預託馬は
転厩し、友道厩舎預託馬は未出走。「売りっぱなし」で結果が伴っていない。
→ 海外の競りで買ってきた馬がいきなりバンバン走るほど、日本競馬界は甘くない。
日本から世界を目指す馬も多数の時代。一口でも基本は国産馬を買った方が無難。
③ 母馬配合プロジェクト
昨年のこのプロジェクトには、(個人的にも)時間を使って5頭以上に投票した。
しかし今現在までには有力候補の種馬3頭を発表しただけで、「後は専門家と相談して
決めます」的な終わり方になっている。
→「は?」という感じ。中途半端な形で一旦切られてしまった。
今後1頭の種付けが決まった後、その父馬を指名した会員に対して投票者数の公表とか、
記念プレゼントを贈るとかをするべきではないだろうか。
そもそも最初からクラブ側が決める出来レースなら、こんな企画はしなくてよい。
④ レッドベルジュール産駒、レッドファルクス産駒 今回募集なし
今年の募集にはレッドベルジュールの産駒は1頭もいなかったが、もし募集されたら
それ程高い価格にもならないだろうし、出資者を中心に買う会員は多かったと思う。
GⅠ馬のレッドファルクス産駒もいなかった。
(上記のマル外募集馬もそうだが、募集馬の父について字面の売れ筋に拘る傾向有り)。
母優先に力を入れているのは感じるが、レッドリヴェール産駒などは外出しになった。
ウインRのWブライト7頭募集に比べ、自社bloodへの想いが言うほどには伝わらない。
REDの功労馬達も活かして欲しい。
⑤ 既に多くの方に指摘されているが、カタログ英字が間違って「パン」になっている。
チェック体制が効いていない。
(誤) TOKYO THOROUGHBREAD CLUB 2023
(正) TOKYO THOROUGHBRED CLUB 2023
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人気になる募集馬は誰しもが飛びつく商品であり、既存と新規の関係なく売れる。
一口クラブ運営の要諦は、「高額馬」「微妙な馬」を会員の心象を良くして如何に
持ってもらうかではないだろうか。
募集馬が売れ残ってしまって「自己ポジ」で馬代金のリスクを抱えたら、馬の故障や
未勝利等により、早晩資金廻りも厳しくなるだろう
(それだけ一口業界は出資者に「夢」を買ってもらい、リスクを取ってもらっている)。
今年の募集は開始前から渦中にあるが、買う会員側の各意見もよく参考にして欲しい。
クラブの自助改善努力に期待している。
ps RリヴェールのGⅠ口取り時。今浪さん、お疲れ様でした