鳥が駆ける

子どもも

走る


雲の

しっぽを

追いかけて


人が歩く

空も

動く


羽音も

響かせる

青い静寂


鳥が舞う

雲も

舞う

雲が

波打つ

僕の際まで


終わりは来る

続きもある


立ち止まり

つま先は

天を向いた


目でしか

泳げぬ

あげられる祝杯と

リプレイの中

それぞれの心で

ゆるやかに幕は下ろされる


祭りのあと

訪れる日常に

この熱を持ち込めたらいいな

冷めないうちに


今度また会う日まで

輝きは記憶の深い場所に隠れる

明日をちょっと

待ち遠しくさせて

自分の箱を開けば

きっと醜いものも出てくるだろう

意外ときれいなものも出てくるだろう

そうやって開き続けることが

いいものなのか


ただいたずらに

深くなっていくばかりの自分

深みにはまっていく自分

出し尽くす過程に

自分はないのか


自分の箱を開ききった先に

見えてくるものは何なのか

残されるものは何なのか

希望だなんて上手いこと言って

片付けていいものなのか

自分が張っておいた伏線

それすら回収できずに

物語は進んでいく


しなければならない

寄り道があった

それさえ人生から見れば

真っ直ぐな道で


自分が準備したのと違う展開に

はっとする瞬間がある

忘れようとした過去の出来事

あれこそが今日への伏線だったと

テレビは知らない

テレビが映し出すものを

自分を見て

人が泣いたり笑ったりするのを

テレビは見てるだけ


その姿が薄くなっても

デジタル化されても

テレビのすることはそんなに変わりない

テレビが映し出すものは

時代とともに変わっても

テレビの日常は退屈だ


テレビは知らない

今の自分の表情を

自分を見て

泣いたり笑ったりする人を見て

自分がどんな顔か想像してる

僕はあの風の続き

僕はあの川の続き

僕はあの人の涙の続き

僕はあの人の血の続き


ただ背中で受け止めて

僕も流れてゆく

形なきものを

流し続けてくれる心のもとへ


僕はこの物語の続き

僕はこの人生の続き

僕はこの心の続き

あの人から渡された涙を流す

あなたはあなたを置いていく

ぬかるんだ土の上に置いていく

たおやかな風の中に置いていく

僕の底に置いていく


あなたは代わりに何を拾い

去っていったのか

窓の向こうで吹いている

あなたを含んだ風が


僕はあなたが置いていった

あなたを捨てられずにいる

あなたの影をよぎらせている

あなたと関わりのない場所にも

誰も信じなければ

疑うことなんてせずにいられる

純真な僕でいられる

役に立たない崇高な理想を

抱えていられる


誰とも関わらなければ

憎しみなんて湧かずにいられる

優しい僕でいられる

その優しさが何のためにあるのかも

考えずにいられる


誰も知らなければ

名前も顔も覚えずにいられる

自分のことに集中していられる

一人の世界で出世して

一人の世界の王様でいられる

行きたい気持ちがあるが

行きたい場所がない


話したい気持ちがあるが

話したい人がいない


勝手に期待して

勝手に裏切られた気分になる

心が現実に


ハヤク ハヤク

ツヨク ツヨク

急かす言葉だけが強くなって

肝心の自分がおぼつかない