入院は修行の場 | Route 9  西へ東へ

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難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患し気管切開した ポンコツおやじのブログです。
自分では 視線入力で意思伝達装置のmiyasukuを操作することしかできません。
ベッドの上で天井を見つめながら あれこれと思いを巡らせる毎日です。

今月の 6日から入院している。

先日、朝の検温と血圧測定の後、ナースコールをずらされたままで部屋を出ていかれた。
痰が上がってきたら命にかかわる。
今は頭もとに「退室時はナースコールが押せるか確認すること」と貼ってある。

今朝は呼吸器のホースがカニューレから突然外れた。
抜け防止のテープ、ストロングホールドが巻いてなかったようだ。

入院中も予期せぬことは起こる、病棟は決して安心できるところではない。

何故か、それは要注意人物がいるからだ。

人工鼻を交換した後やカフアシストの後は何かが起こりやすい、しばらくは気を抜いてはいけない。
ナースコールしてもすぐに来ない時は時間に追われている時だ、来ても次のことを考えているので 心ここにあらずなのは見ていれば分かる。
気になればもう一度ナースコールして確認することも必要だ。
自分の身は自分で守らなければいけないのだ。


要注意人物は患者の痛みや辛さが分からない。
私が出産の痛みが分からないように、自分が経験してないことは分からないのだろう。

便が出て おむつ交換を頼んでから 3時間も4時間も 不快な思いをしながら待つ気持ちは分からないだろう。
昨日は便が出たので陰洗してもらい、お風呂でも体を洗ってもらったが、その後で面会に来た妻にお尻を拭いてもらうと やはりまだ汚れていた。
おむつの当て方が雑だと便は漏れる。どうせなら ちゃんとやればいいのにと思うのだが、結局シーツまで交換する羽目になる。
自分で自分の仕事を増やしていることに気づいていないようだ。


私はただ退院を待つだけではない、ヒヤリハットがあれば看護師に伝えている。
改善されない場合は師長を呼びつけて…  いや、師長さんにお願いして皆さんに周知してもらう。患者目線で苦言を呈することが患者の役目だと思う。

入院中は我慢することが多々あるし、理不尽な扱いもされる。
大切なのは、ここでの経験を生かし在宅で安心して暮らせるようにすることだ。
だから耐えられる。
私にとって入院はありがたい修行の場なのだ…(笑)