喫茶イグノート。
一階に降りると「喫茶イグノート。」が開店していた。
辺りはまだ暗かった。蔵人は時計を見て驚いた。
「AM5:00」
観音様が開く時間だった。あれから30分?安穏雲♨️では時間が止まるのか?
疑問が湧いても答えが返ってこないことが嬉しかった。
『いらっしゃい、お久しぶりクロちゃん』
蔵人はまた驚いた。
"喫茶イグノート。"のマスターは杉井と同じく劇団仲間の佐藤恭子だった。
杉井と同じ理由ですくにわかった。
『ご無沙汰してますサっちゃん』
因みにサっちゃんの「サ」は「サチコ」ではなく「サトウ」の「サ」である。
サっちゃんは杉井の恋人だった。
『あれ❓️サっちゃんの情報は全然入ってこなかかったけど』
杉井の顔を見ながら蔵人は言った。
『体験したことを全部共有するわけじゃないんだよ制限かけられるんだ。デートの一部始終は見せたくないからね』
杉井は顔を赤くしていった。
サっちゃんも真っ赤になっていた。
『俺は制限かけてないぞ』
蔵人もなぜか真っ赤っ赤になって言った。
『安心して制限かけている方に合わせて共有してます相互主義です』
笑いながら杉井が言った。
『モーニング2つ』
『あいよー!』
サっちゃんは威勢のよい女将さんになっていた。
『ヘイおまちー❗️』
サっちゃんは手品師がハンカチから鳩を出すようにモーニングセットを出した。
『ワオー❗️』
モーニングセットは杉井にはご飯と焼き魚と味噌汁、蔵人には松坂牛のすき焼きだった。なぜかはわかっていたが敢えて驚いてみせた。そして訊いてみた。
『どうしてわかったの❓️なんですぐにでてきたの❓️』
『さすがクロちゃんその知っているのに知らんぷりが大事なんだよ、知らんぷりに敬意を表して説明すると安穏雲♨️で無言の会話をしている時にサっちゃんにをクロちゃんの情報を頭の中で送信していたんだ。そのデータから健康状態や心理状態を読み取って今店にある材料を使って今のクロちゃんにとって最適な料理を最適なタイミングでサっちゃんが提供しました』
『あまり来ないけど一見さんには会話を通して体調や悩みをカウンセリングのように聞きながら即興でレシピを作ってお出ししていますの』
『サっちゃんはいつの間にかセラピストです。どうしてそんなことができるのか』
『それはイグノート。』
つづく




