本日の記事は、昨日の続きになります。

昨日の記事(👇)を読んでから、以下を読むことをおススメします。

小3次女、声楽コンクール本選に挑む!

 

5.第2戦に向けて

第1戦を終え、第2戦までは1週間しかない。

このたった1週間で、いきなり声楽がうまくなる方法なんてあるのだろうか?

そんな方法があったら、

 

 

――誰もが声楽の全国大会に行ける。



言い方が悪いが、歌なんて誰でも歌える。

それがうまいか、下手かの差があるだけだ。

コンクールの本選初戦で審査員が示した点数と評価は、冗談抜きで衝撃だった。

もちろん、トラブルはあったしミスもあったが、そんなの言い訳だ。

ホントにできる人は、そんなトラブルすら簡単に超える。

超えらないというのは、まだまだそういう次元/レベルに達していないからだ。



中学受験で例えるならば、

 

TM生であれば、どんな条件/問題であろうとも、一発で洗足や豊島岡など、クリアする。

だがM生であれば、問題との相性や当日の健康状態、メンタルによって合格/不合格が左右されるのと同じだ。




勘違いしてはいけないのは、受験とコンクールで大きな違いがある。

繰り返しになるが、中学受験では、試験毎に合格人数が決まっている。

そのため、試験日/回数によって、合格偏差値が異なるのだ。

一方、まる子の参加するコンクールは違う。

合格人数に制約は無い。

全員受かるときもあれば、全員不合格のときもあるのだ。

審査員がある基準をもとに判定をするので、ダメだと思われた人は、情け容赦なく切り捨てられるのだ。

まる子が受けた第1戦はまさにそれで、合格者は約2割。

5人中4人が落ちるという、極めてキビシイ審査だった。

だがその中で、最低点を取ったまる子は、全国大会に向けてもっともハードルが高いと言われているのに等しい。

さてどうするか。

これは冗談抜きでピンチだ。




――大ピンチだ。



よくわたしは、口癖のように「ピンチはチャンスだ」というが、





今のこの状況、

 



――どこにチャンスがあるというのか分からない。



軽々しくチャンスなんて言葉を出せない。



こういうとき、中学受験だったら受験回数を1回増やすとかできるだろう。


わたしだって、可能であれば第3戦のさいたま最終決戦を追加したい。


だが、残念ながらそれはできない。



なぜならば、すでに申込期限を過ぎているからだ。


そのため、第2戦の神奈川会場が最終決戦だ。



さぁ残った1週間、なにをすればいいのだろうか?

今から特訓か?

だが、ピアノの本選も控えているのだ。

声楽でムリをし過ぎて、ピアノまで影響を及ぼしては意味が無い。

じゃあほどほどの負荷をかけるのか?





――どうやって?


そもそも、どこまでが"ほどほど"だ?



声楽は無理をしすぎると、本番前に身体が潰れる。

 



負荷をあげすぎてピアノと声楽の共倒れの可能性もゼロじゃない。



そもそも、同じコンクールの声楽部門/ピアノ部門に参加すること自体が無謀だったんじゃないのか?

 

 



二刀流――

 

 

 

――響きはいいが、

 

 

 

――ピアノ1本に絞っておくべきだった。


認めたくないが、これは作戦ミスだ。

 

 

 

二刀流だとしても、別の開催時期/別のコンクールにすべきだった。

 

 

同じコンクールの部門違いである以上、日程がタイトになるし、練習時間が取れなくなる。

 



声楽部門の撤退が脳裏をよぎる。







声楽の練習時間をピアノに使えば、、、

 

 



・・・

 

 

 

 




落ち着け。




いま、わたしの目の前にはいくつかの選択肢がある。

中学受験に例えるならば、

2/1の志望校に落ち、

2/2はお休み。

2/3の受験に向けてどうするか?というところだ。

時間は待ったなしで流れる。

ホンキで全国大会に行きたい思いがあるなら、

残された時間を最大限生かし、


――最後の最後まで足掻くべきだ!!!!!!


ここまできて撤退?

 

 

 

断じてアリエナイ!!!

 




まる子が自ら辞めないと言わない限り、

 

 

 

 

撤退なんか考えるな!!!!


今ここで、アクセルを踏まないでどうする?

 

 

 

今本気で練習をしないで、いつ本気をだすんだ?

 






悩むな!

立ち止まるな!

ここまで来たんだ。

もう立ち止まれない!!!
 

 

 

 

 

 

 

 

ガンガン行こうぜ!

 

後ろなんか振り返らない。

 

 

前に進むだけだ。






そしてわたしの作戦は――






――沈黙を選んだ。




わたしがとやかく言ったところで、声楽のアドバイスなんかなにもできない。

余計なことを言って、変に混乱をさせるより、

 

 

 

 

まる子を信じよう。

 

 



そして、音楽教室の先生を信じよう。



先生も、この結果にはきっと大きなショックを受けているはずだ。


だからこそ、先生も審査員としてまる子に合格点をつけなかったのだ。


もうこうなれば覚悟を決めるしかない。



そして1週間。

わたしはとにかく沈黙を貫いた。

声の張りが無かったこと。

声の響きが無かったこと。

歌詞がすっぽ抜けたこと。

 

声楽をやめて、ピアノに集中したいこと。

言いたいことは山のようにあったが―――





――酒と共にすべて飲み込んだ。



気が付けば、昨年4月から封印していたアルコール度数9%のチューハイまで飲むようになっていた。


だが耐えた。


耐えきった。


わたしは1週間、沈黙を続けた。

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6.とどけ、天使の歌声!

そしていよいよ、本選第2戦当日。

この一週間、長いようで短かった。

こういうとき、仕事をしていてよかったと本気で思う。

仕事に没頭し、酒を飲むことで、





――寡黙な父でいられた。


本選前日に、まる子は先生から最後の特別レッスンを受けた。

先生とママ王曰く、

 

体調、

仕上がり、

共に万全。



あとはどうやって実力を発揮するか!だ。


わたしは、今日という日を無事に迎えられることに、心から感謝した。

まる子は海外キャンプから帰国後、キャンプの疲労で寝込んだこと以外、一度も体調を崩すことが無かった。

まる子だけではない。

家族全員、大きな体調不良なく、今日という日を迎えられた。

インフル、コロナが流行る中、まる子のために家族全員が体調管理をしてくれたことにわたしは深く感謝した。

 



いつものように、受付時間前に会場入りした。

今回はいつもと少し違う。

いつもは朝から始まるのだが、今回は午後開始。

そのため、まる子は午前中、学校に行っていた。

給食を食べたあとに早退してのコンクールだ。

学校に行ったせいでトラブルにあうリスクや疲れてしまうリスクもあるが、

 

 

それ以上に学校に行くことで、

 

 

――緊張を和らげたかった。

 



見たところ、まる子の体調は万全。

給食も全部完食したようだが、そろそろオヤツが欲しくなる時間だろう。

残念だが、審査が終わるまで、オヤツは抜きだ。

審査が終わり次第、美味しいものを食べればいい。


第2戦の会場に着いて驚いた。

先生と伴奏者がオススメしてくれたとおり、ホールはとてもキレイで、開放的。



休憩時間に、試しで少し声を出すと、驚くくらいに響き、適度な残響を残して静まる。

声楽をするには、もってこいのホールだ。

こういうところでしっかり歌えれば、どんなに気分がいいだろう。

今日は、先生も直前まで発声練習に付き合ってくれ、伴奏者もすでに到着済み。

よし、まる子。

あとはおまえだけだ。




――いくぞ本選!

 




――審査の準備は十分か!!!




しっかりと準備を終え、まる子がホールに立つ。





――イキナリ違和感。





おいおいまる子さん。








――なんで首にマフラーつけてるんですか?ムカムカムキー


 

 

 



喉や首元を冷やさないよう、本番直前までつけるように言いましたけどね、





――本番までつけなさいとは言ってませんよ?ムキー



もしかして、緊張しているのか?

いやな予感がする。

まる子が伴奏者と合わせて礼をし、舞台中央に立つ。



そしてわたしは――






――コトバを失った。




まる子の顔つき。


まる子の表情。


――わたしはこれを知っている。










まちがいない。

 

 

 

 

これは――




――緊張ではない。






かのピアノコンクール全国大会(こちら)で魅せた伝説の1分半と同じ。






まる子のホンキであり、






究極の集中モード。









ついにきた。






まる子の究極の集中状態――








――ゾーンだ






究極の集中をしているから、

 

 

 

 

 

 

 

マフラーにまで意識が回っていないのだ。
 

 

 

 

 

まる子の声楽の才能が――

 

 

 

 

――遂に開花するときがきた。

 

 

 

 

 

とどけ

 

 

天使の歌声!




わたしはカメラの録画をオンし、静かに目を瞑った。




伴奏者の演奏が始まる。

 


まる子の口から、最初の第一声が響く。

 

 


あるこー あるこー♪


わたしはー げんきー♪



――よし。


わたしはあえて、審査員と同じホール後ろのほうに席を取った。

そうすることで、声の響き、伝わりをうまくつかめるからだ。

少なくともわたしのところまで、まる子の声はしっかり届いている。

そして前回問題だったところは――



――無事クリア。



まる子の歌声が、ホールを包む。


まるでとなりのトトロの映画に出てくるワンシーンだ。

 

さつき役のまる子が、メイちゃん役のたれちゃんを連れて行く感じだ。



・・・





1曲目を終え、2曲目:緑のそよ風が始まる。

 

 

 


みどりのそよ風 いい日だねー♪

ちょうちょもひらひら 豆のはなー♪



うん。

先週とはエライ違いだ。

つか、これだけ歌えるんなら、




――なんで最初から歌ってくれないんだよ...




そう思った瞬間、



わたしは――




――こみあげる涙をこらえられなかった。




もしこれで落ちたら――

 

 

 

 

――いや、それはやめよう。

 

 



それくらいに、まる子の歌は素晴らしかった。




まる子の歌が終わり、1時間少し。



ついに審査結果が発表された。


結果は








――合格.



4人の審査員全員が合格点(80点以上)を出す、文句無しの合格。




こうしてまる子は、

 



はなまる音楽教室での、

 

 

 



声楽コンクール、

 

 

 



全国大会参加第一号となった。

 

 

 

 

 

いくぞ全国大会!

表彰状の準備は十分か!!!



まる子の全国大会での活躍に乞うご期待!

 

 

コンクール本選:声楽編

 


 

 

 

第3話:小3次女、ピアノコンコール本選に挑む!に続く!

 

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