インディアナ州のセントジョセフリバーでは少なくともクイルバックは釣れると読んでいた胸算用は外れ、リバーレッドホースの方のみが釣れるという結果になったが、クイルバックはそれであきらめた。

翌朝は夜明け前からミシガン湖のニューバッファローという港町に移動し、そこの河口の防波礁前でスマホを使って一日だけのミシガン州の釣りライセンスをオンラインで購入し、雨と風の中、無人の岩の防波礁で釣り始めた。狙いはエールワイフだった。

ここで釣れた実績があることはわかっていたが、細かいポイントは知らなかったので、大型のドレナンフロートの下にチカ用のサビキ (規則によりハリは6本まで) を付けた仕掛けをまずは河口の方へキャストして風のせいで手前に流されるままにしたが、アタリはなし。

中程にある鉄の防壁へおそるおそる進み、湖側の緩いカケアガリを攻めるもやはり無反応。

そこで防壁の最先端の壁のすぐ脇にサビキを入れたところ、ゆっくり巻き取る途中で重くなり、魚の踊る姿が目に入った! そのまま慎重に回収してみると、待望のエールワイフだった!

うまっこのブログ
初めて釣ったエールワイフ。サイズの違いもあるが、去年カナダのニューブランズウィックで釣ったブルーバックへリングとは明らかに外観が異なることがわかった。


雨風の中、本当に釣れるのだろうかと不安だったが、無事に割と早く結果が出せて安心した。

エールワイフはオンタリオにいた頃からエリー湖やオンタリオ湖、あるいは他の陸封されていると言われているレイクで探しまわったが、釣れなかった思い出がある。また去年は本来の生息地であるニューブランズウィック州まで遠征したが出くわさずに終わったので、足掛け 10 年以上かけてようやく一尾に辿り着いた形となった。

ニシン目ニシン科アロサ属。ブルーバックへリングアメリカンシャッドと同属。名前はその体高の高さゆえ、太った酒場の女性オーナーを意味するエールワイフから来ていると言われている。本来は北米の大西洋岸に棲み産卵遡上する個体群と陸封された個体群のみであったが、五大湖のエリー湖とオンタリオ湖を結ぶウェランド運河ができてからはこれを伝って全ての五大湖に侵入し定着しており、特にヒューロン湖とミシガン湖に多い。プランクトン食性。サッパに似ていて、同様にサビキで釣れるほか、成魚はシャッドダートと呼ばれるフライにもヒットする。最大全長 38 センチ。


初エールワイフ別影