【小笠原誠治】あまりにお粗末な量的緩和策へのイチャモン | rxtypeのブログ since 2012

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日本経済の一番の問題はデフレ予想です。

 大蔵省出身の小笠原誠治氏の記事があまりにお粗末すぎてびっくりしました。
こちらの記事です。
何がいけないかと言えば、マネタリーベース(簡単に言えば日銀当座預金残高)を増やそうと懸命に努力しているのがいけません。
(中略)
幾らマネタリーベースを増やしても、特にそれが日銀当座預金の増加によるものである場合には、殆ど効果がないのです。

 それに、本来、中央銀行が金融緩和策を打つ場合、日銀当座預金を増やすのではなく、減らすことによるのが本筋です。

 預金準備率を引き下げることによって、市中に出回るお金の量を増やすことができると、経済学のテキストに書いてあったでしょ? 今回の中国の預金準備率引き下げも、その教えに従っただけなのです。

 預金準備率が下がると、市中銀行が中央銀行に預けておく預金(日銀当座預金)は減ります。ということは、今日銀がやっているマネタリーベースを増やすという作戦は、経済学のテキストの教えに反しています。

 それで、どうして市中に出回るお金が増えるでしょうか?

 おかしいでしょ?

 バカじゃないか、と。

 つまり日銀当座預金の目標を掲げるのでなく、日銀当座預金をどんどん融資などに向かわせることこそ重要であり、それなくして市中に出回るお金の量は増えないのです。
日本型量的緩和策の論理的矛盾点


 バカはこの人自身です(笑)

小笠原誠治プロフィール
1953年長崎県生まれ。1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。 

 マネタリーベースを増やしてもマネーストックは増えないという主張ならまだしも、まさか、日銀当座預金を増やすことがマネーストックを減らすことになるなどというトンチンカンな論を展開するとは思いもしませんでした。

 預金準備率操作が何かもわかってないようです。
 預金準備というのは、担保みたいなものです。その預金準備の率を下げることで、担保が少なくても人に多く貸し出すことができるようになるわけです。レバレッジ規制みたいなものですね。
 一方、マネタリーベースを増やすというのは、担保自体を増やすようなもの。預金準備率がそのままなら、当然、多く貸し出すことができるようになるわけです。金融機関が持ってる国債を日銀が高値で買ってくれるのだし、当然、貸出を減らす理由はありません。

 世の中に出回ってるお金(マネーストック)を増やす二通りの方法があります。(他にもありますが)
 (1)預金準備はそのままで預金準備を減らす
  →銀行が貸し出しにまわせる金額が大きくなる
 (2)預金準備を増やし預金準備はそのまま
  →銀行が貸し出しにまわせる金額が大きくなる

 流動性の罠の状態では貨幣需要が旺盛なので、単純にマネタリーベースを増やしたり預金準備率を引き下げるだけじゃ効果は薄いのは確かです。
 で、リフレ政策は何かということ、インフレ予想を上げることが目的。インフレ予想が上がれば実質金利が下がるのですから。日本銀行の誘導金利は基本的にゼロ以下にはできないので当たり前の政策です。そして、そのインフレ予想を操作するために非伝統的金融政策をやってるわけ。もちろん、消費税増税はリフレ政策とは無関係です(逆に足を引っ張るだけ)。
 リフレ政策をバカとか言う前に、せめてリフレ政策が何なのか理解してほしいものです。私のようなバカにでも簡単に理解できるのですから、元大蔵官僚のバカにだってきっと理解できるはずです。ちなみに、リフレ派は財政政策も重視している人がほとんどです。消費税に賛成しているリフレ派は皆無です。(元財務省・黒田総裁らの財務省におもねるためのトークは例外)


p.s.
 反論に対する反論を書きました。こちらも是非ご覧ください。
 【小笠原誠治】あまりにお粗末な量的緩和策へのイチャモン2|日本は経済成長で特アを討つ! rxtypeのブログ
 【小笠原誠治】こんどは「ネトウヨ」というレッテル貼り|日本は経済成長で特アを討つ! rxtypeのブログ
 


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