ボウフィンを釣った日に同じ場所で、ルアーによるロングノーズガー釣りを続けたが、釣れないのでエサ釣りに切り替えた。使ったタックルは、ライトスピニングタックルに4ポンドモノライン、中型の固定式飛ばしウキ、ヨーヅリの一番小さいミノーブラグに付いていたトリプルフック。秋田キツネ4号のハリスをこのトリプルフックに結び、トリプルフックを生きたシャイナーのリップにかけ、秋田キツネバリを背びれの後ろにかけた。

10 メートルほどキャストし、シャイナーを自由に泳がせた。だがこの日は結局 10 回以上フッキングに失敗し、一尾もゲットできなかった。翌日再びチャレンジ。この日は後バリを2本にしてシャイナーの背中に互い違いにかけた。トリプルフックは一本のハリと数えるので、計3本となり、規則の範囲内だった。

前日とは違い、第一投でいきなりフッキング成功。ただしガーではなくイエローパーチだった。そして第二投目。ウキが横にスーッと流れ始めるガー特有のアタリがあった。それからカウントを始めた。ウキが二度ほど止まった。おそらくエサを呑み込んでいたのだろう。そしてカウント 57 でリーリングを始めて糸フケが無くなったところでアワセた。フッキング成功!

小さな小さな初物だったので、難なく寄せてランディングネットに収まった。二日がかりでようやく手にしたロングノーズガーだった。二本にしたのが功を奏したのか、後バリの一本がのどにかかっていた。サイズは 29.5 センチだった。

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初めて釣ったロングノーズガー


前日が夕暮れ時だったのに対してこの日は昼間だったので、魚がより空腹ですぐに呑み込んだためにフッキングできたのかもしれない。私は経験がないのだが、テレビ (シマノ TV の「大ちゃんの釣りに行こう」第 68 話) で見る限り、太刀魚の餌釣りによく似ている。とにかく喰い込まないのだ。

ロングノーズガーの体表はまるで鎧のように硬いが、長い吻の内側はやわらかく、フッキングは可能だ。ただ問題は面積が狭いのでフッキング率が低いということ。これを克服するために、ロープルアーと言って、ほぐしたロープを魚に見立てて食わせる方法がある。ほぐした繊維が密生したガーの歯の間に絡まってフックの代わりをするわけだ。後で外すのが大変そうだが。またガーフライで使われるように、小さなトリプルフックをトレーラーフックにするのも一案だ。

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釣友ケンの釣った初めてのロングノーズガー。2010 年5月。トレーラートリプルフック付きガーフライ使用。


ガー目ガー科 Lepisosteus 属。ボウフィンと同様、古代魚である。最大全長 200 センチ。大中河川の水生植物の多い緩やかな流れのプールやバックウォーター、三日月湖、および暖地の湖の藻の多い静かな浅場の、底がシルト質や砂の場所を好む。しばしば丸太の貯木場や低木で作った魚礁周りに寄り付いている。高水温、濁り、低酸素に耐性があり、空気呼吸ができる。 鋭い針のような歯が密生したその吻で小魚を捕まえて食べるが、釣る場合のエサは必ずしも生きている必要はなく、魚の切り身や鶏の心臓(ハツ)でも釣れる。カナダでは五大湖とその支流、セントローレンスリバー水系、オタワリバー水系に分布している。

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2013 年 10 月にルイジアナ州のミシシッピー川で釣った人生ニ尾目のロングノーズガー、96 センチとその近影。ティラピアのフィレーをエサにしたブッコミ釣り。



ロングノーズガーのハビタット。ミシシッピー川。


2018年4月1日付けで、日本の環境省は本種を特定外来生物に指定したため、日本国内への輸入が原則禁止となり、また、日本国内で捕獲した場合に生きたままの移動が禁止となっている。