講演者の後ろには、屛風絵のように 木々の風景が ・・・
● そして、まだまだ 続きます。
洗礼を受けて キリシタンとなった人たちは、それで終わり ・ 受洗で
終わりではありません。受洗が スタートです。
この 私自身のことを話させていただきますと、
私は、カトリックではありませんが、プロテスタントの教会のクリスチャンです。いわば キリシタンです。
現在 76歳ですが、56年前の 20歳の時に、洗礼 ・ バプテスマを授けていただきました。
毎日、あるいは 毎日のように、神の言葉である 「 聖書 」 を読んでいます。神の言葉を、毎日を生きていくための指針にしています。
聖書は、霊の糧 ・ 霊の食べ物と言われますが、
毎日 ごはんを食べるようにして、聖書を読んでいます。
そして、 「 絶えず祈りなさい 」 とありますが、事あるごとに 祈っています。 「 オラショ 」 しています。
祈らないで ・ 神に感謝することをしないで、食事をすることは ありません。
何かの集まりがあれば、祈って始めます。そして、祈って終わります。
家族のために 祈ります。隣り人 ( となりびと ) ・ 隣人のために祈ります。政治のため ・ 世界平和のため、健康のため ・ 病気の人たちの
ため など ━━ 事あるごとに 祈っています。
「 パアテル ノステル ・ 主の祈り 」 などは、一番よく祈っていますが、
信仰をもって 56年間、一体、何回 祈ってきたでしょうか。
毎日1回、祈ってきたとしても、365日 × 56年間 ですと、
20, 440 回 になります。
それ以上は 祈っていますから、3万回 は越えているはずです。
そのほかにも、隣り人 ・ 隣人に対する 愛の実践が あります。
当時は、愛のことを 「 ご大切 」 と言っていました。
ご大切の実践が あります。
キリスト教の本質は、「 愛 」 です。 「 ご大切 」 です。
一番大切な教えは、「 愛 ・ ご大切 」 です。
ミゼリコルジヤ ( 慈悲 ) の実践です。
又、毎週毎週、日曜日 ・ ドミンゴ には、教会 ( エケレジャ ) に集まって、あるいは 家々の教会に集まって、
主の日 ・ 安息の日 として、礼拝 ・ ミサを ささげます。
クリスマス ( 当時の言い方で言えば、ナタル )、復活祭 ( パスコア )、ペンテコステ などには、特別な礼拝 ・ ミサをささげて、お祝いの
時を持ちます。
こうしたことを、キリシタン達は、洗礼を受けた後、毎日の生活の中で
実践していったのです。
こういう人たちが、 「 キリシタン 」 と言われる人たちです。
● そのような 彼らでしたが、
トテツもない 強力な政治支配 ・ 政治権力の 迫害や 大弾圧の中で
ばんやむなく、かくれて信仰を守るほか なくなってしまい、
「 かくれキリシタン 」 として、その信仰を ひそかに続けていかれたの
です。
“ 背教した ” と言われる人たちであっても、
一度、魂の奥底まで、救い ・ 恵み ・ 喜び ・ 平安 ・ 愛 といったものを経験されていて、
それらが、ものの見事に、スッポリと、リセットされてしまう、などという
ことは あり得ません。
そのように 考えるのは、いかにも、非科学的です。
人の心というものは、そのように 単純なものではありません。
絶えず 苦しみながら、背教の道を歩んでいったと思われます。
ましてや、そうではない、ほとんどのキリシタン達は、
強力な 反キリスト教の 政治支配 ・ 政治権力のもとにあって、
やむなく、寺請制度のもと、どこかの寺の檀家に組み入れられていき、表面上は、仏教のやり方に従ってはいきましたが、
面従腹背、魂の いのちの火は、細々としたものになっていったと
しても、燃え続けていたはずです。
人の心というものは、政治権力が いかに強力であっても、心の奥底まで変えてしまう ということは出来ません。
彼らは、 「 かくれキリシタン 」 として、その信仰の火をともし続けて
いった ━ はずです。
● その、かくれ ・ かくしながら、
見つかったら 大変なことになる、生命の保障さえないというような
状況の中で、ひそかに 発信されている 信仰の火を見つけ出して、
今、信仰の自由が、当然の権利として認められている 現代に生きる
私たちが、そのベールをはずさせていただいて、光を当てさせていただいて、
彼らの生き方から、大切な、いろいろなことを学ばせていただきたい
━━ というのが、 「 かくれキリシタン研究 」 であると言えると思います。
※ 近年、 「 隠れキリシタン 」 と 「 潜伏キリシタン 」 を分けて考える
ことが一般的になってきていますが、
「 全国かくれキリシタン研究会 」 では、
両方のキリシタン達のことを含めて 研究していく、という思いで、
あえて、ひらがな書きの 「 かくれキリシタン 」 という言い方をして
います。
※ 今日 ( 11/21 )の、わが家の生け垣の 【 白さざんか 】
※ [ Archives ] ( アーカイブス ・ 記録保管所 )
https://ameblo.jp/ukon-takayama/entry-12194794525.html
https://ameblo.jp/ukon-takayama/entry-12190789558.html
※ こちらも < おすすめ > 落語 【 野崎まいり 】