編集部(以下、編)：石井さん、先週はブログ推奨のテイエムイチズオーは残念でしたが、UMAJINゴールド推奨馬、日曜京都・安土城Sのダイメイフジは実にお見事でした。モズアスコットが安田記念に向かえば坂井瑠星騎手になる条件で、騎乗のチャンスを待った酒井学騎手。そのチャンスをものにし、なおかつモズアスコットを破っての1着は凄かったですね。
石井：本当にそうですよね。酒井学騎手はたいしたものだと思います。レース後に話を聞いたら、前の馬を捕まえられるかなと、ちょっと不安に感じながらの追い出しだったそうなんですが、直線で外からモズアスコットが馬体を合わせてきて、これで「いける！」と思ったそうなんです。馬体が合うと、凄い勝負根性を見せる馬だと知っていたんですね。最高の騎乗でした。
編：また、先週は注目の日本ダービーが行われましたが、こちらの結果についてはいかがですか？
石井：僕は最終的にグレイルに注目していたんですが、こちらはペースが流れず、この馬の持ち味がまったく出ることなく終わってしまいました。
編：今回は結果が出ませんでしたが、今後も長い目で楽しめそうな馬でしょうか？
石井：その通りです。まだまだ成長途上でこれからの馬ですから、この後もきっと楽しませてくれる馬だと信じています。
編：分かりました。では、週末の安田記念の話に移りたいと思います。出走予定馬で感触の良い話はありましたでしょうか？
石井：やはりスワーヴリチャードですね。前走後も順調で、中間もやりすぎじゃないかと感じるほどの調教を楽々と消化しています。
編：追い切りのタイムも速かったですね。
石井：「時計は気にしなくていいから、終いの反応だけ確かめて」と厩舎からデムーロに指示が出ていたそうなんですが、6Fで約77秒の好時計。ただ、実際に見ていると馬なりの仕上げで、そんな速い時計には感じなかったんです。大トビのフットワークなので、ゆったりした動きに見えるんですよ、この馬。
編：調子に関しては、なんの心配もなさそうですね。距離に関しても、陣営は特に心配していないですか？
石井：まったく心配していないですね。だからマイル仕様の仕上げなどもしないで、まったく普段通りの調教です。それどころか関係者に聞くと、「むしろマイルくらいの距離の方がレースはしやすいと思うよ｣と、とにかく距離に対しての不安はまったく感じていないですね。
編：ゲートはいかがですか？ この距離で出遅れると、さすがに影響は小さくないと思うのですが。
石井：それだけですね、恐らく陣営が心配しているのは。だからマイル仕様の仕上げはしていませんが、中間、ゲート練習だけは入念に行っています。一戦ごとに馬が逞しくなっていますし、精神的な落ち着きも出ていますから、ゲートもクリアしてくれると思いますね。
編：石井さんから見て、軸馬としての信頼度は、かなり高いですか？
石井：ええ。そう思いますね。
編：分かりました。やはりこの馬の中心は動かないようですね。そのほかに感触の良かった馬はいますか？
石井：穴っぽい馬が1頭いるんですよ。
編：ほう！ それはぜひ知りたいです！
石井：ウインガニオンなんですが。
編：これはまた、本当に穴ですね。陣営が強気なんですか？
石井：いえ、調教師は「胸を借りる」と謙虚なんですが、成績面でちょっと気になって。この馬、6月から8月までの夏場、左回りコースに限定すると、7戦6勝、2着1回というトンデモナイ成績なんですよ。
編：えー、全然知らなかった。あっ、ホントだ。中京芝が3戦3勝、東京芝が2戦2勝、新潟芝が2戦1勝、2着1回。この条件だと、ほぼパーフェクトな成績ですね。
石井：そうなんですよ。陣営も休み明けの京王杯SCを使って状態は上向いていると言ってますし、その前走も3番手追走から内を狙って閉められてしまっての7着。勝ち馬とは0秒3差で、あそこがスムーズだったらもっと上位に来れたと言うんですね。
編：夏場に調子が良いのは、なにか理由があるんですか？
石井：寒くなると馬が硬くなってしまうそうです。発汗する時期になると調子が上がってくるんですね。この馬、好位からも競馬ができますが、理想はハナだと思うんです。今回のメンバーを見ると、無理なくハナに立てそうな構成で、今の馬場を考えると面白い存在だと思うんですよ。
編：人気はないですが、確かに聞けば聞くほど面白い馬ですね。軸はスワーヴリチャードでも、この馬が粘ってくれれば配当的にも妙味があります。
石井：西園調教師がよく、同型のマルターズアポジーのことを「目の上のタンコブ」って言うんですが、幸いあの馬も鳴尾記念の方に行きましたし、あとはスワーヴリチャードにあまり早く来ないでと祈るだけですね（笑）。
編：なるほど（笑）。そのほかにはいかがでしょう？
石井：取り上げたいのはその2頭です。あとは直接厩舎の方で話は聞いていないので、僕の個人的な見解なのですが、サングレーザーは1600mで外を回るとちょっと厳しいと思ってます。前走くらい内でロスなく我慢できればという感じですが、今回は不安が大きい。リスグラシューはペースに関わらず、中途半端に動かず直線勝負をして欲しい。ただ、前走が完璧な仕上げだっただけに、上積みはないと思います。
編：ここまで、安田記念の情報でした。続いては、石井さんが今週、密かに注目している馬を教えてください。
石井：了解です。今週は阪神で使う予定の○○○○○○○○に注目しています。今回、休み明けで初ダートなんですが、先週の1800mを除外になってここに回って来たんですが、「先週からこの馬の調教に乗ってるけど、この馬、絶対に1400mの方がいいですよ。それに、状態も凄く良くなってます」と、騎乗する酒井学騎手もかなりの好感触を得ています。
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編：除外はむしろラッキーだということですね。初ダートですが、適性も高そうなんでしょうか？
石井：凄いパワーがあって、ダートは合いそうです。酒井学騎手は差す競馬がしたいそうですが、あとは調教師の指示がどう出るかですね。
編：酒井学騎手がそれだけ手応えを感じているなら、好勝負が期待できそうですね。石井さん、週末は週刊UMAJINゴールドの方でも面白そうな馬をぜひ教えてください。よろしくお願いします！
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