ストラト フロントPUブレンダー回路の考察 | RE/F-TECH の足あと by u-tak

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RE/F-TECHとは、ビンテージ、アンティークをこよなく愛するミュージシャンu-takが、
旧き良きギター、アンプを中心に、修理、カスタムする小さな工房である。。。
子供たち(子役)の成長記も、ぼちぼちとお届けします。

2024年、初ブロブです。

改めまして、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い致します。

 

年末年始には2年ぶりに帰省できました。

車で片道約9時間。

 

12/30の朝から移動で、夜には中学校の同級生たち数人と同窓会 兼 忘年会。

12/31-1/2に妻とu-takの実家を順に回って1/2の夜には戻ってくる短期帰省でしたが、思ったより正月気分を楽しめました~

実家では、おせちとカニ三昧でした♪

 

そうそう、関東ではあまり見かけない(u-takの住んでいる周辺だけかもしれませんが)、「うまかっちゃん」と言うインスタントの豚骨ラーメンも、この時とばかりに買ってきました!

それと、これもあまり見かけない「チャルメラ」

更にはご当地ラーメン

さすがにこのご当地ラーメンは、u-takも初めて見ましたが。。(笑)

 

 

さて、ここから本題ですが、年始から色々と修理の問い合わせや加工部品の納品でバタバタしております。

もちろん、本業もフルスロットルです!

 

その中で、RE/F-TECHのストラトのブレンダー回路について改良の検討を行いましたので、ログに残しておきます。

 

RE/F-TECHのカスタムストラトにはフロントPUの信号を、リアPUにシリーズにブレンドしていくブレンダーが搭載されているものが多いです。

その回路は以下です。

これではリアPU、およびリア+ミドルのハーフTONEにしかフロントPUの音がMixできません。

これを、ミドルにも効かせられないかと言うご相談がありました。

 

u-takの普段使いのストラトで色々と試してみます。

上記の回路のまま、ミドルPUのマイナス線もブレンダーに入れてみます。

この場合、ミドル+フロントシリーズ接続と、フロント+ミドルのハーフトーン時はハーフトーンの混ざり度合いが変化する様にできますが、セレクターがフロントポジションの時に、25kΩを介してフロントの+信号が逃げるため、出力レベルが下がるのと、ハイ落ちがありました。。

 

ま、25kΩですので当然です。

ここのPOTの抵抗値を上げていきます。

 

先ずはたくさん転がっている250kΩ Aカーブで試してみましたが、POTの中間でかなり音量が沈み込んで、違和感が大きくなりました。(予測していましたが。)

 

そこで、あちらこちらに抵抗を入れて抵抗値の変化を調整。

GNDへ落ちるミドルとリアからのマイナス線は、ブレンダーを上げて行くと早く抵抗値が上がって音量の沈みが減る様に何も付けず、ブレンダーに入るフロントからのラインはマイナス線側に対して早く抵抗が減って信号出力が上がる様に、スムーズテーパーVolの要領で抵抗を取付けます。

その数値を変化させて、効きを調整してみました。

 

また、ブレンダーの中間での音量の沈み感を緩和するために、フロントからブレンダーに入る信号にも抵抗を入れてブレンド後の音量UPを抑えることも試してみました。

 

結果、汎用性の高い250kΩ AのPOTを使う場合はなかなか良い感触を得られませんでした。。

音量の沈み感を減らすにはフロント信号側を大きくする必要があり、POTに付加する抵抗が小さくなって、結果フロントの信号の漏れが大きめとなり、フロントポジションでブレンダーを回すと音量の変化が微妙に分かるくらいになってしまいます。

 

そこで、POTを500kΩ Bカーブにして同様の内容を色々と試してみました。

下の写真はその定数を検討するために作ったバラック基板です。

抵抗値をいくらにすれば良いか分からない部分はトリマー(小さな可変抵抗器)にして調整しながら良いところを探そうというものです。

結果、色々試してみましたが、以下となりました。

 

ブレンダーをゼロにした時に、ほぼ元通りのストラトの音がキープできるのは、500kΩ Bカーブの2連POTを使用する仕様です。

これであれば、ブレンダーをゼロにした時でも、フロントPUからの信号は500kΩを介してGNDに接続されるため、ほぼ音量も落ちません。

最終的にはエクセルで抵抗値も計算しながら検討しました。

 

下のグラフの様に、ブレンダーのGNDへ落ちるミドルとリアからのマイナス線は、ブレンダーを上げていくと早く抵抗値が上がってGNDから切り離れていきます。(POT1 AB間)

 

ブレンダーに入るフロントからのラインはマイナス線側に対して早く抵抗が減って信号出力が上がる様に、スムーズテーパーVolの要領で220kΩを取付けていますので、元々抵抗値も約153kΩと低く、それが徐々に減ります。(POT2 DF間)

ここはもっと急峻に下げたいのですが、その様な抵抗の追加はできません。

抵抗の追加を無くせば急峻になりますが、スタートの抵抗値が高くなって、Mixされる信号が小さくなり、更にクロスポイントがPOTの回転軸の中間に寄って行き、ブレンダー操作時の、中間での音量の沈み感が大きくなってしまいますので、この辺りが落としどころではないかと思います。

 

なお、参考までエクセルでの計算シートは下の様な感じです。

上の表のPOT1 AB抵抗値の部分と、POT2 DF間付加抵抗220(kΩ)の部分を使っています。

 

ただし、2連POTではストラト用のショートシャフトのモノがほとんど無く、(探せばあるのかもしれませんが)汎用品を使用する場合、シャフトの加工が必要になることが多いかもしれません。

これがネックです。。

今回もシャフトの長さを金鋸で切って加工しました。。

左がBefore、右(ブレンダーとして取付けてあるもの)がAfter。

しかし、サウンドは何とか満足がいくものになりました!

 

ブレンダーを上げていくと、フロントの信号がMixされ始めたところではミッドが少し上がり始めると同時にハイが落ちていきますので、音量はほぼ下がらないのですが、聴感上は音が少し引けていくように感じます。

しかし、その後すぐにハムバッカーに近い様な音に近づき音量が上がって行きます。

 

なお、やっぱり2連POTは入手性も悪く加工も面倒、と言う場合はブレンダーを500kΩ Bカーブとしても、何とか使える範囲になる回路もあります。

500kΩ Bカーブなら何とかショートポストのPOTを探すことが出来る場合があるので、まだやりやすいかもしれません。

 

ただし、こちらの場合はブレンダーがゼロでもフロントからの信号が約190kΩ(POT500kΩと付加した抵抗300kΩの合成抵抗分)を介してGNDに落ちるため、耳の良い方ならフロントポジションでブレンダーを回すと音の変化を感じるかもしれません。

(ほとんどの人には分からないと思いますが。)

 

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2024.2.16追記

フロントPUのプラス信号がセレクターでフロントポジションを選んだ時に独立となる様にセレクター配線を修正。

ブレンダ回路をカスタムギターに搭載し始めたかなり昔に、リアPUとミドルPUのマイナス側にフロントのプラス信号をシリーズに混ぜていく回路としていましたが、その頃の回路に近く、戻った感じです。

 

下が当時NGとなった旧回路

ブレンダーのGNDを落とすポジションをセレクターで選ぶ形にしていましたので、F+M時にループが出来てハイ落ちしていました。。

 

現在の回路では解決されています。

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年末から年始にかけて、POTと抵抗を入れ換えては試し、入れ換えては試しで時間がかかってしまいました。。

 

ブレンダーの搭載は好みがあると思いますが、u-takはサウンドの幅が大きく広がるため好きです。

特に、リアやリア+ミドルに少しフロントの音をブレンドして、低音までのバランスを整えた感じが非常にコードワークで使い勝手の良い音になると思います。

 

ブレンダーに興味のある方は、一度お試しください!!!

 

 

 

調さんは、年始の1/8(月・祝)にさっそく東京都のバトンコンテストでした。

フリースタイルのみでの出場でした。

ドロップは多かったですが、自分の表現ができる様になってきたように思います。

その後は新しい宣材写真の撮影。

それと早速、模試。

 

勉強とバトンと部活と芸能活動の4立に少し悩んでいる様ですが、今だからの悩みです。

時間は有限、身体も一つですので、いかに効率良く割り切って動くかしかないのですが・・・ 大いに悩め、若者よ!!!

 

無理をするなと言いたい部分もありますが、若いうちしかできないことも、若いうちだからできる無理や無茶もありますので、今のところはトコトンやってみることが出来るよう応援しています。

 

 

奏さんは、新たなオーデで2次まで残っています。

最後まで自分の良いところが発揮できて見てもらえます様に。

 

そして、他にも良い知らせがありそうです。

 

 

 

引き続き、この様な感じでブログを綴っていきます。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

では、また。

u-tak