お仕事で、レギュレーターと点火コイルテスターのお相手をしました。
今回のお客様は、岩手県のショップさんです。
まずレギュレーター。
何用なのかな?
電話でお話をした時に聞いていたのかもしれませんが、荷物が届く
までに期間があったので、すっかり忘れてしまいました。
内部はと言うと、綺麗ですがカットアウトの接点が上手く密着しない
みたいです。
動作値はメチャメチャ高めなので、充電開始しなかった可能性が
高いですね。
裏面のホーロー抵抗は、ホーローが熱でボロボロになっていて、
リレーコイル用は大丈夫みたいですが、電圧調整用の抵抗は
断線していました。
抵抗表面が割れて抵抗値印字が読めなかったので、断線途中の
抵抗値を測ってみましたが10~20Ω程度の抵抗です。
10Ωのセメント抵抗を持っていましたが、ワット数が小さかったので
使用を断念。
51Ωと少々大きいセメント抵抗ですが、これしか手持ちが無かった
ので、この抵抗で妥協。
充電抑制の第1段が動作すると、この抵抗値では充電電圧が純正より
下がるとは思いますが、バッテリー電圧がまた下がればレギュレーターリレーが復帰してまた充電が開始されるので、多分問題が無いで
しょう。
レギュレーターリレーは1段目が13V弱でもう少し高くしたかった
のですが、第2段が18V程度までしか下げられなかったので、
これ以上は上げられません。
カットアウトはバッテリー電圧付近の12Vに調整。
大丈夫かな?
作業はもう1つ。
なんと外観画像を撮り忘れましたが、お相手するのは点火コイルの
テスター。
バイクや車の点火コイルを接続し、内部の発信回路で発生した電圧をコイル1次側に印加したら、2次側の点火電圧をこのテスターの
間隔可変のギャップに導き、間隔が何mmまでアークが発生するかを
確認するテスターです。
内部の基板はこんな感じ。
基板上の回路は細かく確認しませんでしたが、
点火コイルを接続しない無負荷状態では、ちゃんと出力しています。
コイルを接続(負荷状態に)すると、波形は出力しなくなり、アークは
発生しません。
発振回路は問題無しと考え、
駆動素子を交換します。
デバイスナンバーを見ると、400V程度のサイリスタ。
手持ちに同程度のサイリスタがあったので、これと交換。
結果は・・・ × ( ノД`)
今度は出力結合コンデンサを交換。
波形を測定してみると、結果は・・・ × ( ノД`)
やっぱりか。
あと考えられるのは、電源のトランスぐらいですが、トランスって
結構価格が高く、ピッタリ合わないと今度はケース加工なんかも出て
来るので、修理費が購入に近くなって不経済です。
ご依頼のショップさんに修理不能で報告します。
発振波形は出ていたから、修理できなかったのは残念です。
(あとで考えたら、電源が交流なんで、発振回路を使う必要が
無いんだね。画像見たら点火信号の周波数は50Hzだった)
ご依頼を受けた時点で、「修理できなければ諦めます」との前提だった
ので、かかった時間より割引はしましたが。
2個とも満足な結果にならず、なんかモヤモヤが残った仕事でした。
おしまい