お仕事でレギュレーターほか のお相手 | 退職してバイク電装屋

退職してバイク電装屋

自分のDUCATI SS900ieやKATANAⅢ型カタナのメンテ,お仕事のバイク電装作業中心のブログ。
バイクのほか車,家族,趣味のネタを掲載してます。

お仕事で、レギュレーターと点火コイルテスターのお相手をしました。

 

今回のお客様は、岩手県のショップさんです。

 

まずレギュレーター。

 

レギュレーター

何用なのかな?

 

電話でお話をした時に聞いていたのかもしれませんが、荷物が届く

までに期間があったので、すっかり忘れてしまいました。

 

内部リレー

内部はと言うと、綺麗ですがカットアウトの接点が上手く密着しない

みたいです。

 

動作値はメチャメチャ高めなので、充電開始しなかった可能性が

高いですね。

 

外部抵抗

裏面のホーロー抵抗は、ホーローが熱でボロボロになっていて、

リレーコイル用は大丈夫みたいですが、電圧調整用の抵抗は

断線していました。

 

抵抗表面が割れて抵抗値印字が読めなかったので、断線途中の

抵抗値を測ってみましたが10~20Ω程度の抵抗です。

 

10Ωのセメント抵抗を持っていましたが、ワット数が小さかったので

使用を断念。

 

抵抗断線対策

51Ωと少々大きいセメント抵抗ですが、これしか手持ちが無かった

ので、この抵抗で妥協。

 

充電抑制の第1段が動作すると、この抵抗値では充電電圧が純正より

下がるとは思いますが、バッテリー電圧がまた下がればレギュレーターリレーが復帰してまた充電が開始されるので、多分問題が無いで

しょう。

 

レギュレーターリレーは1段目が13V弱でもう少し高くしたかった

のですが、第2段が18V程度までしか下げられなかったので、

これ以上は上げられません。

 

カットアウトはバッテリー電圧付近の12Vに調整。

大丈夫かな?

 

作業はもう1つ。

 

なんと外観画像を撮り忘れましたが、お相手するのは点火コイルの

テスター。

 

バイクや車の点火コイルを接続し、内部の発信回路で発生した電圧をコイル1次側に印加したら、2次側の点火電圧をこのテスターの

間隔可変のギャップに導き、間隔が何mmまでアークが発生するかを

確認するテスターです。

 

内部基板

内部の基板はこんな感じ。

 

基板上の回路は細かく確認しませんでしたが、

出力信号

点火コイルを接続しない無負荷状態では、ちゃんと出力しています。

 

コイルを接続(負荷状態に)すると、波形は出力しなくなり、アークは

発生しません。

 

発振回路は問題無しと考え、

サイリスタ交換

駆動素子を交換します。

 

デバイスナンバーを見ると、400V程度のサイリスタ。

 

手持ちに同程度のサイリスタがあったので、これと交換。

結果は・・・ ×  ( ノД`)

 

コンデンサ交換

今度は出力結合コンデンサを交換。

 

交換済み基板

波形を測定してみると、結果は・・・ ×  ( ノД`)

やっぱりか。

 

あと考えられるのは、電源のトランスぐらいですが、トランスって

結構価格が高く、ピッタリ合わないと今度はケース加工なんかも出て

来るので、修理費が購入に近くなって不経済です。

 

ご依頼のショップさんに修理不能で報告します。

 

発振波形は出ていたから、修理できなかったのは残念です。

(あとで考えたら、電源が交流なんで、発振回路を使う必要が

 無いんだね。画像見たら点火信号の周波数は50Hzだった)

 

ご依頼を受けた時点で、「修理できなければ諦めます」との前提だった

ので、かかった時間より割引はしましたが。

 

2個とも満足な結果にならず、なんかモヤモヤが残った仕事でした。

 

 

 

 

 

 

おしまい