関東は暖かいを通り越して、もう暑い日が続きます。
事務所も冷房が入りました。
春らしい春はどこへやら?
前回も「作業は色々行っているのですが、アップできる内容があまり有りません。」と書きましたが、本当にアップできる内容が無いので、薄っすらとアップします。(笑)
ショップさんから、「VolのPOTを交換しても、操作時にノイズが出る」とのことでご相談が。
本体は某社シンセギターですが、シンセ回路は抜かれてエレキギターだけの回路となっています。
PUはEMG。
元祖、ノイズが非常に少ないアクティブPUです。
コントロールもCRLの定番セレクターSWに、1Volと言う潔さ。
そのVolのPOTは新品のCTS製に交換されています。
オーナーさんは某職業音楽家さんで、録音のためのエレキギターなので、POTの操作時にノイズが出ると困る、とのこと。
また、コントロールキャビティーには導電塗料が塗られていて、その導通もしっかり取れていて、回路上はノイズに弱いとは言えない感じです。
では、何が???
と思いながら、サウンドチェックを行いました。
最初は「ノイズってどれ?」と思うほど気が付かなかったのですが、良く聴くと、Volを絞って行った後半で、小さく「ジー」と言う音が一瞬出たりして、それがPOTの操作の速度により、薄く「カサッ」と聴こえます。
そして時々、Volを絞り切ったところで「カチッ」と言うか「ザッ」言うか、その中間のような音が出たります。
これは、何???と思っていると、気付いたことが。
エレキギターを弾く人にとっては当然の様な事なのですが、演奏時に弦や金属製のブリッジに振れると、人体を通したアースの様な効果でノイズが消えます。
このギターはVolのノブがメタルノブで、ノブに触れると無音になり、手を離すと小さく「ジー」とノイズが出ます。
そして、良く見るとブリッジの演奏時に手を置く6弦よりの部分には汚れが厚く付着しています。
(写真を撮っておけば良かった~ 写真ナシ。)
更には弦も古そうで、ブリッジの弦が通っている部分にも汚れが積層・・・
下の写真は少し汚れをブラッシングして取った後です。。
それでも、黒いブリッジの表面に膜が張っている感じが分かると思います。
そして弦の通る穴もホコリと油汚れが詰まっています。
そして、もしやと思いブリッジの汚れが少なそうなところに左手を触れながら、メタルノブを回すと、、、ノイズは出ません!!!
そして、更に良く見ると・・・
メタルノブも表面に汚れがしっかり付着。
Volフルに近いあたりでは、メタルノブの操作時に触れる部分の汚れが薄く、Volを絞ったあたりは汚れが多そうに見えます。
(こちらも初期の写真を撮り忘れ~)
そうです!!!
弦とブリッジの接触が悪い状態で左手を弦に触れていて、右手でVolを操作すると、メタルノブを回す指が汚れが多い部分を通った時に人体アースが取れずノイズが出るという事です!!!
と、言うことで徹底的にブリッジとメタルノブを清掃。
ブリッジは、見違えるほどキレイになりました!
ノイズ面はこれで一旦解決なのですが、配線にも少し気になる部分があります。
OUTPUTジャックへ信号を送るシールド線が細くて頼りなげです。
このシールド線自体のシールド性能が高くない可能性がありますので、太めのしっかりシールドの効くケーブルに変更します。
そして、無意味なシールド線が出力ジャックのマイナスとPOT間に接続されています。
更にはキャビティー毎に塗られた導電塗料を接続するアース線も、途中で継ぎ足されたように複数の線が接続され、無用なループになっています。
実はアース線やマイナス線も多ければ良いと言うものではなく、多ければアンテナの様になり、ノイズを拾いやすくなる事もあります。
と言うことで、これもシンプルに整理して出来るだけ1本化。
以上で操作時のノイズは気にならなくなりました。
今回も、無事に解決することが出来ました♪
百戦錬磨のショップさんでも分からない事案って、案外こういう「まさか、そこ?」みたいな理由の場合が多々あります。
電磁スナップの内部切れとか、ACアダプタ端子の接触不良とか、フットSWが内部で壊れていたりとか。
良~く状況を見て、考察して、原因の仮説を立てて、確かめる。
原因の追究って、そう言うことなのですよね~
さて、調さん、
6/22(土)、6/23(日)に開催される、第37回関東バトントワーリングコンテストに出場予定です。
6/23(日)の一般団体の部、6種目選手権に出場するようです。
開場は、千葉ポートアリーナ。
詳しくは、もう少し日が近づいてから。
何やら、初めての種目にチャレンジする様です。
では、また。
u-tak