人は時に変わりたいと思う
過去に作られながら
未来を作ろうとする
流され続ける時の中で
分岐点を待つ
身を任せたくない
自分を知る
いつまでも昨日じゃないぞ
そんな想いを振り絞って行く
新しい自分を見せつけに
言葉
未来に進もうとする心を
押しとどめようとする働き
言葉
まだ起こってもいない未来を
先取りしてしまう世話焼き
言葉
過去を背負いながら
時代に容易く寄り添える怨念
言葉
心に新鮮であろうとするほど
古臭く思えてくる表現
またつまんないこと
話しちゃったな
帰りついた部屋で
ぽつんと座り込む
僕が伝えたいことは
いつだって君の知りたくないことだ
何故だろう
押し付けずにいられない想い
いろんなものを振り払って
こぎつけた恋なのに
一体何と向き合っているだろう
君しか見えない
君さえ見えない
僕が描いたデタラメを
誰か深読みしてくれないかな
面白く解釈してくれないかな
何の考えもなく描いた作品に
誰か共感してくれないかな
胸を打たれてくれないかな
今の人から見れば駄作でも
未来の人から見て名作にはならないかな
ならないかな
自分が描いたもの以上の
見返りを求めたくなるんだ
そしてまた酷いデタラメを描くよ
電飾や看板
見たくもないものにばかり
この目は奪われ
パソコンやゲーム
自らを弱めるものにばかり
この目は引き込まれ
見てはいけないと
意識するほど
この目はとらわれていく
この目に静かな虫たちや
この目に優しい風景を
見逃してしまう
海は絶えず
唸っている
いつも何かから
溢れている
どんな強い波も
いずれは引くことになっている
もどかしくも激しく
恐ろしくも優しく
海は瞳に
染み込んでくる
通りすぎる風にまで
染み込んでくる
海と砂浜
そのゆるやかな境界線を
流れ着き飲み込まれ
ペットボトルは行き来する
テレビのドキュメンタリーかと
思っていた映像に
割り込んでく る
健康食品の宣伝
思わず手に取った
フリーペーパー
どこからが内容で
どこからが広告かよく分からない
広告なんじゃないかと
気づけるものはまだマシで
知らず知らずに僕らは
五感に広告を浴び続けてきた
さっきコーラを飲みたいと思ったのも
どこかで見た広告のせいなのかもしれない
そんな無意識を問い詰めても
無駄な苦労に終わる
めいいっぱい
投げつけた風が
空を舞い上がり
水辺を歩く
魚たちが水をまさぐるのを
うらやましげに眺め
草の茂みの中を
何か生き物が駆け抜けた
涼しげな音を出して
押し寄せる熱気を
夏の自然が和らげて
束の間の涼に浸る
正しい公園
正しい本
正しい番組
正しい人
汚れないものだけを
与えようとして
大人はあらゆるものを
教科書にしてしまう
子どもは世界を真似る
草花のしぐさからも学ぶ
夕暮れの心細さからも学ぶ
友達の怪我からも学ぶ
叱られながら
大人が望む自分を学ぶ
子どもは怯える
そしてつかみ取る
どんな汚れも
体で飲み込んでいく
教え切れないものの中にこそ
大切なものを学んだのだと
大人はすぐに忘れてしまう
生まれた時から
自分が大人だったかのように振舞う