愛と美の守護者、瑠璃子さん | 魔法石の庭ver.2

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スピリチュアル界と、ちょっとパワーストーンブログになっています。

 スピリット界に降りると、何故かセルフィが出迎えてくれました。

 そして、開口一番に、「あなたに新しいガイドが来てるわ」とのたまいます。

 

「え……何?セルフィと知り合い?」と聞くと、「そう。ちょっとした縁でね。ちょっとだけ癖はあるけど、良い子よ」と口元を隠して笑います。……そのリアクション、嫌な予感しかしないんですけど。

 

 そして、セルフィの部屋に行くと、そこには…女装した男性がいました。

 いわゆる、「美少年・美青年が女装をしている」のではなく、本当の筋肉むきむきの男性が、お姫様のような淡いグリーンのドレスを身にまとっています。

 

「はじめまして」と言った声は、意外と高く、女性と言っても通じます。

 で、「え……はじめまして……」と、差し出された手を握って、握手を交わします。

 

「セルフィ、これちょっと癖強すぎない?」と、こそこそとセルフィに耳打ちすると、「あら。かみなったら、勘違いしてるのね。この子はれっきとした女の子よ」と言われます。ええ……。そっちの方が、ええ……。

 

 容姿は、似てるところで言えば、封神演義の雲ショウ三姉妹の長女、ヴィーナスのようです。

 髪は金髪で、これもお姫様のようにくるくると巻き毛にしてあります。顔は……うん……。

 

 そして、その女性は、髪をかきあげて、「これから、この『美と愛のガイド』、ルリコがあなたをサポートするわ」と背景にバラでも飛んでるように言ってみせます。

「はあ……ルリコさんですか。どんな漢字を書くんですか?」と聞くと、「宝石の瑠璃に子供の子よ」と言われます。

 正直、つっこみたい気持ちでいっぱいなのですが、初顔合わせだし、あまり酷なことは言えません。

 

「愛と美のガイド……そう、私は言うなればヴィーナス……」と、これもまた決めポーズで言うので、「あ、そこは封神とたとえが一緒なんだ?」と分析します。

 

 それから、ホールに行って、瑠璃子さんのお披露目会。

 他の嵐が丘の住人は、瑠璃子さんを見ると、一瞬絶句します。だろうね。私も、インパクト強すぎて何言ったら良いかわかんないもん。

 

 しかし、何故か赤毛が、ぽーっと瑠璃子さんを見ています。そして、「かみな、かみな」と肩をちょんちょんと突っついてきます。

「何?一応新しいガイドなんだから、あんまり失礼なこと言わないでよね」と小声で牽制すると、「違う……あの人、すごい美人じゃない!?」と。

 最初、私は赤毛の冗談かと思って、「ははは」と笑って見せます。しかし、赤毛は、「あんな美人がいるんだなあ~」と、うっとりと瑠璃子さんを見ています。んん?

 

 すると、向かいに座っていた法師が、「うむ。確かに美しくはある」と認めます。キヨさんも、「まあ、美人だよね」と。

 赤毛一人だけなら、まだ「ゲテモノ食い」で理解できるのですが、法師は、ギャンブルと癒やしの施術しか頭にない男。嘘はつかないので、本気らしいのです。顔は見えないけど。

 見れば、エレくんも、もじもじしています。しかし、不思議なことに、女性ガイドや同居人は、それを不思議そうな目で見ているのです。

 

 つんつん、と、赤毛とは逆の肩をつつかれ、見ると、セルフィが勝ち誇ったように「あの子、昔からそうなの。美意識高くて、そして何故か男性の目には、ものすごい美人に見えるのよ。女性は普通なんだけどね。驚いたでしょ?と、意地悪そうに言います。こいつ、わかっててお披露目に瑠璃子さんを出したな!?と思いました。

 

 お顔があまり芳しくない女性がモテるって、少女漫画(それも、「普通のごくありふれた子が男性に言い寄られる」)だろ!と思うのですが。

 いやー……いろんな意味ですごかった。ただ、知覚の問題もありますし、本来は男性が見てる世界の方が正しかったりするのだろうか……と考えましたよ。