【 古文書 ・ 古記録 訓読法 】 | 高山右近研究室のブログ

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監修 右近研究家・久保田典彦
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●  右条々、堅令停止畢、若於違犯之輩者、忽可被処厳科者也、

    仍下知如件

 

 この文書を 訓読するとしたら、どのようになるのでしょうか。

 

 「 右の条々、堅く 停止 ( ちょうじ ) 令 ( せし ) め 畢 ( おわ ) ん

  ぬ。 若 ( も ) し 違犯の 輩 ( ともがら ) に 於いて者 ( は )、

  忽 ( たちま ) ち 厳科に処せ被 ( ら ) る 可 ( べ ) き者也。

  仍 ( よ ) って、下知、件 ( くだん ) の如し。」

 

 「 令 」 「 可 」 「 被 」 「 也 」 「 如 」 という 助動詞

 「 畢 」 という 補助動詞

 「 堅 」 「 若 」 「 忽 」 という 副詞

 「 仍 」 という 接続詞

 

 こうした 品詞や 語法に慣れ、その意味を 正確に解釈することが、

文書 ・ 記録の読解のための 重要な手段になります。

 

 古代 ・ 中世の 文書 ・ 記録は、一般に、 「 変体漢文 」 という 独特な文章によって つづられています。

 この 変体漢文 を訓読し、解釈することが、基本的な作業となってくる

わけです。

 

 

●  不可有之        之 ( これ ) あるべからず

    可為肝要候也     肝要たるべく候なり

    可被存之候       之を存ぜらるべく候

    有而如無        有りて無きが如し

    申上度事        申し上げたき事

  

    可有御座候       御座あるべく候

    只有一人耳       只、一人有る耳 ( のみ )

    弥可励志之由相存  弥 ( いよいよ ) 志を励ますべきの由

                  相 ( あ ) い存ず

    具申上子細之処    具 ( つぶさ ) に子細を申し上ぐるの処

    可令為安穏也     安穏たらしむべきなり

 

 

 

 

 

 

      今晩 ( 1/15 ) の 久保田食堂   「 海老ドリア 」

 

 

 

 

 

          これは

          絵になる !         ( 自語録 )