学会などでプレゼンをする機会が時々あるのだが,スライドは出来るだけ可読性の高いフォントを使用した方が見やすいし,結果的に少しでも自分のメッセージが伝わるんじゃないかと思っている.

 フリーのフォントも色々配布されているんだが,やはり日本語は漢字の対応数の問題がどうしてもついて回るので,有料のものに軍配が上がる.これまでは手元にあったAdobe CS2をPCにインストールした上で,CS2のプログラムファイルが入っているフォルダからAdobeが作成した可読性の高い「小塚フォント」のフォントファイルを抜き出して,Windowsのフォントフォルダにインストールする,というやや面倒くさいことをやって,小塚フォントをメインで利用していた.ただ,これはAdobe製品を持ってないと出来ない方法だ(無料のAdobe readerも数は少ないがフォントがインストールされていて,上記と同じ方法で抜き出すことはできる).

 ところが今回なんと,Adobe,Google,フォントメーカーの株式会社イワタなんかが協力して,日中韓対応のオープンソースフォント「Source Han Sans」が無償公開された.これは日中韓を股にかけるビジネスマンにとって非常にありがたいことのようだが,可読性が高い日本語のゴシックフォントとしても普通に使うことができる.フォントってちゃんとしたものを買おうと思うと数万円とかするので,この無料配布の大盤振る舞いぶりがネットですごく話題になっている.

 という訳で,ダウンロードはこちらから.コントロールパネルから「フォルダ」を開いて,ダウンロードしたフォントファイルをドラッグ・アンド・ドロップするだけでインストールが完了する.日本語環境で使用する場合には「源ノ角ゴシック」という表記になる.そろそろMSゴシックは卒業して,発表の資料をグレードアップしてみてはどうでしょう?



メールを明日の朝だったり週明けなど日時を指定して送信したい時がある.もしGmailを使っているなら,拡張機能で「後で送る」機能を付け足してあげると良い.今はrightinboxを利用しており,Chromeの拡張機能としてインストールできる.



インストールすると,送信ボタンの下にSend Laterのボタンが追加される.



さらに,送信日時を細かく指定したい場合はAt a specific timeをクリック.インターフェイスが英語だが操作は簡単.秀逸なことにタイムゾーンを選択した上で日時を指定できるので,日本のタイムゾーンを指定すればちゃんと指定した日本時間に送信される.月に10通までは無料だが,それ以上送りたい場合は月に6ドル程度の有料プランが必要になる.僕は無料版で十分なのだが,2週間毎くらいにGmail上に有料版の購入を促すポップアップが出てくるのが若干邪魔である.


他の選択肢としてSndLatr Beta for Gmailもある.ベータ版なので安定性の問題があるのかもしれないのとタイムゾーンを選択する機能はないが,こちらはフリーで無制限に使えるので,たくさん使いたい場合には良さそうだ.



 前回のエントリでGoogleDriveの転送速度が非常に遅いということについて述べたが,自分の回線の問題が判明したので追記する.

 結論から言うと,うちのADSL回線がアップロードのボトルネックであったようだ.GoogleDriveは現在の転送スピードが表示されないので,TCP Monitor Plusというダウンロード・アップロードの速度をモニタリングするフリーソフトをインストールした上で転送を行った.すると,0.2MB/秒程度の転送速度だった.




 そのため,光回線に変更した上でアップロードを再開した.すると,転送開始直後は8MB/秒という高速で転送が始まった.この速度なら1日も掛からずに転送が完了すると思ったのも束の間,1時間もしないうちに転送速度が急に下がり,1.7MB/秒くらいで固定してしまった.これはおそらくGoogleDriveのサーバーもしくはプロバイダ側での制限が掛かったのではないかと思われる.ただ,1.7MB/秒でも従来のADSL回線と比べると10倍近い速度だ.結局,丸6日程度PCの電源を入れっぱなしにして放置しておいたところ,500GBのファイルの転送が終わった.

 今回の件では,大容量のファイル転送を快適に行おうと思うと高速の回線が必要だと改めて感じた.大容量のクラウドストレージプランへの加入を検討の方はご自身の回線で快適に転送できるかの検討を事前にしておくことをオススメしたい.


 これまでDropbox,OneDrive,Google Drive,Boxの無料プランを併用して運用してきた.ただ,写真やビデオ,音楽などの容量のかさむファイルが増えてきたこともあり,今回GoogleDriveの1TBプランに申し込んだ.以下では,今回色々検討して気づいた各サービスのポイントを記載する.

 まずは業界のスタンダードと思われるDropbox.Windowsのデスクトップアプリを立ち上げると,まず自動的にインデックスが作成されファイルの変更が確認されるのだが,このプロセスが非常に早い.そのため,同期が開始されるスピードが早い.ファイルを追加したときに,画面左下のアイコンでアップロード終了までの予想時間も表示されるのも便利.シンボリックリンクによる同期に対応しているので,応用的な使い方も色々できる.有料プランが高いのが唯一の難点.


 クラウドに保存しておきたいファイルが500GBほどあることを考慮して,今回は最もコストパフォーマンスのいいGoogleDriveの有料プランを契約した.1TBまで使用できて1ヶ月当たり10ドル程度だ.ただ,使ってみていくつか問題点に気づいた.まず,同期対象にするフォルダの位置はインストール時にしか選べないのは注意が必要.後で変更がきかないことが判明し,再度インストールするはめになった.次に,アップロードの速度が思ったよりもだいぶん遅い.デスクトップクライアントで自動的にアップロードさせているだけでは速度が遅すぎるので,ブラウザ上のGoogleDriveでも平行してアップロードさせるようにしてPCを放置し,どのくらいのスピードが出るのかを何日間に渡って測ってみた.結果は10時間で平均5GB程度の転送量.これだと500GBのファイルの初回の同期が終わるのに1000時間も掛かってしまう計算になる.デスクトップクライアント上で転送スピードは表示されないのだが,アップロード速度が遅いのを隠すためではないかとすら思ってしまう.次に,GoogleDriveはシンボリックリンクによる同期に対応していない.これも人によってはマイナスポイントになりそうだ.

 OneDriveは起動時のインデックス作成が遅い.ファイルのアップロード予想時間も表示されない.Officeとの連携がいいのがメリットだが,僕はこの機能は使用しないので,現状ではOneDriveにはあまりメリットを感じない.



 Boxは以前のエントリでもお伝えしたように50GBが無料でもらえるキャンペーンをやっていたので,とりあえず登録をしてみた.ファイルの転送時間も遅く,何よりデスクトップクライアントの使い勝手が悪すぎる.同期するフォルダを変更できないのは致命的.めったに使わないけど容量のかさばるビデオファイル置き場にでもしておこうと思っていたが,無料プランだと250MBまでのファイルしかアップロードできないという制限あり(-_-;)使うの辞めた.


 という訳で,各サービス毎の印象を書いてみた.有料プランの値段以外にもデスクトップクライアントの使い勝手や転送速度なんかをよく考えてサービスを選択する必要がありそうだ.


 これまでiPadをWindows PCのセカンドディスプレイにする際にはSplashtop XDisplayを用いていた.これは無線LANを経由してPCとiPadを接続するため,出先で使うにはWiMAXであったりスマホのテザリングでWindowsとiPadを常に同一のネットワークに繋いでおかないといけないデメリットがあった.また,参照用の文書などの静止画を表示させておくには全く問題はないのだが,無線でやりとりする性質上,カーソルがiPad上を動いていく時に微妙にコマ落ちして気持ち悪い.また,YouTubeなどの動画はとてもじゃないけどiPad上では閲覧できない(そんな使い方しないけど).

 最近,TwomonUSBなるiPad用アプリが登場したのでご紹介したい.こちらは無線ではなく,PCとiPadをケーブルで接続して有線で使用する仕組みになっている.対応機種はiPad / iPad2 / New iPad / iPad Retina / iPad mini / iPad air / iPad mini Retina Display.使用可能なOSはWindows XP / Windows Vista / Windows 7 (7 Starterは除く) / Windows 8 / Windows 8.1となっている.

 まずはApp StoreからTwomonUSBを購入してインストールする.900円也.試用版はない.




 次に,TwomonUSBの公式サイトからクライアントソフトをダウンロードしてインストールする.どうやら韓国製のソフトみたいだ.サイトは韓国語と英語に対応している.なお,動作のためにはPCにiTunesがインストールされている必要があるので,こちらも事前にインストールしておく.




 これはTwomonUSBのWindowsのクライアントソフトの画面.何かフォントがしょぼいし,デザインもWindows Xpの時代を彷彿とさせる.もう少し洗練されているといいんだが,,,まあ日本語対応しているだけ良しとしよう.




 Windowsのクライアントソフト,iPadのTwomonUSBアプリを立ち上げた上でケーブルで接続してやると上記のように認識されたことを示す画面がiPadに表示される.画面右下の「接続」ボタンを押すと接続される.




 愛機LavieZとiPadを接続したところ.iPad上でカーソルを動かしてもコマ落ちがない.YouTubeとかもみられる程度のフレームレートだ.唯一の疑問は何故か接続するとWindows 7ベーシックの配色設定に変わってしまうこと.別に問題にはならないけど,ちょっと気持ち悪い.ただ,これまでの無線接続のSplashtop Xdisplayなどと比べると快適性は格段に上で,おそらく現時点でのiPadセカンドディスプレイ化ソフトのベストチョイスだろう.試用できると気軽に試せると思うのだが,仕事の効率化のためには購入の価値アリだ.