このところだいぶ忙しくしていまして、なかなか記事を更新できなくてスミマセン・・・
記事にできそうな"良い音楽ネタ"が枯渇しつつある、というのも大きいですが・・・(それでも続編を約束したものは、これからも書いていきますね)
今回は、クラシック音楽の世界で、この1曲だけで名前が残っている、珍しい作曲家を探し、紹介したいと思います。
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1950年頃にロックを皮切りにポピュラー音楽、商業音楽が本格的に世界の先端をゆくものになるまで、クラシック音楽は何百年も、数多くの作曲家が、それはもう数えきれない程の作品を書いて、遺していますが、それらが、こんにち盛んに演奏されるものはほんの僅かであって、大半は、もうめったに演奏されなかったり、完全に忘れ去られたような作品が多いのです。
書いても書いても、全く売れず、その存在さえ世に全く知られていない作曲家も多い中、この曲は知ってる!でも他にはどんな曲を? と言われると、殆んど、全てと言っていい程忘れられてる方、または僅かしか残してなくても幸運にこの1曲で、後世に名前が残ることとなった作曲家と、その「1曲」を紹介したいと思います。
17世紀後半の・ヨハン・パッヘルベル ♪カノン(正式名称「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーク二長調」)
「パッヘルベルのカノン」としてみなさん広くご存知だと思います。原曲を様々にアレンジした形でも頻繁に演奏されます。
更に、この曲の和声進行(コード進行)は、こんにちのポピュラー音楽、特にJポップの曲に頻繁に使われていて、その点でも大きな影響を後世に残したとも言えます。
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パッヘルベルは他にも多くの作品を書いていて、それらはこんにち、全く演奏されないこともないのですが、有名さの度合いから言ったら、カノンとは全く比較にならないでしょう。
・クリストフ・ヴィリバルト・グルック( ドイツ ~1787) ♪精霊の踊り
11歳の牛田智大さんの演奏!で
生涯にオペラを多く残し、当時はオペラの改革者の一人とも言われていましたが、
こんにち、彼のオペラはほぼ忘れ去られました。この小品は、そんな忘れられたオペラの中の1曲で、ピアノ曲、フルート版ほか、広く親しまれています。
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・フランソワ=ジョセフ・ゴセック(ベルギー ~1829) ♪ガヴォット
CMにも使われたり、広く親しまれてますね。
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交響曲を30曲も書いた、多作家であったらしいのですが、それらは最早こんにち演奏される機会は全くと言っていい程ないのです。
・ハインリッヒ・ウェルナー(ドイツ ~1833) 野ばら(詞・ゲーテ)
比較的短い生涯だったこともあり、歌曲を十数曲程のこしているそうですが、こんにち知られているのはこの曲だけです。因みに、同じ詩にシューベルトも名作を書いてますね。
・テクラ・バダジェフスカ(ポーランド ~1862) ♪乙女の祈り
女性作曲家としても知られていますね。本当にこの1曲だけ!大ヒット、といっていい程、他の曲は全く知られていなかったですが、近年ポーランドで、彼女の遺したピアノ小品を中心に再評価されつつあります。
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・アルベルト・エルメンライヒ(ドイツ ~1905) ♪紡ぎ歌
「紡ぎ歌」は、ピアノを習っている方、習っていた方はきっとお稽古したことがあるでしょう。
エルメンライヒは作曲家としてのみならず、作家、歌手としても活動していたそうですが、その生涯はまだよく解っていない部分が多いそうです。
・ジュール・マスネ(フランス ~1912) ♪タイスの瞑想曲
オペラ「タイス」の中で頻繁に歌われる名曲。
マスネはワーグナー風のオペラをモデルとしながら、大変甘美でフランス風の味を色濃く出したオペラを中心に発表。更に、当時のサロンに集う女性向けに、美しい曲を数多く発表していきましたが、こんにち、オペラ「タイス」とこの名旋律がよく知られるだけで、他の作品は徐々に顧みられなくなりました。
・ヘルマン・ネッケ(ドイツ ~1912) ♪クシコス・ポスト
日本では運動会でかかる曲の定番としても有名ですね!
ピアノ曲としても知られています。ネッケは生涯にいつくかの小品器楽曲を書いたそうですが、こんにち演奏されるのは、この曲だけといっていいでしょう。
・ヴィットリオ・モンティ(イタリア ~1922) ♪チャルダーシュ
この曲も皆さんよく耳にされると思います。ヴァイオリンの技巧曲の代表のような華麗で華やかな素晴らしい曲ですが、作曲者のモンティは、他には殆んど作品を残してもいません。
篠崎史紀さんによる,子供用ヴァイオリンでの怪演!
・ガブリエル・マリー(フランス ~1928) ♪金婚式
ワーグナーに感銘を受け、様々な楽器の演奏をこなす方だったそうです。他にもオーケストラ用の小品を中心に作品を発表しましたが、こんにち知られているのはこの曲だけです。
他にも挙げて行けば、こうしたケースでのけっこうな数の曲があるそうですが、かなり曲自体が有名(メロディもよく知られているもの)なものに絞りました。
また演奏家、特にピアニストがこだわって、作曲家のかなりマイナーな曲を何度も取り上げ、名曲になるケースもあると言います。
牛田さんは、プーランクの比較的マイナーな、「エディットピアフを讃えて」を繰り返し繰り返し演奏し続けていまが、この曲が、「あの世界の牛田が愛奏する曲」として、有名になるといいですね。