「自分にしてほしいこと」を営業の起点にする~税務弘報2022年9月号~
渋谷区 恵比寿 の 税理士 上田智雄です。
私がかつて、何をしても上手く行かない時期に何度も読み返した本があります。
それは、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」という本です。この本にはさまざまな成功するためのエッセンスが記されています。
その中に黄金律という次のようなシンプルなルールがあります。
「自分がして欲しいと思うことは、何よりもまず他人にそうしてあげることだ」
パッと見た感じは、ありきたりな道徳の話だなと感じつつも、この成功本に書かれているとジワリと伝わってくるものがありました。
「自分がして欲しいことを他人にしてあげる」って、実行するのはすごく難しいことだと思います。私は、自分がして欲しいことは自分だけのモノにしたいし、他人に与えるなんてもったいないという感情が芽生えます。このケチさが上手く行かないのだなと実感したのでした。
時は変わって先日、中央経済社さんから「起業時の心得」についての原稿を書いて欲しいという依頼がありました。せっかく機会でしたので、この黄金律を実践できたこととか、難しかったことを中心に書いてみました。
原稿は税務弘法の9月号に掲載されていますが、内容は次のようになっています。
顧客・収入ゼロからのスタート
「自分にしてほしいこと」を営業の起点にする
いっしょに税理士法人 上田智雄
1.ゼロからのスタート
2.まずは営業
3.人の採用をしたくなったら
4.仕事とプライベート
5.スキルアップの管理
6.オフィスはどう考えるのか?
7.これから独立開業する方へ
具体的には、事務所を立ち上げ、現在に至るまでの経緯、また、これから開業する方へのメッセージをお届しています。
税務弘法9月号は、8月5日より全国の書店に置いてあります。お立ち寄りの際はお手に取ってみてください。
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経営に会計を生かすのがミッション!
社内マネジメント研修の開催!!
渋谷区 恵比寿 の 税理士 上田智雄です。
今日からマネジメント研修がスタートします。社内の選りすぐりメンバーが集まって、隔週でディスカッション形式の勉強会で、マネジメントのセンスを身につけていきます。
うちの会社として次のステージを見すえていくと、社内にリーダーを生み出していくことが大きなテーマだと感じるようになってきました。これまで、私の目が行きとどく範囲で社内を回していたと思います。だから、私の目が行きとどく範囲に会社の成長が限界が定義づけられていたように感じます。そして、その限界を作っていた原因は「私の恐れ」だと思います。
私の中には「自分の力が及ばない何かが生じたら怖い」というのがあります。だって、自分が意図しない変な方向に向かってしまっているのに、それをコントロールできなかったら怖いじゃないですか~。。と思うのです。
でも、その恐れに乗っかってしまうと活き活きさがないのですよね。恐れは自分と周囲の力を奪っていくものだと思います。
そんな恐れを私が絶賛抱えている中、改めて私の人生理念を振りかえっていくと周囲にリーダーを生み出していくというコミットが生まれるのです。自らが主体的に考え、行動している仲間と、冒険していくってただ面白いと思うのです。そんな流れで、このマネジメント研修が思いついたのです。
ここでいうリーダー(マネージャー)というのは、役職があるとか、職位が上にあるといった意味ではありません。
自分の周囲で生じている事象のすべてを自らの責任として捉えられる人のことを指します。すべての事象について他責ではなく自責として捉え、周囲とのコミュニケーションが応援と激励によって動ける人とのことです。そういう意味では、誰もが、何時からでも、何処からでもそのリーダーになれるのだと思います。
私をはるかに超えるリーダーたちが現れ、いっしょに目的・目標をともに目指していく。そんなチームを作っていきたいと思っています。ここから数カ月、みんなで学んでいきましょう!!
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経営に会計を生かすのがミッション!
決算業務にあたって経理に必要なスキルとは?
渋谷区 恵比寿 の 税理士 上田智雄です。
経理という仕事は、10年後に無くなると言われる職業のランキングにおいて常に上位にあります。それは経理処理という作業の多くがITで代替することが可能だということを表しています。その一方で、人でしかできない経理のお仕事というのがあります。とくに決算業務においてはそれが顕著に表れるタイミングがあり、そのお仕事をこなすための3つスキルについてお伝えします。
想像力
経理の数字のすべては人の行動が源泉になっています。そして、その人の行動の背後には「人の営み」が存在します。
たとえば、仕入の金額がやたらと少ないことに気づくことがあります。その時に帳簿を見ながら想像力を働かせることになります。「取引先のA社はしょっちゅう出入りしているし、お仕事たくさん依頼しているはずなのに金額が少ないな、、、」という当たりがつけらえれれば、それに基づいて調査をすることができたりするのです。
コロナ禍によってリモートワークが流行ってきていますが、経理は「足で稼げ」という逆説の言葉があります。実際の現場の状況を肌で感じ、想像力を発揮することで大きな勘違いを防ぐことができるのです。
人を動かす力
決算書の数字を綺麗にするには、会計の技術で多少は整えられるものの、小手先の技術では限界があります。経理の数字は人の行動が源泉なのであれば、人の行動を変えなければ本当の意味で綺麗にはなっていきません。
たとえば、在庫が過大にあるような場合です。決算書に年商を超えるような在庫があれば、当然ながら異常値としてみられ、銀行や投資家から経営の甘さを指摘されることになります。
過剰在庫にへの対策というのは、「販売する」「廃棄する」のいずれかの選択肢になります。しかし、分かっていてもなかなか行動に移せないのが人の性というものです。「いつか売れる」「あとで何とかする」「もったいない」といった心理が働くのです。この人の心を受け止め、より人が勇気をもった行動を促せる力こそが経理にとって重要なスキルとなります。
揺るがない倫理観
お金はただの数字にすぎませんが、人はお金に対して独特の反応を見せるものです。特に「利益を多く見せたい」「利益を少なく見せたい」という反応は必然的に生じます。
利益を多く見せれれば、自分の経営能力を高く表現することができるし、外部からの資金協力も得られやすくなります。逆に利益を少なく見せれば、税金を払わなくて済むし、来期に利益を回せば楽ができるだろうし、株主への配当はもう少し儲かってからできるようになります。こういった心理は、人類が存続する限り永遠につづくし、これに向き合うことは経理の重要なテーマだと思います。
数字としっかり向きあって、現実を扱っていくことを促すことは、本当の意味で会社が強くなっていくことにつながります。経理は強い倫理観をもち、経営陣にそれを促すことで、会社を良くし、そしてそこに集まる人たちを豊かにできることができるのです。
経理は、お金の番人という存在です。テクノロジーが発達しても、人を知り、人と向きあえる経理は重要性はさらに増していくものだと思います。
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賃上げ税制とはどんな制度でしょうか?
渋谷区 恵比寿 の 税理士 上田智雄です。
2022年4月より、会社が従業員へ支払う給与アップすると税金が安くなる「賃上げ税制」がスタートしています。この「賃上げ税制」が適用されると、給与を増加させた金額に対して最大で法人税40%が安くなります。
そもそも、会社はちゃんと給与を払っていかないと人材が集まらないので、賃上げをしたいというインセンティブが働くものですう。しかし、収益が伸びない中での賃上げは減益にしかならず、なかなか賃上げができないのが現状だと思います。その一方で、国民の所得増加は政府にとって大事なテーマになります。そこで、税の恩恵を与えることによって賃上げを促進しようという狙いがありこの制度が作られました。
この賃上げに伴う税の優遇は、所得拡大税制によって10年以上前から存在しています。今年はこれをより使いやすいように組み替えられ「賃上げ税制」という名で再リリースされています。よって、今年は中小企業でもこの「賃上げ税制」が適用できる会社が増えています。よって、ここでは自ら適用できるかどうかを判断する3つのポイントを以下に書きます。
「給与手当、賃金、賞与、雑給」
損益計算書の勘定科目で、給与手当、賃金、賞与、雑給といった給与にかかるものの合計額が、前期比較1.5%以上増えていたら「賃上げ税制」の適用できる可能性があります。この給与には国内勤務の社員、パート、アルバイトが含まれ、役員や役員の親族の給与は除かれるので注意が必要です。
「教育訓練費」
こちらも損益計算書の勘定科目で、教育研修費といったものの合計額が前期比10%増加していたら「賃上げ税制」の税制優遇割合がさらに上乗せできます。教育訓練費というのは、国内の従業員に対してセミナー受講や外部講師を呼んでの勉強会などを行った場合を指します。
「給与手当、賃金、賞与、雑給」のうち1年以上の勤務している人の金額
前述の2つが該当しなくても、1年以上継続的に勤務している人の給与の合計が前年より上回っていたら、「賃上げ税制」の適用ができる可能性があります。
以上、この「賃上げ税制」は適用できそうな中小企業はかなり多いかと思います。
ただ、黙っていてもこの制度は適用されません。自主チェックによって適用できるかどうかをしっかり確認しておくと良いとおもいます。ポイントは上記の勘定科目を電卓で叩いて、前期比較で増えているかどうか、、、というところでしょうか。
奉行EXPRESS 2022年 夏号にも寄稿してます。
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士業と学生との交流イベントへの参加!
渋谷区 恵比寿 の 税理士 上田智雄です。
昨日、士業事務所と学生の交流イベントに参加しました。
イベントの趣旨は、就職について考える学生たちが大企業や公務員だけではなく士業という職業の選択肢も考えていくというものでした。
集まったメンバーは、東京大学と慶應大学の学生、私たち士業事務所、そしてサポート企業としてマイナビさんの参加となりました。私は税理士という職業について、私の個別事情をふまえた話をさせていただきました。
このイベントではっきり見えたのは、これからの時代を生きる社会人の成否は、人生の意義【ミッション】を明確にできるかがポイントとなることです。
いま普通の人生が無くなろうとしています。これは一般的な親世代が子供に授けたかった普通の人生が壊れつつあるということです。それは「いい学校に入って、いい会社に入って、いい人生を送る」という普通の人生です。
これは私たちが常日頃つき合っている経営者にとっては当たり前の現実でしたが、安定就業先と思われていた大企業のサラリーマンにもこの現実が広がっていることが大きな変化なのだと思います。
最近よく耳にするジョブ型雇用なんかは、これを表していると思います。
いわゆる職務上のプロフェッショナル性を活かして働くジョブ型雇用は、うまく機能すれば高給をとることが可能になります。その一方で、役に立たなければ解雇、減給・減俸が待ち受けていくことになるのです。
この個人サバイバルの時代を生き抜いていくには、セルフマネジメントが必要です。長期的な視野での能力開発が必要なのです。もちろん、小手先のテクニックや運でうまくいくことはあるかもしれませんが、それが長続きしません。
だから、まず初めに手をつけるべきなのは、そのセルフマネジメントをする土台となる人生の意義【ミッション】を明確にすることが必要になります。土台があるからブレずに努力をし続けられ、ホンモノの力を磨いていくことができるのだと思います。
学生たちが社会人として活躍していく舞台は、変化が激しく、怖くもあり面白い時代なのだろうなと思います。今回参加された学生メンバーは、真剣に質疑をしている姿がとても頼もしいものがありました。きっと悩みながらも、人生の意義を発見し続けていくのでしょうね。
そして改めて、私もうちの社内メンバーがどうすればこれからの仕事、そして人生を有意義に過ごせるのだろうかも考えました。それは、個々が人生ミッションを生み出し、会社はその背中を押し、協調しながら仕事をしていくことなのだろうと思いました。
マネジメントも新しい時代に合わせていくことが求められますね。改めて会社としての取り組みに加えていこうと思うのでした。
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