<4月26日のポイント>160円を目指す展開か、今夜の介入の有無に注目 | 佐藤りゅうじの今宵もうっしっし~

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日銀金融政策決定会合を通過しました。昨夜、「日銀が国債買い入れ縮小の方法を検討」との報道がありましたが、蓋を開けてみれば、「現状維持」でした。これを受けて、ドル円は156円台前半までのドル高・円安に振れています。日銀としては、景気の腰折れに繋がる利上げには、簡単に動けないでしょう。利上げとなれば、自分の首を絞めることになりかねませんしね。ドル円は160円を見据えた展開になってきました。
 

こうなると介入以外にいまの円安を抑える方法はなさそうです。介入のタイミングですが、2022年10月のように、総裁記者会見の後は要注意です。最近はNY時間でも介入するので、ロンドンフィックスくらいまでは、介入の可能性があるとみます。ただ、ゴールデンウイーク中は、多くの企業がお休みということもあり、介入はしにくいでしょう。よって、今夜、介入がなければ、次のタイミングは5月7日以降になりそうです。160円まで上昇するには、十分な時間と言えそうです。
 

また、介入に動いた場合、あれだけ口先介入しておいて、ここまで介入を実施しておらず、中銀としての信用は落ちています。また、昨日、イエレンさんが、ドルについて、「ドルは強い、他国との相違ある」、「ドルの評価における重要な要素は米経済の強さと金利水準」、「為替介入は非常にまれで例外的な状況でのみ許容される」などと述べ、いまのドルの強さを正当化しています。介入を実施しても単独介入です。あくまで、円安のスピードを抑制するスムージングオペレーションになります。介入で急落しても、ジワジワと戻してくることが予想されます。このように考えてみると、ポジションの偏りなどから、急落することもあるでしょうが、ドル円の上昇トレンドは、まだ続きそうです。160円も単なる通過点の可能性もありそうです。
 

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