富士学校開設57周年記念行事(その7)10式戦車編
富士学校開設57周年記念行事(その7)10式戦車編
模擬戦の前に10式戦車の展示走行があったのを忘れていました。
軍曹!11時41分だ!!
観閲行進も終わり続く音楽隊の演奏をはよおわらんかな(音楽隊の皆様申し訳ありません)と待ち続けること10分ほど、グランドの遠方に10式戦車が姿を現す。
手前のマイクロバスと比べると何だかちっちゃくて可愛い。
昨年は試作1号車と3号車の2両が登場したが、さすがに2両は無理だったようで試作1号車のみの参加だった。
個人的には試作3号車じゃなかったので「ヨシ!」
10式戦車(試作1号車)
観閲代の前を高速で通り抜ける。
エンジンも大分くたびれているのかな。
つまらんなあ。と思っていたら
砲塔が回った!
正しくは砲塔はそのままで車体だけ曲がったんだけど(ややこしい)
これには驚いた。走らせるのも大変だろうに砲安定を使用した走行までこなせるほどのとは思いませんでした。
砲身の方向が一点を指しているので自動追尾モード(ロックオン)状態のようです。
バックも前進と同じ速度が出せる。
速いしキモい。
3周目
第1転輪が浮いた状態になっているのが気になるけど油気圧サスペンション具合悪いのかな?
3周目には車長と砲手が異なる目標を照準した状態で車長の照準に素早く切り替わる(スレーブ)状態を見てくださいとアナウンスがあったが・・・
よく分からなかった。企画ミスです。
そして去っていく
時間は5分程度と短かったが、やはり砲塔がぐりんぐりん回る戦車の姿はかこいいです。
余談
後で聞いた話だと、直前まで何とか昨年どおり試作車2両を参加させたかったそうだが無理だったようだ。さらに、何だかもう1両試作車があるようで、聞いた限りでは車体試作に試作4号車の砲塔を乗せた「試作零号車」なるものが存在するようだ。正式名称じゃないけどね。そいつを公開してくれないかなあ・・・と切望。試作1~4号車の5脚転輪ではなく90式戦車と同じ6脚転輪だという話でした。試作4号車の砲塔が何故載ってるのかというと、試作4号車は11式装軌車回収車の試作車の母体となったので砲塔が余っちゃたからでしょう。
富士学校開設57周年記念行事(その8)模擬戦編 に続く
富士学校開設57周年記念行事(その6)観閲行進編(戦車編)
富士学校開設57周年記念行事(その6)
観閲行進編(戦車編)
行進の最後はもちろん戦車部隊である。
戦車教導隊
隊本部
戦車教導隊長及び幕僚乗車の90式戦車
戦車教導隊長の戦車は第5中隊所属車
5中隊の中隊マークを隠すために隊本部のマークを描いた鉄板を装着している。
隊本部に続き74式戦車装備部隊の行進
第1中隊
74式戦車
中隊マークは鷲の頭部と爪をデザインしたもの(多分)
鷹かもしれないな。
第3中隊
74式戦車(改)に率いられた第3中隊
中隊長乗車の74式戦車は74式戦車(改)
教育所要分の4両のみ改修され、計画が中止されたレア車両
昨年は4両全て確認できたけど今年は2両のみだった。
中隊マークは擬人化?した対戦車榴弾の弾頭が盾と槍を構えている図柄であり、下にIRON KNIGHTS(アイアンナイツ:鉄騎士)の文字が並ぶ。
盾に3中隊を示すローマ数字のⅢが描かれる。また、持っている槍はAPFSDS弾の弾頭である。
アメリカの戦闘機部隊のデザインをパクッたといわれているが、なかなか良いデザインだと思う。
ただ、今回の参加車両に施されたスペシャルマーキングは中隊長車が金色(中隊長車のみIRON KNIGHTSの文字も金色)他の車両が水色、ピンク、黄色、緑の縁取りになっていてちょっとやりすぎに思えた。
74式戦車が配備された頃(当時は白色)から描かれている息の長い中隊マークである。
いよいよ終盤、90式戦車装備部隊2個中隊の行進
排気ガスでクリアな写真が撮れませんでした。
中隊長車は92式地雷原処理ローラを装着可能な90式戦車(B)
中隊マークは、90式戦車といえば71戦車連隊か戦教2中隊かと言われる程の人気のあるマーク
流星です。
「むね~に かが~やく ま~くは りゅ~うせ~い」
違います。
以前、戦教の方に「2中隊のマークは流星ですよね?」と言ったら、「2中の奴に流星なんていったらぶん殴られるぞ」と言われた。
どうやら、「流星」は流れ星の事だから星が流れちゃうんで縁起が悪いと言う話しだ。
うろ覚えなんだけど、そのとき聞いた話では稲妻と、輝く光をモチーフにしているそうです。つまり、稲妻と輝く光で「電光石火」を表していると聞いた。かっこうぃ~ね!
また、稲妻は「2」の数字も表しているそうだが、「3」にも見えちゃうのはご愛嬌
第5中隊
最後は90式戦車装備の第5中隊
第5中隊には第2中隊と共に最初から90式戦車はが配備されたのだが、2中隊が全て90式戦車で編成されたのに対し5中隊は1個小隊(4両)他の戦車は61戦車という強烈なハイ・ローミックス部隊でした。
中隊マークは数字の5で戦車の前半分のシルエットを表しています(多分)
富士学校開設57周年記念行事(その7)模擬戦編に続く
富士学校開設57周年記念行事(その5)観閲行進編(後編)
富士学校開設57周年記念行事(その5)
観閲行進編(後編)
普通科教導連隊の行進に続くのは特科教導隊
特科教導隊
隊本部
教導隊長及び隊本部幕僚
教導連隊長乗車の1/2tトラックは最新型
本部管理中隊
中隊長車は1/2tトラック
赤十字をつけた車両は11/2t救急車(通称アンビ)
シェルターを積んだトラックはFDAC(野戦特科射撃指揮装置)かFADS(野戦特科情報処理システム)を構成する車両だと思うけど、特科装備に疎いのでよく分からない。知ってても説明すべきではない車両だろう。
第1中隊(十五榴中隊)
牽引式の中砲中隊155mm榴弾砲FH70を装備
第2中隊(十五榴中隊)
中砲牽引車に牽引される155mm榴弾砲FH70
第3中隊(自走十五榴中隊)
99式自走155mm榴弾砲及び99式弾薬給弾車
99式自走155mm榴弾砲
でかいし砲身長いしで戦車よりも迫力のある車両である。
車体は三菱重工製で89式装甲戦闘車と多くのコンポーネントを共有する。
99式弾薬給弾車
99式自走155mm榴弾砲の女房役の弾薬車である。言ってみればカブトムシのオスメスの関係であり、ペアで使う必要がある。
ただ、車体は日立製(厳密にはアメリカGM製といってよい)のために自走砲との車体コンポーネントの共通性は全くないので如何なものかと個人的には思う。
第4中隊(自走二十榴中隊)
203mm自走榴弾砲
アメリカのM110A2自走榴弾砲の国内ライセンス品
87式砲側弾薬車
203mm自走榴弾砲の女房役の弾薬車である。以下略
第5中隊(多連装ロケット中隊)
MLRS(通常エムエルアールエスと呼ぶが、マルス(軍神)と呼ぶ方もいる)
自走発射機M270
アメリカのM270自走発射機の国内ライセンス品
この車両をMLRSということが多いが、MLRSは全体を現すシステム名でこいつは単なる自走式のロケット発射機である。
弾薬車
7tトラック(旧74式特大型トラック)ベースである。
今回はトラックのみだが本来の姿は予備弾薬を積載したフルトレーラを牽引する。
第6中隊(地対艦誘導弾中隊)
通常はSSM(エスエスエム)と呼ばれる地上発射式の巡航ミサイル
7tトラックベースの88式地対艦誘導弾発射機
第303観測中隊
射撃データをより正確・精密にするため、特科射撃のような長距離射撃には欠かせない気象状況などを観測し、データを送る重要な部隊
80式 気象測定装置 (JMMQ-M2)
対ゴジラ用のメーザー光線・・じゃなくて、
遠隔観測操縦システム(FFOS)の追随装置
FFOSをざっくり説明すると、ラジコンヘリ(無人機と呼ばれる)を飛ばし敵情を観察するユニットである。
つまり、でかいラジコンヘリがあるわけだが、今回参加したのは無線機に当たる追随装置と追随装置に並んでいるシェルター車は統制装置であろう。
対砲レーダ装置 (JTPS-P16)
飛んできた砲弾を測定してどこから射撃されたかを特定できる装置
教育支援施設隊
施設教導隊が古河にあるが、教育支援施設隊は施設教導隊隷下部隊ではない。
富士教導団の戦闘部隊(普特機)を支援するために編成された部隊で滝ヶ原駐屯地に所在する。
ダンプといえども隊員が荷台に乗車できる。
エコだね。
81式自走架柱橋(じそうがちゅうきょう)
東日本大震災でも活躍した架橋車両であり、何台もつなぐと長い橋が完成する。
42tの橋梁等級を持つため、50.2tの重量を持つ90式戦車は無理だが、44tの10式戦車の通過は可能であろう。
油圧ショベルを搭載した中型セミトレーラ
施設隊の最後は91式戦車橋
74式戦車の車体コンポーネントを使用し50tの橋梁等級を持つ。
90式戦車が通過できるように開発された。
本当は(後編)で終わらすわけだったが、長くなったのでいったん切ります。
富士学校開設57周年記念行事(その6)観閲行進編(戦車編)に続け!