仕事でホンダ X-4のお相手をしました。
動かせない状態なので、ショップから4輪陸送です。
デカくて重い! (;^_^A
お客様は同行されていないので、修理内容は事前のメールから
推測です。
ご依頼の内容は「充電系が壊れたので直して欲しい」と言うもの
ですが、
ジェネレーター等は既にお客様馴染みのバイクショップで交換済み
らしい。
そのまま馴染みショップで修理できそうだけど・・・
では見て行きましょう。
画像下に写っている白いコネクターが、ジェネレーターからの配線。
交換したので綺麗です。
手に持って指先にある白いコネクターが、取り替えていない
メインハーネスのジェネの配線。
変色していますが、こちらはあまりひどくない状態。
で、その反対側 ↓
メインハーネスのジェネレーター回路が、レギュレーターに接続される
3極コネクター。
結構焦げていますね。
ジェネからの配線(黄)は、熱により被覆が劣化し割れが生じています。一方直流側は、熱でヨレてはいますが、使用には問題無さそう。
劣化の原因は、コネクター端子の温度上昇でしょうね。
DC側はプラス,マイナスが2本に分担しているので、過熱を
免れている様です。
お客様と相談で、ジェネからのAC配線は引き替えます。
本当はコネクターの極数を増して、過熱を防ぎたいところですが、
ここを改造すると、次にレギュを取り替える時にもコネクターの
改造が必要になるので、相談の結果、経過観察として改造は
見送りました。
AC側のメインハーネス配線を引き替えて、今までの配線は
絶縁処理をして残置。
コネクターを作り込んで、配線の準備はOK。
レギュレーターはと言うと、
配線引き出し部分から素子過熱のためにゴム部分が溶け、
内部から噴き出しています。
電気的な試験を行いましたが、ダイオードがショートモードで
壊れています。
パーツの相談を行ったところ、お客様が予備をお持ちとの事だった
ので、送ってもらいました。
パンクしたものと同じメーカーの物。
念のため導通阻止や電圧調整値の測定を行いましたが、
新品なのに壊れています。(;^_^A
Amazonにも良く出ていますが、この印字のメーカー品(中華かな?)
うちにも壊れたのが2個ありますが、このメーカーのはダメですね。
買ってはいけません。
やはり使うなら、国産の新電元工業製が良いです。
んで、もう1度ご相談したら、別のレギュを入手したとの事で、
再度送ってもらいました。
右が今までの大きさ、左が新たに送ってもらった大きさ。
で、取付ボルトピッチが違う。
前方ボルト位置はOKなので、後方はインシュロックで固定。
ステーを変えると、レギュ前後のフェンダー樹脂を切らないとダメだし、
また元の大きさに戻すなら、取り替えが楽な方法で、と言う事で
インシュロックで固定。
チョイ長目の配線を無理やり押し込み、
大きくなったので、テールカウルは少々膨らみ、カウル固定の
ファスナーは1本止まらず。
いままで、バッテリーからフレームに補助のアース線を配置して
いましたが、バッテリーへの太い配線接続は避けたいので、
ルートを変更して、純正メインハーネスのアース端子と共締めに
しました。
お客様から、この補助のアース配線が「煙をだして燃えた!」と
聞いていたので、調べてみたけど、
アース配線が燃えるって、原理的にはあまり考えられない。
有ったとすると、レギュがショートした時に、(+)側に入っている
メインヒューズが切れなかった時に発生する。
一応、スターターリレーに組み込まれているメインヒューズ(30A)が、
チャンと回路に入っているかチェックした。
回路はOKだったので、アース線が燃える事無いはずだけどと考えていたら、
アース線が燃えた時は、「スターターリレーが壊れていた」と言って
いたから、スターターコネクター部分のヒューズが働けなかったん
だろうな。
陸送されてきたバイクに乗ってお帰りです。
無事ご帰還いただく事を祈って。
おしまい