あかり姫と坂本龍馬伝説 -5ページ目

龍馬ごっこを始めてみた

最近、買ったスマホから書いております。大河ドラマでは西郷をやっているそうです。西郷といえば、不平士族に担がれて反乱を起こした人です。政府から下野して付き合う人が変わると、態度が180度変わる。これは、人は環境が変われば変われるということです。
 龍馬の脱藩も、まずはそれまでの環境を変えることから始まった。身分制度で身動きが取れない中で自分を取り巻く環境を変えるのは思い切りが必要で、それは自由の獲得でもある。
 そんな訳で、茂垣旅人も脱藩したのであります。龍馬ごっこを始めてみたわけですが、自由に生きるには金が要るし出費もかさむ。
私は人生の中で、仕事中に不注意で8000円落とし自腹で穴埋めした事もある。100000円を取られて失った事もある。どうせ消える金なら有意義に使おうではないか、そんな思いで日々暮らしております。
そんな訳で、龍馬を学ぶの実践編を始めてしまった私は一体どうなるのだろうか。詳しいことは今は書けませんが、実行あるのみです。


フリーター 坂本龍馬さんを学ぶ 其の四十一

龍馬が普通の塾生と違うとすれば、自分の考えを仲間内で披露するに止めずに、他の藩邸で堂々と持論を主張して議論を戦わせるところでした。

 

勝海舟から操練所の建築資金供与のお礼の贈り物の銃を届けに行ったついでに、龍馬は応対に出た村田巳三郎に対して今度は議論を挑むのでした。村田己三郎は肥後熊本まで出向いて横井小楠を招聘した人物です。

 

「長州が外国に打ち負かされるのは身から出た錆であろう。攘夷など実行した責を負わねばなるまい」

「無論、負ければ何らかの責を負うべきでしょうが、長州が占領されるは日本の一部が占領されること、長州一藩に委ねておくべきことではございません。彼らは尊王攘夷のため、吉田松陰の指導の下、日本の為に攘夷の準備を進めて参りました。、外国に屈従している幕府への藩や民衆の批判が強いのも事実です。」

「だからと言って、長州の起こした勝手な戦に、何の非も無く、立場を異にする当藩が関与すれば、長州と同じことになろう。君たちは幕府の学校を作ると言うのに、長州に肩入れするのはおかしいではないか。当藩の橋本佐内は幕府中心の国防を唱えていたが、現実を見ない長州の攘夷一辺倒とは違う。佐内が生きておればもう少し違ったこと、もっとまともなこと、キレのあることを言うであろうなあ。」

 

龍馬は言い返すことが出来ませんでした。

 

龍馬が帰って塾生たちに村田との議論を話すと、近藤長次郎が、私に良い案があります、という。そこで、近藤は龍馬と共に福井藩邸に出向き、村田に議論を挑むのでした。

 

「海軍塾は、もはや正規の藩士だけでは外国に勝てぬという考えから、身分を問わず学生を集めておりまして、脱藩した浪人たちをも集めて強力な海軍を作り上げようとするものです。長州の者であっても拒むことはしておりません。むしろ、外国人殺しなどをやるよりは、海軍で修業させて、国家のために身を捧げるよう教育するものです。」

と、長次郎は塾について誤解があると困るとして、海軍塾の方針を説明しました。

 

「村田様は長州は一つの藩であり、その責任を問うべきであると申されますが、長州も日本の一部であり、長州が占領されるということは、他の藩はなおさらです。一つの藩が弱いと分かれば、武力で藩を占領してくるでありましょう。大阪が狙われ、江戸の命運も同じということです。藩が一つ占領されれば、次の藩が占領されてゆき、しまいには日本全土が占領されましょう。それなのに、幕府の役人は、外国の艦船が長州攻撃に行くのを助けていると言う。これではもはや外国から日本を守ることは出来ませぬ。武士に限らず、浪人者であっても、日本を守らんという気概のある者を集めて日本の海軍を整備し、日本のどこが攻められても対応できるようにしておくことが肝要ではありませんか。」

「そのためにはどうするのか?」

「今こそ、越前様と、土佐の殿様と、薩摩の殿様、肥後の殿様、そして将軍様たちが上洛して対外方針を議論すべきで」

「は、は、は、またその話か。全く発展しないな。」

「私は薩摩藩邸のさるお偉いお方とツテがありまして・・・」

「そなたが?、何をやったか?」

「フッフッフ、薩摩藩邸に突撃しました。」

「はあ?」

「まあ、見ていてつかあさい」

 

後日、龍馬は再び大阪の薩摩藩邸に押しかけました。

実は、前回龍馬を追い出したのは、留守居役の吉井友実だったのです。

 

「不審の者坂本龍馬、今日は何をしに来た?腹を切りに参ったか?」

周囲の者がガハハと笑いました。

「吉井様、先日はご無礼仕りました。福井のお偉いさんが話があるそうです」

「な、なにぃ!・・・そなたは只者ではあるまい、何者じゃ」

「申し遅れましたが、私は軍艦奉行勝麟太郎先生の海軍塾の塾生、坂本龍馬と申します。」

「それならそうと最初から言え!ただの不審者かと思うたではないか!」

 

藩邸の者たちがガハハと笑いました。

 

この時から吉井と龍馬は、大の仲良しになったのでありました。

 

このとき龍馬は薩摩藩と福井藩と結びつけようと周旋しようと試みたのでした。横井小楠の描く朝廷の下における諸侯の会議による政治の実現をヒントにして、龍馬はこのときから自分の描く国家像を実現するために行動していたのです。

 

人は龍馬と長次郎のしたことは無謀なこと、分をわきまえないこと、非礼であり、勝海舟との連絡を忠実にやればよかったのではないかと言うかもしれない。しかし龍馬は、自分一人では出来ぬことでも、仲間と協力し合うことで、自分たちの日頃の議論、意見を越前の藩論にまで高め、ひいては日本の国政を変えようと、情熱を持って議論を挑んだのであり、何よりも現実に行動したのであります。

 

ところで本日2月26日は吉井友実の誕生日であることに気付きました。

 

吉井友実様、お誕生日おめでとうございます!

 

ブレない戦略的リーダーが決断するとき

それにしても、どこの職場も非正規がわんさといます。

 

主婦のパート、学生バイト、外国人留学生等々、それぞれの事情に合わせて働いている。

 

主婦は人柄と確かな技術、若者は力仕事、留学生は元気いっぱいでよく働く。私は力仕事なら任せとけと、留学生の若いのと張り合ったりしてきた。

 

十数名の非正規がいる現場で、わずか1,2人の正社員が現場を束ねているなんてことも結構見てきた。

 

非正規が好き勝手やった後始末を、夜中まで後始末している社員の姿を見たり。

 

そんなときは本当にお疲れ様ですという気持ちになる。

 

それに引き換え、非正規は何と勝手なことか。たくさんの仕事を任されていても、年末年始に旅行に行くからと、長期休暇を取ったり、夕方以降は無理ですと、用事もないのに断っていたりする。

 

非正規はそれでいい。仕事に見合った給料も社会保障ももらっていないんだし、自己責任なんだから、無理をする必要もない。

 

しかし正社員はその分給料を多くもらい、社保も充実していて身分保障があるんだからいいじゃないかと思う反面、勤務時間が長時間でシフトがきつくて自由時間がほとんどないような人もいる。偉くなるほどそうなるらしい。

 

非正規が支える現場で、多数の非正規が自由に行動した結果がどうなるかと言えば、人手不足である。

 

正社員が支えても支えてもどうにもならない。新規顧客を獲得できず、利益が上がらないなんてことも出てくる。

 

そこで、本社のリーダーの出番である。最近流行の「決断する」「ブレない」「戦略的」という言葉がふさわしいリーダーが下した決断、それは・・・

 

「事業所の廃止」だった!

 

と、そんな話を聞いたりする。

 

はっはっは、それならそうと言ってくれよ、社員さんが黙って辛抱して働いてるだけじゃ分からないじゃないか!

 

そうです、その職場では、正社員は非正規を基本的に信頼していなかったので、非正規社員との意思疎通がうまくいっていなかったのです。

 

かくして大量の非正規は、次の職場を探して彷徨うのでありました。

 

考えてみると、現場が非正規ばかりだったら、非正規が事実上、会社の命運を決する権限を持つようなものです。

本社のリーダーは、無責任従業員が好き勝手やった結果を追認しているだけなのではないかとすら思えてくる。

 

賃金が低い、身分が保障されていない、これで会社のために忠誠を尽くせなどと言われて、誰が真面目に働くか!というのは非正規の本音だと思います。

 

社員に隠れてズルをする人たちを結構見てきましたが、私は通報しませんでした。何度か通報しようと思ったけど、疲れていてそんな気力もありませんでした。通報したって、何の利益にもならないんだから、無駄な労力は使いたくないと思ったからです。

 

かくして現場もおかしくなっていくのでしょう。出来たモノやサービスがどうなろうが、知ったこっちゃありません。

 

問題は、これで本当にいいのかどうか。これからの日本経済はどうなっていくのかです。

 

答えは風に吹かれている・・・