これまでセントジョーン近くのレイクで一晩、Kouchibouguacis リバーで二晩、そしてイールリバーで一晩アメリカウナギにチャレンジしてきたが、時には何かがフッキングしたものの姿見ずのうちにバレてしまったり、またレギュレーションを勘違いしていてスポーツフィッシュではないアメリカウナギも日没後二時間しか釣ることができないと思い込んで早々と納竿していたのでなかなか出会えず、情報とアクセスできる釣り場の少なさからあきらめることも考えていた。

ピンスポットのポイントの情報があるのならノバスコシア州にまで足を伸ばそうかとも考えたが、やはりニューブランズウィック州と同様情報が乏しくこのオプションは立ち消えとなった。

そこで結局その乏しい中の唯一の具体的な情報である、セントジョンリバー下流ゾーン (ゾーン8) ならどこでも確かに釣れるはず、という話に立ち返り、このゾーン内の良さそうなポイントを地図上で目星を付けて回ってみた。

そしてその二箇所目のポイントはウナギが昼間身を潜めるための水生植物が多く、さらに沖合いにはイールネット (ウナギ用エリ) らしきものが張ってあり、岸辺にはイールトラップ (ウナギ用ドウ) らしきものが二つ仕掛けてあったので、ここなら釣れるのではという期待感を持って夕方まで他の魚種 (フォールフィッシュゴールデンシャイナーブラウンブルヘッドパンプキンシードイエローパーチ) を釣ったりしながら時間を潰した。

夕方6時からブッコミ仕掛けを投入し始めた。ハリはオクトパスフックの4番を同一ハリスに二本結び、最初は両方ともトリのハツ (心臓) を付けた。明るいうちはパンプキンシードなどの外道がミミズだと喰いついてしまうためだ。これにはブラウンブルヘッドがヒットし、しかも両方のハツともくわえていた食いしん坊だった。

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これが釣れた頃はまだあの防虫ネットでしか防げない蚊の猛襲は始まっていなかった


陽が傾いてきた8時から下バリをナイトクローラー (ワームサイズのドバミミズ) の縫い刺しに替えた。そして日没後にアタリ! だがまたしてもブラウンブルヘッドだった。

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ミミズの方に喰らい付いていたブラウンブルヘッド。ナマズが来るのならウナギが来てもおかしくないという気にさせてくれた。


それから少ししてホタルの舞う中、同じようなアタリ! アワセるとかなりな引き! 途中の寄せの段階ではニホンナマズ並みのローリングさえも感じなかったので、ブルヘッドかと思ったが、ゴボウ抜きにしてまだ明るみの残る夜空に映ったシルエットは細く丸まったものだった! 思わず「やったー!」と叫ばずにはいられなかった。


初アメリカウナギ、40 センチ。ミミズの方に喰い付いていた。


オンタリオ州に住んでいた頃から狙ってオンタリオ湖東部周辺などに遠征しては敗れていた魚種。西海岸では釣れないので、あきらめずにニューブランズウィック州内で仕留めることができて本当によかった。ちなみに撮影後リリースした。