（ スペインの “ コリア ・ デル ・ リオ ” の 「 ハポン 」 姓 の人たち ）
～ 仙台領の キリシタン遺跡 ・ 殉教地を巡る ～
● 1613年10月28日、仙台領の 月ノ浦を出帆し、太平洋を横断。
メキシコの アカプルコに入港した時は、総勢 180余名。
・ 陸路、メキシコ市 に入市した時は、約 120名。
（ 60名は アカプルコに滞在 ）
・ スペイン艦隊の船で 大西洋を渡り、スペインの セビリアに入港。
陸路、首都 マドリードに入市。 30余名。（ 90名は セビリアに滞在 ）
スペイン国王 フェリペ3世に謁見。支倉常長の受洗。
・ 陸路、イタリアの ローマへ。「 ローマ入市式 」 21名。
━━ となっていますから、一行の かなりの人たちが、
メキシコの アカプルコ （ 60名 ）、スペインの セビリア （ 90名 ） に滞在していたことになります。
● そのことと、関係がありそうなのですが、
スペインの セビリア近辺に、「 コリア ・ デル ・ リオ 」 という町があります。
この町には、「 慶長遣欧使節 」 の一行は、マドリードへの往路で、
数日間 滞在し、
ローマからの復路、
支倉常長は、スペイン国王 フェリペ3世からの返書を待ちつつ、
1617年7月4日に セビリアを出立するまで、
長期間、この町や セビリア近辺に滞在しています。 （ 9か月以上 ）
● 「 コリア ・ デル ・ リオ 」 の人口は、26,654 人 （ 2010年 ）ですが、
この町には、「 ハポン 」 （ Japon ＝ 日本 ） という姓の人が、数百人 住んでいるのです。
1989年の 市の調査では、８３０人 いましたよ！
近くの セビリアの町にも、１８０人ほどの 「 ハポン 」 姓の人がいます。
スペイン全土の 「 ハポン 」 姓の人は、約１２００人ですが、ほとんどが、「 コリア ・ デル ・ リオ 」 の出身者だとのことです。
・ ファン ・ マルティン ・ ハポン
・ カタリナ ・ ハポン ・ デ ・ カストロ
・ ビルヒニオ ・ カルバハル ・ ハポン
・ ビクトル ・ バレンシア ・ ハポン
・ ヘスス ・ サンチェス ・ ハポン
・ ファン ・ フランシスコ ・ ハポン
・・・・・・・
● ・ 「 ハポン 」 姓の人の、教会の 洗礼記録は、
使節団の滞在以前には 見られません。
・ 「 ハポン 」 姓の幼児に、蒙古斑が 見られます。
・ 「 ハポン 」 姓の人々は、
“ 自分たちは、サムライの子孫である ” と考えているそうです。
「 慶長遣欧使節 」 の日本人の数人は、ヨーロッパにとどまり、日本には戻らなかったようですし、「 ハポン 」 姓をもつ人たちが、
“ 日本人の末裔である ” とする説が 有力です。
1992年、宮城県は、「 コリア ・ デル ・ リオ 」 に、佐藤忠良 ・ 作の 「 支倉常長像 」 を 寄贈しました。
グアダルキビール川 に沿った 「 カルロス ・ デ ・ メサ公園 」 に建てられています。
