dearVR PROはずっとM1ネイティブにならないなあと思っていたらdearVR PRO 2が発売されました。
メーカーの情報を読む限り、一番重要なのはステレオ入力に対応したというところですね。これは本当にありがたい。これから買おうという人にはとても良いんじゃないかと思います。
もう一つは出力チャンネルが最大9.1.6(Pro Tools HD)になった点。これはまあ人それぞれ。あって困るものではない、くらいの認識かも。
長所:使いやすいUIとお手軽さ
この商品の長所のひとつは、インターフェースが使いやすいことが挙げられます。ステレオで音楽制作をしていて、特定のパートにだけバイノーラル効果を取り入れたいという時に気軽に使えます。これまではモノラル入力しか対応していなかったので全然気軽ではなくて、ほとんど使ったことはないのですが、ステレオ入力に対応したことで、より使用頻度が上がるかもしれません。
欠点:ガチのサラウンドミックスには向かない
欠点はサラウンド空間、アンビソニック空間で使用することができないこと。
dearVR PRO 2の機能は「モノラル、またはステレオ素材を3D空間へ配置してリバーブをかける」までがセットになっています。
リバーブ部分は個別にON/OFFができるので、3D空間に配置だけしてAtmosなどのマルチチャンネルで出力する(単純に3Dパンナーとして使用する)ことは可能です。ですが先も述べましたが入力はステレオまで。つまりサラウンド、アンビソニック素材にリバーブをかけるということはできません。
リバーブを使う場合、1トラック程度ならCPU負荷も気になりませんが、たくさんのトラックに使用したい場合はそのトラック数の分だけCPUパワーを必要とします。それが残念な点でしょうか。
ただパンナーとしては使いやすいと思うので、単純に3Dパンナーとして使用するというのもアリかもしれません。リバーブは他の製品に任せるという感じで(本末転倒?)。
ステレオで音楽制作をしている人が効果音的にバイノーラルサウンドを取り入れたいとか、バイノーラル対応のボイスドラマを制作するとか、そういう用途だったらとても便利に使えると思います。