こんばんは、中小企業診断士&システムエンジニアのアキオです。
久しぶりのブログです。
先日、とある中小企業診断士の研究会にて、『スーパーホテル(大阪湯元ホテル)』へ企業訪問してきました。
このホテルは、業界稼働率70%で合格と言われている中で、同社は89%を維持しており、しかもリピート率70%を確保している驚異的なホテルです。また、日本経営品質賞を受賞したことで最近メディアでも取り上げられました。
今回、経営品質部リーダーの山本様に、「1円当たりの顧客満足度日本一」を目指す各種取組みについて説明いただく機会がありましたので、紹介いたします。
■選択と集中
この企業の強さは、なんといっても『徹底したコスト削減とIT化』による選択と集中です。
通常のホテルにあるはずの電話、ルームキー、冷蔵の飲料等、不要な設備は排除し、「チェックアウト」自体をなくすことで、最小限の従業員でまわすしくみです。
ターゲットを明確に絞り、余計なサービスをなくす為に多少の不都合を受け入れるところがポイント。
競合のバジェットホテル「東横イン」もほぼ同じ値段ですが、電話は置いてありますし、部屋の鍵もふつうのルームキーなのでチェックアウトも健在です。
また、スーパーホテルの無料朝食は総じて評価が高く、ここにも選択と集中の効果が現れています。
(実際、とても美味しいです)
■高い顧客満足度をうみだす仕組み
ホテルの支配人(オーナー)は、業務委託契約を結んだやる気ある夫婦やカップル等の「ベンチャー支配人」で、ここが原動力。
報酬も高く、あえて期間を4年で区切り、やる気のある人材を集めることに成功しているようです。
本社指導の研修や、「ゴールド作戦」に代表される接客教育を徹底して全支店の品質を維持しているところはさすがです。
ここでもIT化を徹底し、評価のランキングを公開して競争させるしくみがうまく機能しています。
企業訪問させていただいた大阪湯元ホテルの接客は完璧で、入店すると「おかえりなさいませ」と出迎えられるのはちょっと気恥ずかしい感じもあります。。。
■ぐっすり眠れる
快眠できない場合は宿泊費を返金する「品質保証制度」の一環として「枕をじぶんで選ぶ」というシステムは非常にうまいと感じました。
「カンブリア宮殿」で山本会長自ら語っていましたが、「客が自分にあう枕を選べる」ということ自体が快眠につながることは勿論ですが、それ以上に「自分で選んでいる以上文句を言いにくい」という効果があるとのこと。
たしかに。。。
その他、詳細な取組み内容や事例の紹介など、興味ある方は、↓この本をご一読ください。
- 稼働率89%、リピート率70% 顧客がキャンセル待ちするホテルで行われていること―スーパーホテ.../峰 如之介
- ¥980
- Amazon.co.jp
今回の企業訪問で「生産性と品質を両立する好事例」を学ぶことができました。
また、経営品質賞の評価軸なども、私の業務にも参考になることが多々ありました。
今回も最後までご覧頂、有難う御座いました。