「汽1200型」は皇国鉄道(皇鉄)の中距離用気動車である。




◆前史

↑量産された庚80/81型気動車

 

 中近距離の客車列車を置き換える形で登場した片ボギー式気動車「庚80/81型」は、優れた量産性と整備性を強みに国中に配置され、皇国鉄道を代表する車両となった。
 しかしながら同車は片ボギーの特性上、乗り心地が悪かった。また、その足回りゆえ全長が制約され、乗車定員が少なく、通勤通学時間帯には2両編成以上が不可欠となっていた。

↑早朝の通勤通学時間帯に多数を増結した気動車列車。電化による電車(電07型)運行が首都近郊の一部にとどまっている状況にあって、気動車は旅客輸送の主力である。


◆開発
 以上のような問題を解決すべく、皇鉄では新たな気動車を計画する。この車両は、柔軟性をもって様々な距離・用途に適する車両として具体的には以下のような要求がなされた。
 一、ボギー式とすること
 二、全長は26ポッチ以上とすること
 三、座席は向かい合わせ席とすること
 四、既存の気動車と連結可能であること
 五、通勤列車から優等列車まで様々な用途に充てられること

これらの条件を元に、過去の気動車の技術を活かして開発されたのが汽1200型である。



 

◆基本設計
 幅7凸、全長30凸であり、準急型気動車(汽60系列)より少し小さい。2ドア。

◆内装
 内部は長時間乗車を前提として向かい合わせ座席(クロスシート)となっている。ただし、厠は無い。

 

↑皇国鉄道が有する気動車たち。このほかに準急形がある。

 


◆流線型の採用
 燃費を少しでも良くするため、車両前面は曲線をつけた(半)流線形状となった。それまでの気動車はいずれも平面であったため、これは画期的なデザインであった。流線型気動車の登場は結果として列車の高速化に繋がり、のちに行われる行楽臨時列車の新設を後押しすることになる。

↑本型式と蒸気機関車「斬120形」は、流線形が流行したこの時代を象徴する車両であるとされる。


◆運用

 主に中距離の運用についている。


・海浜本線(代城~中央停車場~海薙)
 通勤車両・都市間列車に充てられている。各種気動車との連結が行われる。

 

 ↑気動車なので色んな形式を自由に連結することができる。

 

・北国線/海北短絡線
 普通列車として運行されているほか、準急「あがない」の車両としても使用される(後述)。こうして普通車・準急の両方に充てられるのは本形式の強みでもある。
 北国線の東部では休日運行の臨時列車にも使用されている。


・海浜西線
 基本的に投入されないが、夏場は海水浴客を輸送する臨時列車に充当される。

 
 

☆編成例
準急”あがない”

[汽1200(自由)]+[乙いねは142(特等寝台&売店)]+[汽66(指定)]

北国線*の準急列車。同線が全通した後に運行区間を夜岬駅~連絡桟橋駅へと延長し、隕石湾沿岸の諸都市と北岸都市を連絡している。
片道9時間半の長距離列車で、上りは夜行。売店付寝台車を連結している(寝台は、昼間は座席として使用できる)。
準急うつろい1~6号の連番で、号数は7号と8号である。

時刻(主要駅)
▽下り(7号)
連絡桟橋12:35→星岬12:40→隠港15:00→結陽20:25→夜岬22:00

▲上り(8号)
夜岬1:00→結陽2:30→隠港7:50→星岬10:30→連絡桟橋10:35
 

*北国線


北岸に沿って国の東西を結ぶ路線。少しずつ延伸され、近年全通したものである。
本数は僅少である。最も少ないところで1日2-3往復である。
全体として線形や路盤は貧弱であり、貨物列車や転90型などの大型機関車の走行には適さないとされている。しかし、近年は南岸の海浜線の迂回路として位置づけられるようになった。隠港に海防軍の航空艦隊が移動して以降は、軍事路線として強化の必要性が唱えられている。

 

◎今後
・厠の設置
・貫通扉設置による他車両との移動の実現
・上記と連動し片運転台化


■あとがき■
前々から片ボギー気動車とは別にボギー気動車が欲しいと思っていました。しかし、普通に作ろうとすると見た目が四角くなり、既存作品と差別化が図れずいました。そんな中で身近な方の何人かが流線型気動車(や、その改造制御付随車)を作られており、自分も流線型にすれば真新しさを出せるのかと思い、作ってみました。


前面は左右からの横組で上手く(半)流線型を表現しました。左右の接合は3箇所、前面と車体の接合は2箇所なので強度はあると思います。


内装もこだわりです。
クロスシート&ドア開閉。運転台もあります。
ドアはスムーズに開きます。また、屋根はかんたんに取り外せます。

 

↑ドアをアップで

 

車輪は軸穴車輪を使用しています。気動車らしい軽やかな印象になったかと。
台車は片側がターンテーブル、一方がアクスル(上下微動可)です。

 

↑横浜オフにて 軍港バックに

 

↑佐倉運転会にて。拙作のみの5両編成


強度もあり、内装もあり、色々しっかりまとめられたと思っています。

 

 

 

○次回は架空から実在車両に話を移し、E31を紹介しようかと思っています!