【酪農】 9/20(木) 大山乳業の話 ~組合の沿革
大山乳業農業共同組合(以下、大乳)の専務理事による講義第2回目。第1回目はこちら。
前回は日本および鳥取の酪農の歴史(昭和40年ごろまで)とそれに関わる統計の話でしたが、今回は大乳設立の経緯、昨今の酪農家を取り巻く状況、日本・世界の乳製品に対する需要などのお話し。
なお、講義内容をこうして公開することについては専務の許可を頂いています。
↑中国地方、京阪神のコンビニで最もよく売れているコーヒー牛乳
■主な講義内容
【大乳設立経緯】 ※大乳HP には沿革は載っていません。大乳のWikipedia はこちら。
・昭和41年、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(通称「不足払法」)を公布。
これは、①酪農家が自家で生産を維持していくのに必要最小限の売値と、②加工・販売メーカーが商品販売を維持していくための最低価格、①と②の間に価格の乖離が生じたとき、その差額を国が補填する制度。(①、②はともに生産者、メーカーの損益分岐点?)
例えば、1kgあたりの乳価が60円、②が75円であれば、差額15円を国が補填します。この背景には、牛乳は輸入自由化せず、国民の健康維持のための牛乳の国内市場(生産量)を拡大したいという意図があったようです。
・上記の補填対象は、各県の牛乳の生産量(?)の55%以上を占める指定団体に限られており、各県でその団体をどう組織するか協議された。
鳥取県の場合、およそ5つの乳業団体があったが、このうち伯耆酪農農業協同組合、美保酪農農業協同組合、東部酪農農業協同組合、の3団体が合併し、昭和41年に大山乳業農業協同組合が設立され、「鳥取県指定生乳生産団体」の指定を受ける。
・その後、県内の他団体(明治乳業など)は閉鎖/再編され、現在の県下酪農団体は大乳1団体のみ。
他県は地理的制約で1団体に集約するのが難しかったり、大乳のような専門農協ではなく既存の農協を束ねた「連合会方式」をとったりしていて、県下に酪農団体が1つしかないのは鳥取県だけとのこと。
【酪農家の経営指標】
・酪農交易条件(=乳価/配合飼料価格)という指数が酪農家の経営状態を判断する一つの指標となっており、これが2を越えると概ね健全とされる。人間で言えばエンゲル係数のようなもの。
近年の大乳の場合、分子=54[円/kg]、分母=90円[円/kg]で指数は約1.66。
・トウモロコシ等の飼料は殆どを海外からの輸入に頼っており、その変動は昔から大きい。近年は原油高騰によるバイオ燃料の需要が増え、その価格は上昇傾向である。一方メーカーが買い取る乳価は飼料価格に応じて上がることはなく(価格決定権はメーカーが牛耳っているため)、大乳はじめ酪農団体やここの酪農家の経営状態は厳しくなりつつある。
【世界・日本の乳製品ニーズ】
・主要国(米、英、豪など)の乳製品需要のここ20年の推移に関して、①チーズは世界中で増加傾向、②バターは世界中で減少傾向、③牛乳は横ばい。②は先進国を中心に健康食ブームの影響が大きいとのこと。
・日本の一人当たりの飲用牛乳消費量は、ほぼ全ての地域において、戦後は増加の一途を辿ったが平成6年をピークに減少を続けている。これは、スポーツ飲料、清涼飲料、お茶などの台頭と、ダイエットブームが影響しているらしい。
【その他】
・鳥取県の平均搾乳能力(1日に1頭の牛から搾乳できる量)は、昭和17年の15kg/頭・日から倍増し、現在では約30kg/頭・日となった。
・鳥取の大山町に、香取村 という開拓村があり、60年前の戦後、香川県出身の開拓団がゼロから入植をはじめ、八八年に農村アメニティコンクールで国土庁長官賞を受賞するなど、全国有数の酪農の産地を作り上げた 。入植当時はなんと戦車(装甲車)で地面をならし、伐採した木々で家と炭を作り、野菜を並行して育て、開発して行ったのだそう。
→開拓といえば北海道しか知りませんでしたが、近くにこんな所があったことに感銘を受けました。いずれ訪ねる予定です。
講義内容は以上です。
個人的に白バラフルーツという飲料が好きだったのですが、コンビニ用に大量にロット生産して少し人気が落ちたとたん生産できなくなり、販売中止になったとのこと。残念。10月にはイチゴオレがでるそうですよ!
何か質問があれば、コメントくだされば代理で聞きます。
↑小さい頃から慣れ親しんだ牛乳と、最近売り出し中のりんごオレ。
【野菜】 9/21(金) イチゴ定植&コマツナ収穫
今週は更新が滞っていてすみません。本日は念願の、高設へのイチゴ定植と、コマツナ収穫等を行いました。その他防除も行いましたが、以後、全ての作業や農薬濃度を記さず、自分にとってメインの作業のみを書こうと思います。
なお、日付が前後しますが、木曜の授業については週末にアップ予定です。火曜は新規の作業がなかったので割愛します(今年のゴールド20世紀梨の収穫は終了しました)。
■気象条件 暑すぎです…
| 天気 | ![]() 晴れ |
|
| 気温 | 最高気温 | 35.2℃ |
| 最低気温 | 25.1℃ | |
| 露点温度 | 21.1℃ | |
| 湿度 | 54% | |
| 風 | 風向 | 北 |
| 風速 | 5m/s | |
| 気圧 | 現地気圧 | 1014.3hPa |
| 海面気圧 | 1015.3hPa | |
| 降水量 | 0.0mm | |
■主な作業
| 栽培 種別 |
ハウス ID |
作物名 | 品種名 | 作業No. | 作業 内容 |
作業 面積 |
作業 時間 [人・h] |
防除/施肥薬剤 | 希釈 倍率 |
| ハウス | H4 | イチゴ | 章姫 | 1 | 培土補充 | 1.2a | 3.0 | ||
| ハウス | H4 | イチゴ | 章姫 | 2 | 定植 | 1.2a | 5.0 | ||
| ハウス | H4 | イチゴ | 章姫 | 3 | 液肥 | 1.2a | 1.0 | キッポ青 | 1000 |
| 露地 | - | コマツナ | N.A | 4 | 収穫・調整 | 0.1a | 3.0 |
その他、ピーマン・ナス収穫、メロン防除
■作業のポイント、補足
・イチゴの培土は、ピートモス1ℓに対し、苦土石灰(粉)5g、FTE 0.1gを配合してよくかき混ぜる。その後、培度を手で握って水が出るほどよく水を入れて混ぜる。培土を栽培槽に盛った後に灌水しても湿り具合が不均一になるため、今回は50ℓのコンテナ内で配合作業。
自分は最近果樹ばかり出ていて、今日すでに殆どの培土が盛ってあったが、1株あたり2.5ℓの培地量で約600株植えるので、2.5*600=1500ℓの培土が必要→1500/50=30回コンテナでの攪拌、培地への盛土が必要となるということで、トータルで多くの作業量を必要としたことが推定される。[作業No.1]
・定植は、幅30cm、長さ18mの栽培槽に2列で植え、各列20cm間隔で互い違いに植える。定植後の苗を線で結ぶとギザギザの波型になる感じ。
苗は少し培地槽の外側に傾け、切ったランナーの切れ端は内側に向くように植える。また、育苗ポットから取り出した苗はあまり深く植えず、クラウン径が埋まらない程度に、培土と水平になるように植える。[作業No.2]
・コマツナは高密度(10cm^2あたり約2株)、短期間(約1ヶ月?)でできた。寒冷紗のトンネルを張っていたのだが小さな虫にたくさん食べられていた…。しかし出荷。根を少しだけ残し切る。[作業No.3]
↑寒冷紗のトンネル。しかし虫に食われた。。
次回は、大山乳業役員の方の講義内容を書きます。
以上
農業大について
2週間農業大の研修記録を書いてきましたが、ここで一度「県立農業大」とはどんなところなのか書いてみます。
「農業起業のしくみ 」によれば、道府県立農業大学校(以下、「農業大」とよぶ)とは「高校卒業後に2年間、農業経営をはじめる前に農業実習を行う農業研修施設」とあります。東京農大のような国立または私立の4年制大学と異なります。
鳥取の場合 今年度から「専修学校」に変更されたとありました。公立2年制の専門学校、職業訓練校といった感じでしょうか。
自分の場合、就農本や新規就農相談センター の相談員のアドバイス等でこの学校の存在を知りました。カリキュラム、学費、栽培作物等は各道府県の学校毎に異なるそうです。
鳥取の場合 は、高校を卒業したいわゆる「学生」と、社会人を対象とした「研修生」に分かれます。特筆すべきは、学生は国立大学の半分程度の授業料(年間20~30万円)を払うにもかかわらず、研修生はなんと、無料で長期的(1ヶ月から12ヶ月)の研修が受けられます。※鳥取は来年から有料となります。
都会の人を対象に夜や休日に開校される就農準備校 とは違って、農業大は平日の9時~およそ17時が開校時間です。県の機関なので。教員は、普及員であったり、試験場で働いた経験がある方が多数です。
研修生の研修内容は、僕が今まで記録した日記を読んでいただければ大体お分かりかと思います。研修生の要望(希望作物、作型など)に応じ、およそ40aほどの敷地にあるハウス内、および露地で適切な作物を栽培します。その過程で、播種、育苗、定植、防除、収穫、出荷などの一連のプロセスを学び、体験していきます。その際、場合に応じて農業機械を操作したり、適切な農薬を選んだりします。
また、任意で学生と同様の講義を受講することもできます(受講制限あり)。
研修生は多様です。実家の農家を継ぐために来られる方、退職前に就農の準備をされる方、自分と同じように会社を辞めて新規で農業を始めようとする方。年代も20代~60代と広い。
上記で「希望の作物を作る」と書きましたが、栽培面積の限度や季節により、必ずしも希望通りに行かないことがあります。基本的には年度の初めに来た人から早い者勝ちですので。でも、サイクルの短い作物もあるので、大抵はどこか空くはずです。
研修生は学費が無料と書きましたが、入学にはそれなりの審査があります。面接や1~2週間の体験実習を通して、「県内で本当に就農する気があるのか」を問われます。自分の場合、その可能性は100%ではないのですが、いくらかあることを説明できれば、入学できると思います。体験期間中に、体力的に問題ないかどうか確かめておくのも重要です。
さて、このような農大に通う必要があるのか。
「農業に転職する 」の有坪氏は「こうした教育を受けるコストと時間が引き合うかどうかを、まず考えるべき」とした上で、研修を受けた方が受けなかった場合よりも、農業所得によって生活できる水準になるまでの期間が短くなるというデータを示しています。
自分の場合は、実家で生活できて(→生活費が低く抑えられる)、わりと通学距離が近く(→ガソリン代がそこまで負担にならない)、学費が無料で、ノウハウ習得に加えて様々な人の話が聞けたり、公務員の仕事も観察できる、という点から、通学することを決めました。農家に修行に行ったり、就職、就農という選択肢もありましたが、もう少し広く物事を考える時間も必要だと思っていますし。
※就農したい地域が決まっている場合は、その土地から最寄の農大に行くのが良いでしょう。
農大の説明は以上です。とっても景色がよくて、風光明媚な場所にあります。
【野菜】 9/14(金) 園芸作物利用&JAS
14日の午前は掲題に関する講義、午後は野菜科にて引き続きイチゴの高設準備を行いました。
■気象条件 まだまだ暑いですね。
| 天気 | ![]() 晴れ |
|
| 気温 | 最高気温 | 33.1℃ |
| 最低気温 | 21.2℃ | |
| 露点温度 | 21.8℃ | |
| 湿度 | 56% | |
| 風 | 風向 | 南東 |
| 風速 | 5m/s | |
| 気圧 | 現地気圧 | 1009.8hPa |
| 海面気圧 | 1010.8hPa | |
| 降水量 | 0.0mm | |
■講義内容(午前) 「園芸作物利用学」
園芸作物(=果実類、野菜類)の流通・貯蔵・加工にかんする講義。前期(=4月)から始まっている講義ゆえ、自分は途中から参加。今までの内容をまとめた資料をもらってざっと見ると、園芸作物の特性(栄養、呼吸、色素、甘味、加工の際に用いる添加物など)、流通経路、保存方法(冷蔵庫の種類とか)、加工の分類などが書かれている。
個人的に興味があるのは作物ごとの甘みと酸味の組成の違い。
一口に「甘み」といっても、果糖、ショ糖、ブドウ糖などは甘味度がそれぞれ異なる。同様に「酸味」もクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等、酸味度や性格が異なる。イチゴ、ブドウなどのフルーツはこれらの甘みや酸味が独特の組成を持つ事により、複雑で特徴のある美味しさを感じるわけで、より喜ばれるフルーツを作りたいと思っている自分にとっては、作物の組成や人間の味覚を探求していくことも大事だと思っています。
後半はJAS(日本農林規格)制度について。
JAS協会のHP によれば、JAS制度とは「農林水産大臣が制定した日本農林規格(JAS規格)による検査に合格した製品にJASマークをつけることを認める「JAS規格制度」と、一般消費者の選択に資するために農林水産大臣が制定した品質表示基準に従った表示をすべての製造業者又は販売業者に義務付ける「品質表示基準制度」の2つ」から成るとのこと。
このうち「JAS規格制度」に関して、近年「特定JAS規格」というのが新たに定められ、それをクリアすると有機○○とか表示できるようになったのですが、「減農薬・減肥料」の表示までの実際の運用プロセスは県毎に異なるらしく、鳥取県の場合は生産者側に「栽培責任者」と「確認責任者」両方を立て、第3者による科学的チェックを経ないまま(行政は履歴を事務的にチェックする)、自己申告に近い形で申請が通る、先生は話していました。(若干聞き間違えたかも)
上記の文章、分かりにくくてすみません。自分もよく把握できていないので、もう少し調べます。
■作業内容(午後)
イチゴ班である自分は相変わらず高設の準備、野菜班の人は防除と追肥を行いました。防除・追肥対象はコマツナ、白菜、大根、ブロッコリー、メロン、と多岐に渡りますが、使用した薬剤等は割愛します。
高設は今日でようやく完成。下の写真は、栽培槽の下から見たもので、排水用に不織布を50cm間隔で差し込んでいます。この湿り具合によって、適切な灌水量が分かるわけです。
ところで、ここまで来るのに会社で言う「手戻り」がけっこうありました。
ここの農大に限ったことなのか、いくらかの農家が陥りがちなのかまだ分かりませんが、何か行動をする前に、「突き詰めて考える」という場面にまだ立ち会っていません。「去年がこうだから」「この地域では大体こうだから」というのが意思決定の大きな基準であり、作業をしているうちに「あれしとけばよかった」「別のやり方に変えてやり直そう」というのがわりと頻繁にあります。最初に計画を詰めていれば、やり直す必要がなかった作業です。
自分は若輩者かつ主担当でないので大きなことを言えないのですが、会社では手戻りは時間とコストのロスでしかなく、基本的に許されないゆえ、最初にあらゆる選択肢を出し吟味・評価して始めますよね。でも、この「吟味・評価」という場面に遭遇していません。
農業に反対する親は「農業は机上でできない」と言いますが、果たして、「一般農家は机上でどこまで吟味しており、吟味しないことによってどれくらいの損失を被っているのか」という答えを、この半年で探りたいと思っています。なので、当然ではありますが資材1個の価格、労働時間、売り上げなどは個人的にメモしています。
もちろん、机上と作業どちらにも精通し、成功している農家もいます。元モトローラの杉山さんとか。
乱文かつ長文になりましたが、本日は以上。
【果樹】 9/13(木) 20世紀梨収穫・選果&外部講師の話
本日は、午前は外部講師の方による講義、午後は果樹教室にて20世紀梨の収穫と選果を行いました。
■気象情報
| 天気 | ![]() 晴れ |
|
| 気温 | 最高気温 | 28.4℃ |
| 最低気温 | 18.6℃ | |
| 露点温度 | 20.5℃ | |
| 湿度 | 65% | |
| 風 | 風向 | 北東 |
| 風速 | 6m/s | |
| 気圧 | 現地気圧 | 1011.3hPa |
| 海面気圧 | 1012.3hPa | |
| 降水量 | 0.0mm | |
■講義(午前) 「農業気象学」
鳥大の助教授による講義。農業に必要な要素である水、土、日射、風を気象学的に解析していこうというもの。今日は太陽光の日射に関する内容で、自分は大学で光や環境計測を研究していたので、大体は知ってることでした。まさか農大の講義で「エアロゾル」や「アルベド」が出てくるとは。平易な内容でしたけど。
この講義を客観的に観察して思ったことが2点。
①今回が3個目の授業だったが、今までと違って学生の興味の度合いが高い。具体的に言うと、寝る生徒が少ない。(その他の授業は多数が寝ていたので)。思うに、授業の内容以上に、講師の話が筋道だっていて、理論と実生活をうまいこと関連付けるので、生徒も興味を持って聞いているのではなかろうかと。
②こういう形で、農業を志す人に何かアドバイスできる立場も改めて良いと思う。別途書きますが、光の理論を応用した植物生長の研究・開発や、普及員などの職種にも興味があるんです。
少なくとも今日の内容は、自分でも教えられる話だったので(農業経験は乏しいですが)、何か自分の背景を活かした教職の可能性も少し感じました。
■作業内容(午後・果樹教室)
まずは学内で栽培されている20世紀梨の収穫を行いました。表皮の色・まだら模様を見て摘み取るか否か判断します。複数でやるのだけど、どうも、各人がどこまで作業を終えたのか把握するのが困難。作業に漏れ・かぶりの可能性を感じる。
収穫後は作業場で選果。昨日選果場に行ったばかりですが、梨のピークも終わり、今日で選果場は終了してしまったんですね。それで、今日以降は選果(重量や見た目の良し悪しで分ける)や箱詰めを生産者自らが行うのです。
ちなみに「丹沢」という栗も収穫時期になっています。なんと無農薬↓
それから、野菜の研修ではイチゴの高設がほぼ完成していました。明日、培土を盛るかもしれません。定植は来週ですね。
以上
【果樹】 9/12(水) 梨選果場見学&100年樹
本日午後、果樹教室の研修の一環で、東郷町にある梨選果場を見学してきました。
見学の後、鳥取の20世紀梨栽培のルーツとなった、樹齢百年を越す記念古木も見学しました。
他県の人が鳥取と聞いて、砂丘の次に多くの人が連想する「20世紀梨」。自分が将来栽培するしないに関わらず、その歴史や、農家、県などの取り組みを無視することはできず、大いに興味を持って見学しました。
■選果場内の様子
小学生の頃、近くの選果場に入ったことはありましたが、その時と以下3つの点で印象が異なりました。
①東郷は県内でも最大の梨産地(=全国一)で、規模が大きいことに驚いた
http://www.togo-kudamono.com/nasi-history/nasi-history2.htm
②1個1個の梨にバーコードとQRコードが付与される。
QRコードには生産履歴(誰が、どの品種を、など)情報が、生産者が持ち込んだ時点でラベル化されており、バーコードには重量、等級、階級がラインで流れる中で追加されていく。
前にいた会社が、工業製品のRFID(ICタグ)化にも絡んでいたこともあり、興味をそそりました。
③箱詰めも含め、多くの作業が自動化されていた。一方で、選果(等級を人の目で分ける)、軸切り等は現在も、今後も機械に頼るのには限界がある、というのは後で話を聞いたスタッフの話。
以下、場内の様子をどうぞ。写真の下に、百年樹の話を書きます。
↑高速でラインを流れる20世紀梨
↑作業員の方は蛍光の帽子をかぶっていて映える
↑糖度センサーにより糖度をスキャン。光(赤外線)の吸収率で糖度が推定できるらしい。
↑重量別に分岐されていく
↑梨を載せる皿には、等級、階級、重量データを示すバーコードがついている
■100年樹と20世紀梨の歴史
何もかも知りませんでしたが、20世紀梨の歴史は100年余り。もともと日本では赤梨が自生していたが、千葉県の13歳の少年がたまたまゴミ捨て場でこの梨を見つけたのが始まり。驚きですよね。詳しくはこちらへ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%A8#.E4.BA.8C.E5.8D.81.E4.B8.96.E7.B4.80
その後1904年に鳥取県に10本持ち込まれ、そのうちの1本が残っているわけです。それが、写真の木。これが20世紀梨の、ひいては鳥取県の重要な産業のルーツになった貴重な1本であることを思うと、とても感慨深いものがありました。
以上
【果樹】【酪農】 9/11(火) 大山乳業の話&果樹教室入門
今日の午前中は酪農に関する講義、午後は果樹教室に入門し、栗の調整と、梨果樹園内の草刈を行いました。
■講義(午前) 「山陰の酪農」
<受講理由>
鳥取を代表する酪農組合組織である大山乳業の専務理事を講師に招いての講義。白バラ牛乳でおなじみの大山乳業の製品は、中国地方、京阪神でも広く流通し、僕のいた京都大学生協でもメインとして置かれていた。個人的に牛乳をはじめとした商品に幼少の頃から馴染んでおり、都会に出てからもその味が忘れられず、現在も大手(明治、グリコなど)より美味しいと思っています。
http://www.dainyu.or.jp/item/products.html
その商品開発力と販売戦略に興味があって、野菜、果樹とはまた別に受講しました。
<受講内容>
今回は日本、特に山陰地方の酪農の歴史(組合ができるまで)と、各種統計を俯瞰。おもな学習ポイントは以下の通り。だいたいはWikipediaとかにまとめてあるんですけど。
[乳牛]
・日本の乳牛飼育は539年(飛鳥時代)に百済から牛を輸入し牧場で飼育したところから始まる。その約100年後に孝徳天皇に牛乳が献上されている。
・平安時代、醍醐と呼ばれるチーズのような乳製品が重宝される。現代「醍醐味」は「最上、すばらしい」ことを指すとおり、当時の醍醐は乳製品の中で最上級であった。
・その後、朝廷の勢力が弱まるにつれ衰退、江戸時代に入り1727年に徳川吉宗がインドから白牛3頭を輸入して房総で飼育を始める。
・鎖国が終わり外国人が増えるにつれ牛乳の需要も高まる。1863年、前田留吉がオランダ人から牛の飼育、搾乳を習い、横浜で牧場を開き牛乳販売を開始。→近代酪農の始まり。アイスクリームも横浜初なのも頷けます。
【山陰の和牛】
・明治時代に大山に大きな市が開かれており、白川馬市(福島県)、久井牛市(広島県)と並び日本の三大市場であった。
・その背景には、当時中国山地では鉄の原料である鉄鉱石が大量に発掘されており、製鉄(たたら)が盛んであった安来まで牛を動力として用いていた。その中で大山は、市を開くのに適した土地であった。
・交通網の発達(明治45年に山陰本線全線開通)による動力の転換、エネルギー産業構造の変化による製鉄の衰退等により、大正以降の和牛生産は減少。
・しかしながら、「因幡牛」等の優良血統が多く、鳥取県は全国に先駆けて和牛の登録事業に着手、九州、東北等に多くの種牛を供給した。現在も、未経産牛の比率が高く、北海道に次ぐ育成牛の産地となっており、品評会でも優秀の成績を残すことが多い。
【その他】
はじめはスローだった講義も、後半は怒涛の資料ラッシュになり、いろんな統計が目の前に。中国での牛乳消費が凄まじい勢いだったり(2002からの5年間で3倍)、国内の酪農個数は急激に減る一方で1戸あたりの乳牛飼育頭数は増え、トータルの牛乳生産量は増えていたり。いろんな数字を見られて面白かったです。学生は半分寝てたけど。
次回から大山乳業の詳細に入っていくと思うので、次は「7.研究・企業活動レポート」に分類します。来週木曜。
■作業内容(午後)
初めて果樹教室に行きました。ここでは7つ年下の生徒たちと同様の研修をします。とてもよい雰囲気。
本日は午前中に栗(品種:丹沢)を収穫していて、午後はそれらを計量し、きれいにしてパック詰め。
その後は梨園内の草を刈りました。生まれて初めて電動草刈り機で。
ゴールド20世紀の収穫はほぼ終わっていますが、もう少し続きます。
今日はあまり写真を撮りませんでしたがまた次回に。
明日は某町の梨選果場を見学してきます。
最後に、昨日アップできなかった防除用散布機の写真を2枚。
下:自動版。ポンプで別のバケツから薬剤を汲み上げ散布
以上
【野菜】 9/10(月) 高設イチゴ用水耕シート設置
月曜日は研修生が最も多く集まる日。作業量も多くなります。
研修生は自分の作りたい作物に応じて「野菜班」「イチゴ班」「花卉班」に別れ、作業します。自分はイチゴ班。参加人数が少ない場合は班の垣根を越えます。
本日も引き続きイチゴ高設(ピートベンチ)栽培の準備を行いました。
■気象条件 (9/10倉吉市、Yahoo!天気情報より)
| 天気 | ![]() 晴れ |
|
| 気温 | 最高気温 | 28.5℃ |
| 最低気温 | 20.4℃ | |
| 露点温度 | 16.9℃ | |
| 湿度 | 50% | |
| 風 | 風向 | 東北東 |
| 風速 | 3m/s | |
| 気圧 | 現地気圧 | 1009.6hPa |
| 海面気圧 | 1010.6hPa | |
| 降水量 | --- | |
■作業内容
| 栽培 種別 |
ハウス ID |
作物名 | 品種名 | 作付 面積 |
作業No. | 作業 内容 |
作業 時間 [人・h] |
薬剤名 | 希釈 倍率 |
薬剤 効能 |
| ハウス | H3 | ミニトマト | N.A | 1.2a | 1 | 収穫誘引・トマトトーン散布 | N.A | |||
| ハウス | H4 | イチゴ | 章姫 | 1.2a (予定) |
2 | 高設準備 | 10.0 | |||
| 露地 | - | ナス | N.A | 5㎡ | 3 | 防除 | 0.8 | コロマイト乳剤 | 1500 | ハダニ |
| 露地 | - | ピーマン | N.A | 10㎡ | 4 | 防除 | 0.8 | コテツフロアブル | 2000 | ハダニ |
| 露地 | - | ブロッコリー | サイレン、直緑 | 4.0a | 5 | 防除 | N.A | テンネート45DF | 1000 | アブラムシ |
| 露地 | - | ブロッコリー | サイレン、直緑 | 4.0a | デルフィン顆粒水和剤 | 1000 | アブラムシ、コナガ | |||
| 露地 | - | レタス | N.A | N.A | 6 | 定植準備 | N.A | |||
| 露地 | - | チンゲンサイ | N.A | N.A | 7 | 定植準備 | N.A | |||
| 露地 | - | シュンギク | N.A | N.A | 8 | 播種準備 | N.A | |||
| 露地 | - | 小カブ | N.A | N.A | 9 | 播種準備 | N.A |
■作業・観察ポイント
・地上から約1mのところに、水耕シートとして暑さ0.15mmの黒ポリフィルムを張る。これにより深さ12cm、幅30cm→1株あたり2.5Lの栽培槽を作る。
栽培槽の底には50cm間隔で5×25cmの不織布を挟み、底から排水することとなる。後日、この栽培槽に培土として堆肥を混ぜ込んだピートモスを入れる。
↑水耕シート
・この日記で防除とは、虫、病気、雑草に対抗する農薬を散布することを主に指す。
農薬は現在、ポジティブリスト制により、メーカーによる登録・国の認可が下りた農薬のみ使用でき、作物毎の使用可能薬剤、濃度、最大散布回数などが決められている。生産者は無論、それを守ると同時に、防除履歴を残し、出荷する際に場合に応じてその履歴も提出する。
・防除薬剤は普段は教官が予め指定するが、今回は「対象作物」「目的(殺虫ならどの虫か、など)」「効果の強弱」「開発年度」「在庫有無」を勘案にして、薬剤リスト(冊子)から最適な薬剤を選定した。しかし時間がかかる。
今回はマニュアルで検索したが、こういうところから検索もできるとのこと。
http://www.agro.jp/index3.html
■その他
・明日からいよいよ果樹の研修スタートです。次回参加する野菜研修は金曜になるので、それまでに高設は出来上がっているでしょう。それから明日は大山乳業役員の方による講義が。
http://www.dainyu.or.jp/index.php
・あと何枚かの写真と文章を張りたかったのだけど、文字数多いとエラーになる。アメブロ、どうなのか。。
以上
【野菜】 9/7(金) 直売所にて販売
午前中は農業機械の講義、午後はゴボウの調整・包装を行い、他の収穫した野菜と一緒に近くの直売所へ持ち込み、販売を委託しました。他の研修生は灌水、防除など。
■気象条件 (倉吉市、Yahoo!天気情報より)
| 天気 | ![]() 晴れ |
|
| 気温 | 最高気温 | 28.7℃ |
| 最低気温 | 24.7℃ | |
| 露点温度 | 22.6℃ | |
| 湿度 | 78% | |
| 風 | 風向 | 西北西 |
| 風速 | 5m/s | |
| 気圧 | 現地気圧 | 1000hPa |
| 海面気圧 | 1001.8hPa | |
| 降水量 | 0.0mm | |
■作業内容
| 栽培種別 | ハウス ID |
作物名 | 品種名 | 作付 面積 |
作業No. | 作業内容 | 作業 時間 [人・h] |
防除 薬剤 |
希釈 倍率 |
薬剤 効能 |
| ハウス | H5 | メロン | N.A | 1.2a | 1 | 防除 | 4.0 | サンヨール | 500 | うどんこ、アブラムシ、ハダニ |
| メリット黄 | 1000 | |||||||||
| 露地 | - | ブロッコリー | サイレン、直緑 | 4.0a | 2 | 灌水 | 2.0 | |||
| ネギ | 秀逸、夏扇 | 3.0a | 3 | 防除 | 1.5 | ジマンダイセン水和剤 | 600 ※200L |
黒班病、さび病 | ||
| カスケード乳剤 | 4000 ※200L |
ヨトウムシ | ||||||||
| ナス | N.A | N.A | 4 | 収穫 | 0.2 | |||||
| ピーマン | N.A | N.A | 5 | 収穫 | 0.2 | |||||
| 室内 | - | ゴボウ | N.A | N.A | 6 | 調整 | 2.5 | |||
| 学外 | - | ナス、ミニトマト、ピーマン、ゴボウ | N.A | N.A | 7 | 出荷 | 1.0 |
※赤字は自分が主にした作業。うまいこと表が貼れないので追々修正します
■作業・観察ポイント
・ゴボウはご存知の通り根菜で、根を食べるわけですが、主根から沢山細い根が出ていて、それをハサミなどで切り落とします。
左上:ゴボウの葉 右上:抜いて葉を切ったゴボウ 左下:細枝を切り落としたもの
・収穫された野菜をまとめて、JA系列の直売所へ持ち込む。フリーマーケット感覚でいつでも誰でも出荷できる。詳しい手数料は今回聞けなかった。
http://www.ja-tottorichuou.or.jp/shop/shop.htm
↑出荷者は予め登録されており、据置きのPCに品名と価格を打ち込んでシールをプリント、貼り付けまで行う。
■その他
・午前は講義に初参加。農業機械士試験の演習。生徒の7割は講義が始まるや否や寝ている。意外。
・帰りに倉吉市図書館に立ち寄り農業本を借りる。鳥取県中西部では一番豊富ではなかろうか。1万円する野菜園芸百科も借りられた。
http://www.lib.city.kurayoshi.tottori.jp/
・ブログの背景によって記載スペースが変わってしまうようです。背景はまた変えると思います。
以上
【野菜】 9/6(木) ブロッコリー定植
本日もアグリスタートアップ研修との共催。アグリスタートアップには「野菜」「特産野菜」「花卉」の3種類あって、本日は花卉コース。ストックの病害虫防除の講義と作業がありました。
しかし自分は花卉にはそこまで興味がないため、別途「ブロッコリーの定植」を行いました。
ちなみに鳥取はストックの国内生産3位らしい。花言葉は永遠の美。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=13732
■気象条件
[天気] 曇り
[気温] データなし(Web更新されず。大学の気象情報未取得)
[湿度] 〃
■作業内容
<施設>
H1(ミニトマト) …収穫、誘引、トマトトーン散布
H3(ミニトマト) …収穫
H4(イチゴ) …高設準備
<育苗> ブロッコリー育苗ポットの移植(下記参照)
<露地>
・ブロッコリー …追肥(オンコル粒剤 1g/1株※)、定植
・ネギ(秀逸、夏扇) …除草
・その他 …耕運
※vsコナガ、アブラムシ、アオムシ
■作業・観察ポイント
・定植前、先日耕運した圃場(9/5日記参照)に、株間35cm間隔でオンコル流剤を小さじ1杯ふりかけ。
その後、その粒剤が定植土に均一に混ざるように穴を開け、ポット内の苗を培土ごと入れる。私用が2枚ある場合は1枚間引き。土は子葉のすぐ下まで来るようにする。
・1条(45m)の作業は手動3人がかり(粒剤まき、苗置き、定植)で10分かかる。機械は使わないにしろ、改善の余地あり。手動なら老齢には大変そうな作業。
↑定植後のブロッコリー(株間35cm)。品種はサイレンと直緑で、計約700株定植。
■その他
・専攻はイチゴの予定だが、すでに主担当の研修生がいるので、自分で新たに何か別の野菜を決めて主担当でやってみたい。
・明日は二十歳くらいの学生たちに混ざって講義を受けます。
・果樹の研修は来週から始まります。
・前回まで、「<正>腋芽(わきめ)」を「<誤>脇芽」と間違えていました。以後訂正します。
以上


























