日本演劇学会 全国大会のパネルディスカッション | クルミアルク研究室

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沖縄を題材にした自作ラブコメ+メモ書き+映画エッセイをちょろちょろと

こんにちはー。

6月8日、9日に明治大学で行われる日本演劇学会全国大会の要旨集、タイムテーブルが公開されています。

 

 

8日15:40から、明治大学駿河台キャンパス(グローバルフロント)において、パネルディスカッション「パレスチナ/イスラエル、暴力と抑圧、そして演劇」が開催されます。

アラビア語によるパレスチナ演劇に通訳者・翻訳者として深くかかわってきた渡辺真帆氏、イスラエル演劇研究家の村井華代氏による発表があります。司会進行は明治大学の大林のり子先生です。

 

万軍の主がもたらしたと言っていい、この民族間の長きにわたる争いを演劇という視点から切り込むホットな場になること間違いなし。

演劇学会非会員でも当日1500円払えば入場できます。皆様ぜひご来場ください。

 
ところで。
イスラエル演劇が戦後になるまで、みずからの言葉による演劇を行えなかったのは周知の事実であります。
なぜなら主なる神が演劇を認めておられなかったからです。今でも認めておられるかどうか非常に疑わしい。
そもそも演劇は「まれびと」である来訪神をもてなすためにおこなわれた宗教行事ですからね。一神教の中東地域にまれびとが来るはずがない。もてなす必要はない場所で演劇が起こるはずもない。
主なる神に奏楽や讃美歌をささげる行為は良しとされました。踊ったりすることはままあったようですが、舞踏だって近年に至るまでは芸術とは認められてなかったです。民衆の、俗的なものでした。その証拠に、現在でも歌や踊りを禁ずるキリスト教の教派があります。
 
このあたりの知識は、クリスチャンのみなさまにはきちんと持っていただきたい。
主なる神を称える演劇をよきものとする前に「演劇や舞踏そのものがキリスト教になじまない存在だった」ことはちゃんと踏まえてください。神様の名前をいいほうにばかり振り回すのはやめてください。
 
少々脱線します。
地政学という学問を持ち出して、「リムランドである沖縄に基地があり続けることは当然」という理由で、平和を願う沖縄の人々を「(日本を防衛する意義が)わかっていない」などと嘲笑する人々がいます。
80年前「太平洋の要石である沖縄の地は日本の盾となるべき」という論法で多くの人々が命を失いましたが、「日本のために進んで命をなげうってくれた」と、あちらの神様の名前で死者を賛美し、「私たちはあなたたちの分まで幸せに生きます」などと言っておしまいになりました。
 
クリスチャンたちが神を賛美する演劇を演じたり観劇したりして「主なる神はほめたたえられますように」という姿は、上記にあげた神様とは違う神様なんでしょうけど、同じにみえます。
洋の東西を問わず舞踏や演劇にたずさわってきた人々は「俗な者」として長きにわたって差別され迫害を受けてきた歴史があります。それなのに「主の祝福のもとにある」「主がすべてを最善に導かれた」と言いだすとは、どこまで傲慢なのでしょうか。
 
往々にしてクリスチャンは、神の名を振り回して自身が周囲を「マウント」していることに無自覚です。
主の祝福がもたらされる前、同じことをして迫害された者たちを迫害する立場にあった、凄惨な歴史を学んでいますか?
実際に苦しんでいる人々を前にして、主の名前で攻撃を加えるのはやめた方がいい。クルミさんは「主の言葉を聞いてない」などという理由で某教会を追い出された家族の話を書いています。この教会、まだ彼女たちに謝っていません。

 

 

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記事は以上となります。

 

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小説「わたまわ」を書いています。

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