あなたの担当になってから

ちょうど一年になる

あの頃は

心がボロボロで

身を投げたのに

どうして生きているか解らなかった

そして身体もボロボロのまま

担当があなたに変わったんだ





今日は今まででいちばん嬉しい

やっぱりまた一つ増えた

あなたの素敵な所




挨拶したあと第一声が

「痩せた?」

「ハイ」

としか言えなくて

あなたは精神医学以外のお話は出来ないと言って

退院したら距離を置いたほうが良いと言っていたのに

あなたから

「何かしてるの?」

って

同じこと前もお話したのにね

「ウォーキングに半身浴に筋トレです

入院した時より7キロ痩せました」

って言ったら

「えー、頑張ってるじゃん。偉い偉い。

 僕もダイエットしなきゃ

あれ????????

「さらっとあと5キロ落としたいんです」

って流したけど


これはコミュニケーションというやつ…?


一人称入ってる?


二週間前より進化してる?


何にしても嬉しすぎる

しかもカルテで当時の体重をチェックしてたみたいだし

疑問は先生はどこをダイエットしたいの??

普通体系だし、身長あるしスタイル良いし。。。

とか言いたかったけど、女の看護師さんが見回りに来て

患者だしそれ以上言っちゃいけないなって思ってやめた




全然目が合わなかった

独特の穏やかな雰囲気が包んで

時折会話が詰まるけどそれがたまらなく優しくて嬉しくて好き

前は話をあなたが切り上げてた

でも今はちがくて最後まで言いたいこと聞いてくれた



今日はね、香水をつけていったの

髪も切っていったでしょ

それに身体のラインが出てる服着ていったり

今までの私とは全然違ったの

そしたら

診察室に入った時、目がまんまるだった

それが予想外の反応で

また私の期待を裏切ってくれた

吃驚してくれて有難う



「ダイエットも無理しちゃダメだよ

 身体壊しちゃったら大変だから

 適度にね」

って。。。



…表情も声も気持ちも優しかった

前よりずっとずっと

今日だけそう感じてもいいかな?



椅子と椅子の距離も元に戻っていた

やっぱり研修医がいると

距離も態度も全然ちがう

ほんとは凄く優しいのに

キリッとして一生懸命頑張ってるんだね、きっと



会話しながら目を合わせずに居たら

あなたは私の手帳を見ていたのは気のせいかな?

あれ?って気がついて

あなたに目線合わせたら目ちょこっと反らしたよね?

気のせいかな?????



タバコのことも

ダイエットのことも診察終わる前

また無理しないようにって言った

そしてまた一つ知れた


心配性な所


やっぱり好きです

それも優しさの一つの形だから




あと気づいちゃった

若しらが

黒染めして欲しくないな

染めちゃったら

他にあなたのこと好きになる人沢山いるもの

そんなのやだな

そのままでいて欲しい




なんてまたポジティブに捉えたり

でも客観的に見てもやっぱり何かが違う今日の先生

優しい顔で

「じゃあまた二週間後ね」

って言ってくれた

また二週間後に会えるんだって安心させてくれてるみたい




勘違いでもいいと思った

はじめから諦める恋なんてしたくないと思った

どんなに時間がかかっても少しずつ変化はあるから

私の気持ちも変化したから

あなたの気持ちも少し変化してた筈だから

きっとなんでもそう

はじめから諦めてたら

何もはじまらない

あなたはやっぱり先生で

そのことを教えてくれたんだ



焦らずゆっくり自分の気持ち温めていこう

だって

「結果を急ぐ必要はない」

先生はそう言ったから

その言葉は私の宝物






明日あなたとお話できて


今日は沢山の事思い描いた


でも夜になって


頭が空っぽになってた


嬉しくて


哀しくて


淋しくて




思い出したことひとつ


私が笑えばあなたも笑う


だから


いつもの事だけれど


「 私 × あなた = 最高の笑顔 」


になれればいいのに

九月の空

まだ黒に染まりきらなくて

三つ並んだビルの屋上から

三つの赤い光が空を照らす

紅色でぼんやり霞む景色

それを見ては穏やかになるのは

あなたと毎日少しだけお話できた空と繋がっているから


入院中

個室の窓から見えた三つのビル

夜も昼も眺めていた

ただ外の世界の熱に憧れて

たった三週間なのに

永遠に続くかのように感じられて

何も考えずぼーっと眺める

見える景色は狭くて

手を伸ばしても外の空気には触れられない


それでも毎日あなたとお話が出来たから

それだけで満たされていた

余分な時間なんて一瞬も無くて

ただあなたが来るのを待っていた


副作用でしんどい時は

あなたは完全な先生

余裕のある時は

髪を整えたり

お話するまでに身支度して

何食わぬ顔で

気づかれないよう

「もう来たの?」

って取り繕っていた


確かに療養で

あなたと話す時間以外は

ただの患者

でもあなたと話しても

ただの患者

けれど心の中だけは

すきと言い続けていた



同じ景色が私の部屋からも見えるの

角度は違くても

見えるビルの赤は同じ

霞んだ紅色も

あの時と何も変わらない



同じ景色を七月の個室と

九月の自分の部屋から眺めているけれど

心は果てしなく遠い

あの赤い点と同じ

あなたの広い空の

たった一つの斑点でしかない私



空に溶けてしまいたいなんて

想わないようになりたい

綺麗すぎて

奪われそうになる心もいらない



現実が欲しい

何より今が欲しい

あなたはまだ先生でいい

私はまだ患者でいい



そう言い聞かせても

見える景色が同じ事に

思いを馳せる

空と9階から見える景色だけが

あなたと私を繋ぐものだから



九月の空

まだ黒に染まりきらなくて

三つ並んだビルの屋上から

三つの赤い光が空を照らす

紅色でぼんやり霞む景色

それを見ては穏やかになるのは

あなたと毎日少しだけお話できた空と繋がっているから



あなたは今

何を見ていますか?

変わってしまったものがあるとすれば

季節と

少しだけ私を解ろうとしたあなたの心です





あなたの背中は大きくて

きっとギュってしたら安心できるだろうなぁ

あなたは身長も大きくて

やっぱりギュってしたら

私が見上げるんだろうなぁ

あなたからはきっと私の頭しか見えないから

手を繋いでも

やっぱやっぱおんなじで

大きい掌でシアワセいっぱいなんだろうな


そうやって

現実と妄想の間で漂うけど

叶うコトなんてきっとない

でもゼロじゃないんだよね

だから願うの

賭けなんてしない


明後日も笑ってくれますように

私が笑えばあなたも笑う

それだけで嬉しいの知って欲しい


きっと普通の関係なら

それが当たり前なんだよね

でも

それが出来ないから

いっぱいいっぱい笑うの



友達が言った

普通のサラリーマンなら良かったのに

友達が言った

男は結婚とか働いているとあまり考えないよ

まだ焦らなくていいんじゃない?


私が切ないのに

友達も

今まで見たことない切ない顔で言ったから

キュって胸が締め付けられた

あと共有してくれてありがとうって想った



毎晩泣いて疲れて寝て

起きたら現実と向き合うんだね

寝る前だけ

あなたを一人の人として見れる

先生じゃなくて

普通の人に



やぼったい感じも

キリッとした感じも

どっちもすき

どっちだってあなたには変わらない



きっとまた一つ

明後日あなたのすきなとこ見つけられる

本当は理由なんて欲しくない

ただすきで居られたらいいのに

でも

ちゃんと一つずつ確かめないと

依存だって想っちゃうからね

私も一人の女の子として見て欲しいな

無理でもそう願います

流れ星じゃなくて

あなたに

私を惑わすもの

消えちゃえ

あなたしか要らない

代わりなんて居ないのに

三日に一回電話してる

あなたの代わりを探してるの

口調

仕草

笑顔

性格

似ているから止まらなくなる

私が望むのはあなたなのに

他で嫉妬してる

そんな弱い私

消えちゃえ



あなたがいい

あなたがいいの

君じゃない

君じゃないの

ごめんね

ごめんなさい



お互い様という便利な言葉覚えたからかな

君の気持ちは君にしか解らないのにね

それでも君はグレーゾーンが楽しいって言うね




今週

もうすぐだよ

髪切り過ぎちゃった

どうしよう…

吃驚するかな?

似合ってるかな?

表情だけで解るから

早くそれが見たい


無表情?

苦笑いかな?

はにかんで笑うかな?

眉高くするかな?

目見開くかな?

口元ひくひくするかな?

それとも溜息?

珍しく笑うかな?



言葉はないから

いつもみたいに

短い時間の中で百面相見せて


私も顔に出やすくて

なんでも思ってること相手に伝わっちゃう

あなたも同じで

すぐ表情で解っちゃうから


でも

必死に無表情を保とうとする姿が

逆に愛おしいんだね

動揺していないつもりでも

ちゃんと動揺しているから


同じだよ?

私も無理して笑うから

あなたが無理して笑うと解るんだよ

ごめんなさい

いつも困らせてばかりです


それでも

少しずつ私の存在を

あなたの記憶に留めておきたいから

常に変化し続けて

吃驚させたい