チャーリー・パーカーが最初に作曲した曲は1939年、彼が19歳の時に作詞作曲したWhat Price Love? と言われています。
そして、私が調べて知る限り、彼の唯一の作詞が残っている作品です。
このWhat Price Love は、歌詞を無くして演奏だけの曲になり、Yardbird Suite になりました。
ここら辺の流れは彼の生涯を辿っていくとある程度理解出来る気がします。
チャーリー・パーカーは4度の結婚をしていますが、
最初に結婚したのは、16歳の時で21歳で離婚しています。
お相手は、Rebecca Ruffin レベッカ・ラフィンという名前でした。
レベッカは白人の血が混じった家系で、チャーリー・パーカーより2歳年上。
彼女の家族はチャーリー・パーカーが母と共に住む家の2階を家族で間借りしていて、一緒の高校に通っていました。吹奏楽でサックスを吹いていた彼は、彼女の関心を惹く為に一生懸命にサックスを練習。高校を中退して15歳でプロのサックス奏者になり、起きている時間の殆どを費やして一日15時間練習する時もあったそうです。
そして、彼女の母親の反対も押し切り、チャーリー・パーカーが16歳、レベッカが18歳の時に結婚しました。
その後、薬物依存や浮気もあってレベッカと不仲になり、19歳の時にニューヨークに行き、その後ニューヨークに定住し、ビバップジャズ、モダンジャズを確立させた先駆者としてJAZZの歴史を変えていきます。
そのニューヨークに移った年に作った曲の歌詞。
私のノートに書いたWhat Price Love?の原歌詞と意訳日本語の写真が以下です。
日本語意訳
涙が心燃やす
わかるの遅かった
気持ちは乱れる
信じるものは全て
見失っている わからない
もしも、奇跡を叶えられるなら
あの失った愛をまた 甦らせたい
永久に君だけを愛する
この願い いつかは届け
レベッカに捧げた様な歌詞になっている様に思うのは私だけでしょうか?
そして、このWhat Price Love は、歌詞を無くして演奏だけの曲になり、Yardbird Suite になりました。
そして、作曲のみになっていったわけですが、既存の名曲を吹く時も恋の歌を吹く時には、情熱が籠っている様に私には聴こえます。
サックスは、歌う様に吹くとよく耳にしますが、
チャーリー・パーカーの名演で彼の作曲でない歌詞付きのもので、その歌詞を読むとオーッ!と思ってしまいます。
字を沢山書くのも面倒なので、私のノートから二曲程、原歌詞と日本語意訳を貼っておきます。
ご興味がありましたらご覧になってください。
The Song Is You
Star Eyes
The Song Is You やStar Eyes の名演は、ヴォーカルよりも、この歌詞をサックスで伝えていた気がします。
当時ヴォーカル曲として流行っていたこの歌詞を聴いて知っている女性なら、心臓を撃ち抜かれているのではないでしょうか?
チャーリー・パーカーは、4人の美しい妻を持ちましたが、情熱的なフレーズを吹きまくる彼の作曲や名演の原動力は聴きに来る愛しい人へのメッセージでもあった様に私は思うのです。
そんな事もあり、チャーリー・パーカーの曲に歌詞を乗せる事に取り組んでいるという事もあります。