【　オフィーリアのための墓掘り　】

●　「ハムレット」の登場人物の中に、 “ 墓掘り ” が登場してきますが、記憶があいまいになっていて、どうして登場してきたのか、よくわかっていませんでした。

　映画（オリヴィエ・監督 / 主演）では一人でしたし、一人だと思っていたのでしたが・・・・・

　（第５幕第１場）の冒頭に登場してきます。

　シェイクスピアの原作を読んでみますと、

　墓掘りは、何と、亡くなったオフィーリアを埋葬するための墓を掘って、準備していたのでした。

　しかも、一人ではなく、墓掘り男と相棒の二人でした。

　通りかかったハムレットと、３０年間この仕事をしてきた墓掘りとの、

　死についてや、墓に埋められ今では頭蓋骨となった者に関する

会話が交わされます。

　そして、そのあと埋葬されていくオフィーリア。

　この時、ハムレットは、オフィーリアの死を初めて知ったのでした。

　更に、劇の最後で死んでいくことになる、

　クローディアス（デンマーク王）・ガートルード（王妃）・

　レアティーズ（オフィーリアの兄）、そしてハムレット自身。

　彼らの墓も、その時は、この墓掘りたちの手によって掘られ、準備されていくことになるのです。

　この墓掘りたちは、

　過去の死人、そしてこの後の死人の世話をする、つなぎの人物と

して、大事な位置付けの役になっています。

　　　お茶タイム　　　　　「ふんわりワッフル」

　　　　　　　　　　　　　　　久保田流ミニ生け花

　　今日（ 6/21 ）は「夏至」でした。昼の時間が一番長い日！

　　　　　　　　　　　夏至の日も　空赤々と　暮れにけり

高山右近研究室のブログ