J.S.バッハは「音楽の父」、正確には「近代音楽の父」と呼ばれ、後世の多くの作曲家の作曲技法の礎にもなりました。
バッハの作品の多くは、対位法を駆使して作られていました。
あるメロディに、うまく調和するメロディを重ねる、、それがうまくいけばまた一つそれらの上、または下にもう一つ重ねる・・・ こういう音楽をポリフォニー(多声)の音楽と呼びます。
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レディ・ガガ Bad Romance 原曲
レディ・ガガ のテーマによる 3声フーガ
※この記事では第1巻をメインに展開します
それぞれ24の長調と短調全てで書かれた前奏曲とフーガが一組になっています。
前奏曲は、即興的な書法で比較的自由に書かれ、形式も自由なものが多いですが、既に対位法を使っているものもあります。
フーガは、3声、4声のものが多いですが、稀に5声フーガもあります。
バッハ 平均律クラヴィア曲集 第1巻 全曲 演奏:アンドラーシュ・シフ
第1巻 第3番 嬰ハ長調
第1巻 第1番ハ長調の前奏曲は、のちにグノーがその上にメロディーを作曲し、有名な アヴェマリア となりました。
原曲は声楽ですが、ヴァイオリン、チェロなど様々な演奏形態があります。
バッハ / グノー アヴェ・マリア
第1巻を見渡してみると、長調で書かれた前奏曲やフーガは、短調のそれに比して短めのものが多く、楽し気で遊戯的な内容を兼ね備えたものも多いです。
短調の作品の中では第4番嬰ハ短調、第8番変ホ短調、第20番イ短調、第24番ロ短調のフーガは大変複雑な構成で、特に充実した内容をもっているとされています。
第1巻 第20番 イ短調 前奏曲&フーガ
バッハの音楽全般がそうですが、平均律クラヴィア曲集もまた現代、新しいジャンル(特にジャズ)の演奏スタイルや編曲でも親しまれています。
第1巻 第2番 ハ短調 前奏曲&フーガ
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第1巻 第2番 ハ短調 フーガ
スウィングル・シンガーズのジャズスキャット
平均律クラヴィア曲集 に刺激を受けて 後世の作曲家によって書かれた代表作に、ショパンの有名な24の前奏曲があります。フーガこそありませんが、24の長調短調全てで書かれている前奏曲集である点、ショパンのバッハへの尊敬が感じられます。
他にも、ショスタコーヴィチの24の前奏曲とフーガが、明らかにバッハのこの曲集へのオマージュにもなっています。
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月刊ショパンの表紙を久々に飾った牛田さん、巻頭インタビュ記事も5ページと充実していましたね。
海外での演奏会も増えてきてるとはいえ、国内のコンサートが今年は少なめかな?と思うので、今後はこれまでのように国内コンサートの充実と併せて、世界でも活躍して頂きたいです☆